DivX Plus for Windowsの使い勝手

DivX Plus for Windowsの使い勝手
 
新規搭載DivX To Goの試用とDivX Plus Converterの変更点
(2010.03.24作成)
最近の大雑把な変遷は以下の如し
・Div6.4 for Windows
では、
  フルHD(1,920×1,080ピクセル)のDivX形式へのエンコード機能をサポート
・DivX6.7 for Windows
  正規の 1080HD プロファイルをサポート 、1080i ビデオの圧縮性能の向上
・DivX6.8 for Windows
  QuickTimeファイルをサポート、DivX HD 1080pへの変換、MP3およびAC3音声ストリームの
   パススルーをサポート
・DivX6.8.5 for Windows
DIVX変換ツールでDVDのバックアップ」は、
ここを参照
Dr.DivX 2.0 OSS及びDivX ConverterでDVDビデオをDIVXへ圧縮変換
「DivX ConverterでWeb用ムービーの作成」は、
ここを参照
・DivX7.0 for Windows
  大きく仕様変更され、HD画質のH.264_AAC.mkv(DivX Plus HD、H.264 DivXと呼称)ビデオ
   の作成と再生
「DivX Converter 7でH.264 DivXの作成」は、
ここを参照
  マイナーバージョンアップインストーラ 10.3.4.17の構成
   DivX Playerが、Windows Media Player12の
    DIVXファイルの再生を阻害する場合がある。
    DivX Plus DirectShow Filtersが ffdshow
     Filterの利用と競合する場合がある為、
   筆者は右のように
    DivX Player, ...DirectShow Filters, ...MKV
    on Windows 7のインストールを控えている
    (こちらを参照) 。
DivX Plus for Windows 1.0.0.450(DivX Plus 8.0 for Windows)
  以下の検討のマシン環境は、Intel Core 2 Quad Q6600(2.40GHz)、DDR2(PC2-6400)8GB、
  GeForce9600GT(VRAM 512MB, Drive v195.62)で、
  OSは64ビット版Windows 7環境で行った。
  I.インストーラ構成:DivX Pro Codec 6.9.2、DivX Plus Converter 8.0、DivX Plus Player 8.0.0、
      DivX Plus Web Player 2.0.2.39
 
    1)DivX7.0 for Windowsに上書きインストールしても、DivX Converter 7.1.0は削除されず
    に残っており、DivX Pro 7ユーザーなら共存して使用可能・・→何時の間にか使用不可。
    アンインストール後、DivX 7→DivX Plusインストールし直したら、再び共存可能となった。
    ・・→再び何時の間にか使用不可。
    DivX7のDivX Converter+CodecProのみ再度上書きインストールしたら、共存可能。
    ・・・ DivX Codecのバージョンは、6.9.2→6.9.1ではなく、AviUtlでは6.8.5だ?
    2)DivX Plus Converterは試用期間の15日間が終わっても、「PLUS HD」プロファイルであ
     れば引き続き利用可能(解像度やファイルサイズ、ビットレートの変更、ムービーの結合
    も可能)となった。
    但し、その他のプロファイルを引き続き利用するには、DivX Pro 7ユーザーでも新規購
    入(1,980円の半額)が必要(筆者はこちらから、無料でシリアルナンバーをゲットした)。
     *DivX Pro 7ユーザーなら DivX Pro Codecの使用は引き続き可能なので半額だ。
 
    3)今回のインストーラーは、DivX Plus DirectShow Filtersを導入するか否かを選択す
     る事が出来なくなってしまった(下記のバージョンがインストールされる)。
     但し、コントロールパネル>プログラムと機能>「Divx Plus DirectShow Filters」から一括
     して削除する事は可能だが、個々のコンポーネントを削除する事は出来ない。
 
    4)このDivX Plus DirectShow Filtersが ffdshow Filterの利用と競合する場合があるか?
     Windows XP環境のDirectShow依存性動画編集ソフトで確認作業をしていない。
     以前のバージョンDivX7.0 for WindowsのWindows XPでの検証は、⇒こちらを参照。
     今回のWindows 7環境においては、筆者はPreferred Filter Tweaker for Windows 7で
     各種デコーダを ffdshowに変更・設定しているのでトラブルは無い筈だ(こちらを参照)。
 
  II.環境設定
  1)DivX Plusをインストールすると多くの動画の関連付けが勝手にDivX Plus Playerに変更
   されてしまう!
   DivX Plus Playerで動画を開くと再生開始までに、数秒の「間」があって一時停止したよ
    うになってしまう!
   DivX Plus Playerの環境設定>全般>関連ビデオファイルで変更
    チェックを外してファイルのプロパティで関連付けしないとDivX Plus Playerが起動する。
 
 
   <DivX Plusをインストールした後の奇妙な現象>
      MKVの関連付けをVLCにしたら、又はGlary Utilitiesを実行したら、
     FLV,OGMをWindows Media Player(WMPlayer)に関連付け出来なくなってしまう。
      →MKVをDivx Plus Playerに関連づけて起動→MKVの関連付けをWMPlayerに戻すと
       、FLV,OGMをWMPlayerに関連付けが可能となる!
      又同時に、LAME ACMCodecとFLVSplitterのレジストが何らかの原因?で解除さ
       れていたのが修復される。
  
  2)DivX H.264 Decoderに搭載されているDXVAハードウェアアクセラレーション機能を利用
   コーデックの設定>再生設定>詳細設定で有効化する。
 
 
なお、DXVAハードウェア再生支援に対応していない低パフォーマンスPCで軽く再生し
 たい場合には、ブロック解除、低遅延、カスタムブロック解除を全オフに設定、と云う。
 ・・・DivX Plus Web PlayerでもDXVA機能が欲しいものだ。
 
  III. DivX Plus Player 8.0.0
   DivX To Goが新規に搭載され無料で使用可能となっている。
   これは、各種ムービーファイルを DivX認証デバイス(PS3など)で再生可能な形式に簡単
   に変換して、DVD/BDを作成又はUSBフラッシュドライブに書き込みが出来るツールだ。
   プレイヤー右側のデバイスパネルから起動して使用する。
    しかし、DivX社の宣伝以外に利点があるのか、以下の理由で筆者には合点がいかない。
   1) Play Station 3(PS3)用途へ変換
    別記「PS3 Media Serverの使い勝手」にて検証した如く、PS3で再生させる事が出来ない
    ファイル形式は、RM, NSV, MOV, DivX以外のAVI, OGM, MKV,FLVだ。
    DivX To Goは、
     NSV, OGM, FLVファイルには未対応だった。そこで、
     Full HD画質の MOV, AVI 及びMKVファイルを素材としてUSBメモリーに変換したところ、
    変換条件を設定するメニュー等は無くて"お任せ変換"となっており、以下の如く解像
     度が縮小して出力されてしまう・・・これでは PS3で鑑賞する意味がない Y (>_<、)Y
    (1)H.264_AAC.movの場合
    (2)Huffyuv_PCM.avi場合
    (3)H.264_AC3.mkvの場合
     なお、出力される音声は、Blu-ray Video由来H.264_AC3.m2ts以外の音声がAC3素
      材の場合には、自動的にAC3で出力される。
       ・Panasonicのビデオカメラ HDC-SD9のHGモードで撮影してムーブしたH.264_AC3
        .m2tsファイル
       ・DVD MovieWriter 5 BD for I-O DATAを用いて出力したMPEG2_AC3.m2tsファイル
       ・DVDビデオからリッピングしたMPEG2_AC3.vobファイル
      但し、Blu-ray VideoからリッピングしたH.264_AC3.m2tsファイルはAACに変換され
       て出力される。
 
   2) DivX認証のDVDプレーヤー、ブルーレイプーヤー及びTV用途へ変換
     以下のビデオカメラで撮影したFull HD画質の動画を素材として、プロファイル「DivX PLUS
     HD」(H.264+AAC/AC3のMKV形式)で変換した。これも又 "お任せ変換"だ。
    (1)Panasonicのビデオカメラ HDC-SD9のHGモードで撮影しムーブしたMPEG2-TSファイル
      :H.264_AC3.m2ts 、1,920x1,080、29.970fps。
       結果:全てH.264_AAC.mkv形式の1,920x,1,080で、マトモに変換される (^3^)/
 
  *MediaInfo GUI 0.7.92で解析。但し、何故かH.264+AACのMKVファイルの場合のみ
  ビットレートが解析出来ない為(H.264+AC3.mkvは解析可能)、MediaCoderで解析
  された成績を加えて表示した(以下同じ)。
     (2)SANYOのムービーカメラ Xacti DMX-HD1000のFull-HDモードで撮影したMPEG-4
      AVC/H.264ファイル:H.264_AAC.mp4、1,920x1,080、59.94fps。
       結果:全てH.264_AAC.mkv形式の1,280x720に縮小して変換されてしまう (>_<、)Y
 
 
  IV. DivX Plus Converter 8.0
   大幅に機能強化されたと云うが、試用してみて気づいたDivX Converter 7.1.0からの変更
   点は以下の通りだった。
  1)試用期間の15日間が終わっても、「PLUS HD」プロファイルであれば引き続き利用可能と
    なった。
  2)MKV動画へのエンコードはHD画質にも対応?
    「PLUS HD」プロファイル(H.264+AAC/AC3のMKV形式)で変換した場合、H.264のプロ
    ファイル・レベルは DivX Converter 7.1.0と同じ High@L4.0(CABAC/3又は4 Ref Frames)
    となっており、v7.1.0からの変更はなく、解像度も変更されていなかった。
  3)「PLUS HD」プロファイルの変換では、ファイルサイズ以外に解像度、ビットレートの変更も
    可能となり、ようやく変換ソフトとしての体裁が整った。しかしMediaCoderと比べれば、
      H.264コーデックのプロファイル・レベルを設定する事は出来ない。
      インターレースの解除を設定する項目が無い。
    音声圧縮コーデックは、AACで変換される。但し、ビットレート以外の設定は不可。
     AC3で出力可能なのは、元素材の音声がAC3で「可能ならば元音声パススルー」にチ
     ェックが入っていれば、全てではないが元の音声を利用出来る場合がある。
     上記DivX To Goと同様に、Blu-ray VideoからリッピングしたH.264_AC3.m2tsの場合
     は多重音声の為か、元素材のAC3を利用出来ずAACで変換される (◎_◎)?
 
    <参考>旧DivX Converter 7.1.0における「PLUS HD」プロファイル変換
 
  解像度とビットレート等の設定は出来ず、ファイルサイズの設定以外は"お任せ変
換"となってしまう・・・変換ソフトとしては基本的な体裁をなしていなかった。
 
  4)今まで認識出来なかったファイル形式にも対応
     Blu-ray VideoからリッピングしたH.264_AC3.m2tsの中で、DivX Converter 7.1.0では
      上手く読み込み出来なかったファイルでも読み込み・変換が可能となった。
     RealMedia も読み込み可能となったが、やはり無声で出力されてしまう(こちらを参照)。
     FLV、OGMには相変わらず未対応。
   <注意> H.264_AC3.m2tsをH.264_AAC.mkvへ変換する場合には、AC3Filterが必要。
    但し、旧バ-ジョンのMediaCoder0.60b3866で導入されるAC3Filterを流用すると、変換
     後ファイルのAAC音声は雑音となってしまい上手く変換出来ない。
     AC3Filter1.11を導入するとH.264_AC3.m2tsの音声出力過程が、
      ffdshow Audio(AC3)Decoder→Default DirectSound Deviceから
      ffdshow Audio(AC3)Decoder→AC3Filter→Default DirectSound Deviceとなってし
      まうが、AC3Filterのメリット値を0x40000000から0x10000000に変更しておけば、
     TMPGEnc Plus2.5のVOBファイル(やH.264_AC3.m2ts)の利用に支障はない。
  一方、
  5)複数の素材を一括変換する際に、DivX Converter 7.1.0のように別のプロファイルを設定
     する事が出来なくなってしまった

  6)リッピングしたDVDビデオのVTS_01_1.VOBファイルを解析したり、字幕を認識する事が出
    来なくなってしまった

    下図は今回素材としたDVDビデオの構成を示す(リッピングした後のISOをマウント)。
 
    DivX Plus Converter 8.0で読み込み
     VTS_01_1.VOBファイルを読み込んでも字幕を認識出来ないかグレー表示となってしま
     う。IFOファイルは読み込めず、VOBファイルを一つづつ読み込む事となる。
 
   <参考>旧DivX Converter 7.1.0で読み込み
  VTS_01_1.VOBファイルをドラッグすると、自動的に関連ファイルも読み込んでくれる。
 
  音声トラック以外にも字幕トラックが複数認識されている。
 
 
  7)特記すべきは、「速くてなめらかな早送りと巻き戻しビデオトラックを作成」という機能を搭
    載した事だ。これは「DivX Plus HD」プロファイルの高度な機能を使った利点のひとつと
    なっており、このオプションを有効にして出力したファイルはブルーレイなどのような紙芝
    居的な早送りでなく、マシンのスペックにもよるのですが2倍速から16倍速などでもかな
    りスムーズに映像が流れるようになる」と云う。
    H.264:解像度1,920x1,080、ビデオビットレート 2,326Kbps、AAC:オーディオビットレー
    ト128KbpsのFull HD画質へ変換したファイルでも、視聴したいシーンを即座に選択する
     事が可能なので、かなり扱い易い動画となっている。しかし、
    この高品質で出力した動画の画質は、筆者の印象ではあまり綺麗ではなかった?
 
  V.H.264 DivXのWeb配信と画質
   「オーバーレイ字幕付きH.264圧縮MKVの配信試験」の新設に伴い
   ⇒「H.264圧縮MKVのWeb配信試験:配信能と画質」に独立させました。

  VI.DivX Plus Web Player 2.1
   今回付属している DivX Plus Web Player 2.0.2.39→途中2.0.2.40から大幅アップした
    DivX Plus WebPlayer 2.1 Beta 3については、   
   
⇒「DivX Plus Web Player 2.1 Beta 3の試用」を参照。


| Kenのムービー計画へ >動画狂コーナーへ |