DIVX変換ツールでDVDのバックアップ

 
DIVX変換ツールでDVDのバックアップ
 
Dr.DivX 2.0 OSS及びDivX ConverterでDVDビデオをDIVXへ圧縮変換
(2006.10.11作成, 09.11.17更新)
最近DivX社は、AVI 形式での圧縮コーデックの定番だったDivXを、多重音声や字幕合成機能や
 ストリーミング配信が可能な独自フォーマットであるDIVX形式の高品質なコーデックへと進化さ
 せて、その技術の象徴である動画共有サービスDivX Stage6で活路を開こうとしている。
一方Dr.DivXは DivX圧縮動画の作成に特化したフロントエンドで、Ver.1.x迄有料で販売され
  ていたが、簡易なDIVX形式の作成ツールであるDivX Converterの販売に伴い、
  1から作り直されオープンソース化されて、2006年8月4日からDr.DivX 2.0 OSSという名で
  DivX Stage6 との連携を視野に入れて無料提供されるようになった。
DIVX形式は、DivX圧縮AVI 形式のファイルを再生出来る環境なら ほぼ確実に再生可能なので、
  汎用性がありAVI 形式よりも優れたコンテナだ。

今回は、DVDビデオ(片面2層 ビスタサイズ 16:9 スクイーズ収録、5.1chAC3二重音声:英語,
 日本語吹替、二重字幕)の本編 2時間01分を、
Dr.DivX 2.0 OSS及びDivX Converterを使用して
 CD一枚分弱(容量:700MB弱、解像度:544x304前後)に圧縮変換した。
マシン環境は、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-533 512MBx2、GeForce 6600GT
  (VRAM 128MB) で、WindowsXP_ProSp2を使用。
DVDのリッピングは、DVD Decrypterを使用した。素材に用いたDVDVの構造は、ここを参照。

Dr.DivX 2.0 OSS (ツールは無料だが、有料のDivX6が必修)
 特徴
Dr.DivX 2.0 OSSは、各種動画をDivX形式に一括エンコード出来る無料のフロントエンドツール。
  ソフトの動作には別途、
DivX Codec6とAC3,DTS,AAC用Audio decoder Filterが必要だ。
  多重オーディオトラックやXSUB字幕機能等、映画など多言語対応のコンテンツを扱う為の機能
  が搭載されている。
  バッチエンコードが可能の他、複数の動画を結合しながらエンコードすることも可能。
 入手先
Dr.DivX 2.0 OSSは、ここから 入手(今回は Dr.DivX 2.0.1 Beta 2を使用)。
  DivX6コーデックを導入する必要があり、 15日間しか試用出来ない為、継続して使用するには
  DivX Pro(19.99 ドル)が必要。今回は DivX for Windows6.4を使用した。
  なお、DivX ConverterのようにMPEG-2/DVD Plug-inを購入する必要はない
 リッピングの可否
予めDVD Decrypterなどでリッピングしておく必要がある。
IFOモードで本編のみを 1ファイル(VTS_01_0.VOB)で出力すると便利。
FILEモードで出力した場合は、VTS_01_1.VOBを選択しても不都合が多い。
 変換可能な素材
DivXやMPEG-1/2の他、AVI/WMV/MOV/MP4/FLVも可能だ。AC3Filterをインストールする
ことでDVD(VOBファイル)も扱える。

 .ISOイメージファイルや .IFO情報ファイルは利用出来ない。
 筆者が手持ちの素材を用いてDr.DivX 2.0.1 Beta 2検討した結果は  別ページを参照
 出力可能なフォーマット形式
DIVXに特化
 変換方法
エンコードの設定は、“1080HD mode, 高画質, ホームシアター, ポータブル, ハンドヘルド”
という 5種類のプロファイルから選んで、[エンコード]ボタンを押すだけで簡単に出来る。
又、エンコード品質をプルダウンの6段階から選択したり、「に強制される」を選択すれば指定
したファイルサイズに合わせてエンコードすることも可能だ。
今回は、詳細設定でカスタム設定して実行する手順を以下に示す。
手順:
 1)Dr. DivX を起動し、「基本設定」タブの[ 開く ]ボタンをクリックして、あらかじめリッピング
   しておいた本編"VTS_01_1VOB"を開くと、ファイルチェックが行われて読み込まれる。
  *同じ形式の動画であれば、CTRLキーを押しながら複数のファイルを選択しておいて、
   「開く」をクリックすれば、連結エンコード用に登録する事が可能だ。
  *お節介にも、上下黒帯のある素材を読み込むと自動でクロップされてしまう。  
  *DVD,/USBカメラからのキャプチャに対応予定のようだが、現バージョンでは利用不可。
 2)音声トラックでEnglish Stereo AC3を、字幕トラックでJapaneseを選択した。
 3)次に、「詳細設定」タブの「プリプロセッシング」を表示する。
  プリプロセッシング
  ・クロップ:
   「自動クロップ」:有効

  ・解像度:
    「リサイズフィルター」
   :"DrFFMPEG"のまま
   画像幅変更で 544を
   入力
すると、縦幅は自
   動で 304となる。

  ・イメージプロセッシング:
   ノイズ軽減、
   インターレース、
   クオンタイゼーション、
   サイコビジュアルエン
    ハンスメント
   は初期設定のままと
   する。
  *何故か、解像度の設定に"オリジナルを使用..".が無い!
  *クロップの使用方法:自動クロップのチェックを外して縦横比をカスタムとして、フリーサイズ欄に
    目的の縦横幅を入力する。そして、不要な画面端をカットする(実際の大きさはPreview画面で
    確認出来る) 。
  *フィルタ機能は充実したので、Dr.DivX 1.xで搭載されていた「VirtualDub」向けフィルタの
    追加登録の機能はない。
 4)次いで、「詳細設定」タブの「コーデック」を表示する。
  コーデック
  ・コーデックパフォー
   マンス:
  「バランスのとれた」
  →「とても良い品質
  に変更

  ・レートコントロール:
  2-pass(fast 1st pass)
  ビットレート:714kbps
  に設定 (トータルの
  ファイルサイズ
を700
  MBにするためには、
  音声ビットレートとの
  関係で調整するが、
  起動画面の右中央部
  
に自動で算出された
  結果が示される。


  ・フレームコントロール:
  初期設定のまま
 5)「詳細設定」タブの「音声」を表示する。
  音声
  ・Format:MP3
  ・ビットレート:80kbpsに変更
  ・サンプリング:48kHz
  ・チャンネル:Stereo
  ・モード:CBR
  に設定
 6)上部メニューの「詳細設定」(「環境設定」の間違いか?)を表示して、出力ファイルの保存先を
  指定する。
  ・一般設定:
  「アップデートのチェッ
  ク」を外し、
  「一時フォルダを削除」
  にチェック を入れる

  ・全てのファイルをここ
  にエンコード:
  「カスタムロケーション」
  で出力ファイルの保存
  先を指定する。
 7)最後に、起動画面の右下の「タイトル」に出力ファイル名を記入して[ エンコード ]ボタンをクリック
  すると、「バッチ登録」画面が表示されるので、
  → [ 再試行 ]ボタンをクリックして、エンコードを開始する。
  *バッチ登録リストに複数の処理を登録して、一気にエンコードする事も出来る。
  なお、エンコード後に行う操作をプラグインで設定可能で、バッチ画面で登録して使用する。
   指定プログラムの実行やPCのシャットダウンを行うプラグインの他、DivX Stage6へアップロー
   ドするプラグインなどが用意されている。
 8)エンコード中は進捗バーとと
  もにビットレート配分グラフと
  経過時間/完了予測時間が
  表示されるが、映像は表示
  されない。
 結果 :
1)操作は既存のプロファイルを利用すれば簡単な手順で行える他、DivX Converterでは出来な
 いDivX Proのエンコードにおける全ての項目のカスタマイズが可能だ。
 *オリジナルの"カスタムプロファイル"として保存することは可能だが、解像度を変更しない設定
   で保存出来ない
ので、毎回解像度を変更しなければならない(これは、当ソフトが未完成で不
   出来の為と思われる)。
 *DivX Converterのような"メニュー付きDIVXファイル"を作成する機能はない。
2)エンコードに必要な時間: 2時間の本編を 2-Passエンコードでは 1時間52分で変換。
3)解像度:544x304。容量:698MBと目標通り。
4)今回の設定条件で出力される映像の画質は So-So
追記(2009.11.16)
64ビット Windows 7でのDr.DivX 2.0 OSSの使用について
  Windows XP(SP3)互換モードでインストールすれば警告なくインストール可能だが、
  Dr.DivX2.0.1 b7は、上手く作動せず(DivXコーデックを読み込めず)、素材の読み込みが
    出来ない。
  Dr.DivX2.0.1 b2は、一応
利用する事が可能だが、Windows 7本来のMicrosoftデコーダ
    環境のままで使用していると、エラーとなってその後適切なコーデック環境にしても
    変換出来なくなってしまう場合がある。

    このようになってしまったら、アンインストールして再度インストールしても改善しない。
    すべてのプログラム>DivX>Dr.DivX 2.0 OSS>「リセット」 を行ったら修復された\(^o^)/



DivX Converter (有料)
 特徴
DivX ConverterDivX CreateBundle(DivX6.2からは DivX for Windowsに名称変更)に
付属するツールで、DIVXに変換するソフト。
メニューの作成や複数音声、字幕の収録などDVDのような機能を単一のファイルで実現出来るが、
専用のDivX Playerがインストールされていないとこの機能を利用出来ない。
なお、 DVDビデオの単純バックアップでは音声、字幕の収録は出来ても、メニューを作成させるこ
とは出来ない
「DivX Converter 7でH.264 DivXの作成」は、
ここを参照
 入手先
DivX CreateBundle(v6.1.1)を ここからダウンロードして、インストール
 DivX Converter(v6.1.1)は、15日間しか試用出来ない(DivX CodecProは、6ケ月体験可能)。
 継続使用するためには、DivX Create(19.99 ドル)+MPEG-2/DVD Plug-in(9.99 ドル)必要。
 リッピングの可否
予めDVD Decrypterなどでリッピングしておく必要がある。
IFOモードで本編のみを 1ファイル(VTS_01_0.VOB)で出力すると便利。
FILEモードで出力した場合は、VTS_01_1.VOBを選択しても不都合が多い。
 変換可能な素材

DivXやAVI、WMV,MPEG等だが、MPEG-2/DVDプラグインをインストールすることでDVDも扱える
(但し、音声が
AC3 の場合は可能だが、稀に存在するLPCMのDVDは取り込み出来ない)。
VOBファイルは可能だが、ISOイメージファイルは利用出来ない。

 筆者が手持ちの素材を用いてDivX Converter6.2検討した結果は  別ページを参照
 出力可能なフォーマット形式
DIVXに特化
 変換方法
手順:
  1)DivX Converterを起動して、あらかじめリッピングしておいた
    本編"VTS_01_1VOB"をウインドウ内にドラッグ&ドロップして
    読み込む。
  2)すると「DivXコンバータ:ファイル設定」画面が表示され るので、
   音声・字幕を選択する。
   *音声を英語で、字幕を日本語でバックアップするが現実的なのだが、今回は実験的。
  3)ついでに、「出力設定」を行った後、[OK]ボタンをクリックする。
  4)DivX Converterの
   ウインドウを右クリッ
   クして、「詳細設定」
   で出力先を指定する




  5)DivX Converterの
   [ CONVERT ] ボタン
   をクリックして、
   変換を開始する。
 結果 :
1)操作手順はいたって簡単。音声LPCMのDVDには未対応。インターレースの解除は不可?
  メニューの作成は出来ず、それに伴ってWindows Media Player等で再生出来ても、
  字幕や音声のOn/Off/切り替えは、専用のDivX Playerでないと利用出来ない。
2)エンコードに必要な時間: 2時間の本編を 1時間43分と短時間に変換。
3)解像度:544x304に設定したが何故か560x288となってしまった。容量:698MBと目標通り
4)今回の設定条件で出力される映像の画質は So-So・・「無料DVD変換ツールの比較」を参照

参考:メニュー付きDIVXファイルの作成
   1) .avi, .wmvや.mpgファイルを複数登録してエンコードすれば自動的にメニューを作成し
     てくれる。.VOBファイルは複数登録出来ず未対応
   2) 専用のDivX Playerだけでなくその存在下ではWindows Media Player,RealPlayer
     , DV Simple Media PlayerでもDivXメニューナビゲーターによるチャプター操作が
     可能だ。
     しかし、nave player, Mediaunite, Zoom Player, GOM PlayerではDivXメニューナビゲ
     ーターは起動するが、上手く再生出来ない(「Windowsの動画再生ソフト 」を参照)。
   3) Web上で DivX Web Player受信による擬似ストリーミング配信が可能。
      但し、チャプター操作などは利用出来ない。
DivX Converterで変換したDivX6.11_MP3.divxの配信テスト
  (499Kbps 3分43秒)  
 ダウンロード後DivX Player及びその存在下ではWindows Media Player,
 RealPlayerDV, Simple Media Playerで再生すれば、チャプター機能が
 使用出来ます。

DivX Player (無料)
  対応ファイル形式(v6.1.1で検証)
再生可能
DIVX (DivX Converterで作成したDIVXファイル)
AVI (DivX5.1/5.21/6.1, XviD, BI-RGM, VP6圧縮)、OGM, MKV
RM, WMV, ASF, MPEG (MPEG1, MPEG2, VOB)、MOV (H.264, XviD, 3ivx)
FLV (Sorenson/VP6圧縮)
*但し、Windows Media Playerに準じた対応コーデック類が必要(ここを参照)
再生不可
DIVX(Vidomiで作成したDIVXファイルは不可
AVI(Huffyuv, MS-MPEG4v2, 3ivx, H.264, WMV9圧縮は、対応コーデック存在
Windows Media Playerで再生可能な状態でも不可)
全てのNSV, SWF、何故か? MP4も再生不可
  なお、最新版のDivX Playerは再生機能だけでなく、動画投稿サイトDivX Stage6 への
   アップロード機能(自動的に最適なDIVXフォーマットへ変換)やCD/DVDメディアへの書き
   込み機能(DIVXの他、AVIやMPEG, WMVも書き込めるが、単にデータディスクを作成)も
   搭載している 。
  *何時の間にか(DivX Player 6.6では)、Vidomiで作成したDivX/XviD圧縮DIVX動画の再
    生は可能となっていたが、H.264圧縮DIVX動画の再生はやはり出来ない。


注意
このページではソフトが可能な機能をありのままに検証することを目的に記述しました。
CSSなどのプロテクトが施されているDVDを解除する行為は著作権法に触れます。
ここに記述されているソフトを使用することで発生したいかなる問題に対しても筆者は責任を負いません。
自己責任にてお願い致します。



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