SuperDVD Video EditorでホームビデオをDVD化

SuperDVD Video EditorでホームビデオをDVD化
フリーソフトSuperDVD Video Editorでオリジナルのメニュー付きDVDを作成
(2007.08.20作成)
SuperDVD Video Editorは、多彩な機能を搭載したフリーの動画編集&DVDオーサリン
グソフト。
1)動画キャプチャ機能 2)AVI, MPEGなどのムービーファイルの連結やトリミングなどの動画
編集機能 3)トランスジションや文字、画像の挿入などのエフェクト機能 4)DVDメニューの
作成機能と5)VCD/DVDビデオの書き込み機能を搭載する。
1)の動画キャプチャ機能は、デジカメ、ビデオカメラ、TVキャプチャーカードなどからの入力を
 DV-AVI, MPEG2 VOB, DVDに変換するツール。
3)のエフェクト機能は、ビデオファイルにフェードイン/アウト効果、字幕やイメージロゴを挿入
 してVOBファイルに変換するツール。
今回は 1), 3)以外の機能を利用して、自作したMPEG2動画を素材としてDVD化す方法
 検証してみた。
 マシン環境は、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-533 512MBx2、GeForce
  6600GT(VRAM 128MB)で、OSはWindows Vista上で試行した。
  DVDドライブは、LG電子Super Multi Drive(GSA-4163B)を使用した。

 入手先とインストール
入手先:ここから ダウンロード (今回は、SuperDVD Video Editor v1.5を使用)。
インストールで迷うところはない。
以下、BGM付きDVDメニューの作成手順をメモする。
 前準備
 利用可能な素材形式は、MPEG2, MPEG1, VOB, AVI, DIVX,WMV/ASF
 今回は、映像圧縮:MPEG2(720x480, 8,000Kbps,24fps)、音声圧縮:MP2(48Khz, 384Kbps,
  Stereo)からなる編集済みのseia_t.mpgを素材として使用した。
 DVDメニュー用の静止画像の準備
  *本ソフトのDVDメニュー作成では、文字を挿入する機能が頼りないので、準備の段階で
    不足のないようにメニュー用の静止画像を用意する必要がある。
    メニュー用静止画像に利用出来る形式は、BMPかJPEG形式。
     但し、何故か?BMPを使用するとDVDオーサリングの最後にクラッシュしてしまう!
    今回は解像度4680x352のJPEGを使用した。
     そして、西安旅行のビデオを一本にしたMPEG2素材をDVD化するので、観光に訪れた
     場所のビデオに直ぐ辿り着けるように、ジャンプボタンを入れる予定個所の下に場所
     名を記入した。
 DVDメニュー用のバックグランドミュージック(BGM)の準備
   今回は30秒のWAVファイルを用意した。

 操作手順
1)SuperDVD Video Editorを起動すると、5つのツールのボタンとoptionボタンが配列する
  メインウインドウが表示される。
  今回は、「chapture(captureの間違い)」ツールと「effect」ツールは試用しない。
2)Optionの設定
  最初に「option」をクリックして、「General」タブで扱うフォーマットをNTSCに選択する。
  アスペクト比は素材に応じて指定する(今回は4:3)。
  「Working Follder」は、容量に余裕のあるボリュームを指定する。
   「Capture&Edit」タブの設定:
     初期設定のまま。
  
   「Menu」タブの設定:
     今回は初期設定のまま。
  
3)Editorで編集
  「editor」ボタンをクリックすると、編集ツールが起動する。
  「Media board」タブで、「Add media file to list」ボタンをクリックして素材を読み込み、タ
    イムラインにして登録する。
  本ソフトにはチャプタ編集機能はないが、バーを目的の位置に移動させて、「Split」ボ
    タンで分割させるとその場所がチャプ挿入箇所として使用出来る(今回は7箇所で分割し
    て 8個のクリップを作成した) 。
  タイムライン上のバーを移動させてプレビューするにはコツが入る。タイムラインで動画クリ
    ップを選択しておいてから、右上のプレビュー域で再生するとバーの移動に連れてプレビ
    ューすることが出来るようになる。
  なお、「Video transition」タブでエフェクト一覧を表示して、タイムラインにドラッグ&ドロップ
   すると、画面変換効果を挿入することが出来る。
元サイズ表示へ
4)DVDメニューの作成
  続いて、編集ツール右下の「create DVD menu」ボタンをクリックすると、DVDメニューの
   作成ツールが起動する。
  初期設定は、「If Root Menu End」:「Play Dsc」、「If DVD End」:「Bacckto Title Menu」、
      「Use Back to Title Menu」にチェックが入っている。
  今回はタイトルメニューを作成しない事としたので、「Title Menu Setup」タブで「Disable
    Title Menu」にチェックした。
    又、 「Root Menu Setup」タブで 「If Root Menu End」では「Play Root Menu Again」に、
     「If DVD End」でも「Bacck to Root Menu」に変更した。
  「Menu Setup」タブで、
    「Video/Picture」から準備しておいたメニュー用の静止画像を読み込み、「Audio」か
     ら準備しておいたBGMを読み込む。
    「Menu Duration」はBGMに合わせて30秒とした(60秒以上は設定出来ない)。
 モーションジャンプボタンの登録
  3)で分割したクリップを挿入することにより、開始点がチャプタ機能を持ったジャンプボタン
   として登録出来る。 しかも、モーション機能付きだ。
  DVDメニュー作成領域の下段中央左の「Move selected dip」ボタンを有効にしておい
   て、タイムラインのクリップをドラッグ&ドロップすると、自由に目的の場所に登録出来る。
   「Resize menu button」ボタンを有効にすれば大きさを変更出来る。
拡大表示へ
  <参考>
    *DVDメニュー作成領域上で右クリックすれば文字を挿入ことが出来るが、サイズ
     や色を望み通りに指定出来ない。

    *メニューエディタ上で背景の静止画のサイズを変更出来ないので、使い辛い。
4)DVDライティング
  最後に、右下の「Burn DVD disc」ボタンをクリックして、ライティングを行う。
Outputting timeline project...
Outputting menu project...
Create menu project...
Start author DVD directory.
Author DVD directory finish!
Start burn DVD...
Start validate DVD path.
Validate DVD path finish.
Start check disc.
Start burn DVD...
Start burning now.
Disc Lost
Start padding disc.
Padding disc finish.
Burning progress finish.
Start close session.
Close session finish.
Disc Lost
 →作業が終了すると、DVDビデオディスクが作成
   されるとともに、Working Follderに DVD_DISC
   フォルダ(VIDEO_TS/AUDIO_TS)とtl.vobファイ
   ルが出力されている。
   ISOイメージファイルを作成する機能はない。

 結果 :
1)フリーでありながら多彩な機能をを搭載しており、ジャンプボタンをモーションに出来るの
 は貴重だ。英語だが使い方は直感的に理解出来る。 
  しかし欲を言えば、
    WMVの利用は可能だが、最近話題のMPEG-4 AVC/H.264の利用は出来ない。
    DVDメニューの作成上で文字のサイズや色を自由に変更出来ない。
    BGMの挿入は可能だが、結果4)の如く 音割れが起こってしまう!
    DVDメニューの作成機能は動作が極めて不安定で、DVDオーサリングの最後にクラッ
     シュしてDVDのライティングが実行されない場合がある。

     a)DVDメニューの静止画に自作のBMP画像を使用した場合
      ・・・オリジナル画像と同じ規格なのに、何故なんだ?  

     b)DVDメニューの背景として動画を挿入した場合
     c)素材にAVI,DIVXを使用して、「create DVD menu」の初期設定を変更した場合
     d)その他不測の場合
2)DVDメディアへのライティング機能を搭載しており、別途用意する必要はない。
3)映像のビットレートは8,000Kbps。
  アスペクト比の指定は出来るが解像度を自由に設定する事は出来ず、 720x480,720x
   576ピクセル、フレームレート25, 29.97fps等と素材によって自動的に変化する。
 音声はAC3圧縮で、サンプルレート48KHz、ビットレート192Kbps。
4)SuperDVD Video Editorで作成したDVD
 
ビデオメニュー部分の提示
背景素材
Embed方式
Stand方式
オリジナル静止画
自前JPEG静止画
自前BMP静止画
失敗
失敗
自前MPEG2動画
失敗
失敗
 
WindowsMedia(MWV9_WMA9) 500Kbps,
  1分でデモ
 *DVDビデオをPowerDVD7で再生し、驚速ストリーミングレコーダー2でキャプチャーし
   たAVI ファイルを TMPGEnc3.0XPressでWMVに変換した。
 *BGMの音割れは、自前のJPEG画像を使用した場合には更に著明となってしまった。
<参考>「create DVD menu」の初期設定を変更せずに、素材としてGyaOから別記
 手順
GetASFStreamで GyaO番組を保存Windows MediaのDRMをDecryptItで解除
 で取得しDRM解除した映画番組ASFファイルを用いて、DVD化した。
  DVD書き込み開始後、ライティングが終了する迄に必要な時間は、
    1時間39分のGyaO番組を、1時間53分と快速に完了した。
    フリーのDVDオーサリングソフトの中でも、変換の速いWindows DVD メーカーの2時間
    41分よりもさらに短時間に完了した。
  従って、DVDメニューの作成機能は不安定な為、DVD化する目的だけで使用しても良い。

 追記MPEG2関連コーデックの導入による他ツールの不具合
 SuperDVD Video Editorで導入されるSuperDVD VideoDec FilterSuperDVD
  AudioDec Filter
は、TMPGEnc Plus 2.5でのVOBファイルの利用に支障を来たす。
 (1)TMPGEnc Plus 2.5は、VOBを素材とした場合 映像のロードがSuperDVD VideoDec
   
Filterより阻害される為に、変換しても映像がロードされていない。
  <対策>
    DirectShow Filter ToolでSuperDVD VideoDec Filterのメリット値を、今回は0xffffffff
      から 0x00500000に下げて、Elecard MPEG-2 Video Decoderを有効にする。
 (2)TMPGEnc Plus 2.5は、VOBを素材とした場合 筆者の環境ではffdshow由来AC3フィル
    ターを利用させているが、SuperDVD AudioDec Filterによりこれが阻害される為
   
に、声となって変換されしまう。
  <対策>
    DirectShow Filter ToolでSuperDVD AudioDec Filterのメリット値を、今回は
      0x40000001から 0x10000001に変更。
   無論、ffdshowのAudio decoder configurationのAC3を liba52で有効にしておく。

 なお、メリット値を変更しても、本ツールでVOB, MPEG2,WMV9,AVI及びDIVXを素材としたDVD
   オーサリングには、上記以外の問題は起こらなかった(不都合があれば、元のメリット値に
   戻せばよいのだが・・・)。

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