DVDforgerでホームビデオをDVD化

DVDforgerでホームビデオをDVD化
フリーソフトDVDforgerでオリジナルのメニュー付きDVDを作成
(2007.12.11作成)
DVDforgerは、メニュー付きのDVDを簡単に作成する事が可能なDVDオーサリングツール。
多形式の動画ファイルに対応しており、定番のライティングツールImgBurnをインストールして
おけば、 動画変換後の書き込みまでを自動的に実行してくれる。
検討に用いたシステム環境
   使用したOSはWindows Vista Home Premiumで、そのマルチメディア環境には、
    ffdshow-tryouts(revision 788)、DivXPro(6.7), Koepi's XviD(1.2), Haali Media Splitter,
    OggdropXPd, x264 Codec, On2 VPx Codec, VP6 VFW Codec, Windows Media 9 VCM,
    Elecard MPEG2 Video Decoder, CoreAAC directshow filter, FLV Splitter,
    Flash Video decoders
    Easy RealMedia Producer(RealMediaSplitter)及びRealPlayer10.5, QuickTimePro7.3
    などがインストールされている。
   NSVファイル以外は、Windows Media Playerで再生可能な環境となっている。

 入手先とインストール
入手先:ここから ダウンロード (今回は、DVDforger 0.6.1.alphaを使用)。
 インストールは、DVDforger 0.6.1.alpha.zip を解凍して適当な場所に置くだけでよい。
 日本語化パッチはここから入手。不具合があると云うが試用した範囲ではバグは見られない。
実行するにはAviSynthが必要で、インストールされていない場合は初回起動時に自動的に
 現時点ではAviSynth 2.5.7がインストールされる。
ImgBurnを利用するならは、別途入手してンストールする必要がある。
以下、DVDメニューの作成手順をメモする。
 前準備
 利用可能な素材形式は、再生するためのコーデックがインストールされAviSynthのDirect
   ShowSourceフィルタが対応している動画なら、基本的にどの形式でも可能(「DVDオーサ
   リングツールの比較」を参照)。
 素材は、Xacti DMX-HD1000で撮影したHD-SHQファイルをTMPGEnc3.0 XPressで一旦AVI
   (BI-RGB_PCM.avi:720x408, 29.97fps, 119Mbps)に変換した後、Ulead MediaStudioPro 6
  上で色調補正と静止画像との合成を行ってスマートレンダリングしたAVIファイルを用いた。
 DVDメニュー用の静止画像の準備
  メニュー用静止画像に利用出来る形式は、BMPかJPEG形式。今回は解像度1,024x576の
  JPEGを使用した。
 なお使用するファイル、フォルダや途中のパス名は日本語名を使用すると不具合が発生する
  との事なので使わないようにした。

 操作手順
1)DVDforger.exeをクリックすると、メイン画面が表示される。
  初めに、「構成設定(Configuration)」を開き設定を行っておく。
  メイン画面のDVD形式...等の設定項目は、前回起動時の「構成設定」を必ずしも反映してく
   れないので、出力前に目的の設定となっているか確認する必要がある。
  出力先で、作成するDVDデータの出力先フォルダを指定する。
   注意:出力先フォルダの中身はDVDの作成が実行されると消去されてしまうので、空のフ
       ォルダを用意する。
  *統計(Statistics)には、収録時間と書き出し予測ビットレート値が表示される。
  *タイトルグループとは、メニューを持つ一塊のコンテンツの事で、基本的には1つだけで問
    題ないが、複数のメニューを作成する事も可能。   
2)構成設定(Configuration)の設定
  「デフォルトDVD形式」を「NTSC」に、「デフォルトDVDサイズ」を通常は「1層(4482MB)」に設
    定するが、サイズ指定やビットレート指定も可能。
  「デフォルト出力」を「ISOイメージを作成」か、「ImgBurnを使用してDVDを書き込む」に設定。
  ビデオエンコーダ(変換プログラム)は QuEncも使用可能だが、初期設定の「HC(推奨)」とし、
   プロファイルの初期設定は「最適(Best)」になっているが、「標準(Normal)」,「高速(Fast)」
   も選択が可能。しかし、いずれも2パスエンコードとなっておりその差異は不明?
  フォントの設定は字幕用とメニュー用とがあり、いずれも「文字」を「MS UI Gothic」など日本
   語が使えるフォントに変更する。

 設定内容を「ファイルに保存」ボタンを押して保存する(.dfc形式となる)。
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3)素材の読み込み
 
メイン画面の「タイトルグループ 」項目にある、
 「ビデオ/音声トラックと字幕の編集(Edit videos, audio tracks and subtitles...)」ボタンをクリッ
  クして「タイトル編集」画面を開き、「ビデオファイルを追加」から動画素材を読み込む。
 ビデオトラックのプロパティの「アスペクト比」は自動的にチェックされるが、時に間違っている事
  があるので、読み込んだVideo trackを選択して確認しておく。
 「常にひとつのチャプタを作成」にチェックを入れ数値を入力すれば、数値分毎にチャプタを作成
  する事が可能だが、任意の時間を編集して挿入する機能は持っていない。 
 音声トラック、字幕トラックの設定も可能だが、今回は使用出来る素材ではない。
   DVDをリッピングした素材の場合は、グループの音声トラックの「Language of audio track」
   で「Japanese」を選択する。
 取り込んだ動画を削除するには、「アウトライン(タイトル結合と削除後に再構築)」をチェックす
   ると「削除」ボタンが有効になる。
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   右図は、「動画ファイルの追加」ダ
    イアログ
    DVD化したい動画ファイルの数
     だけ読み込む。

    ffdshowなどのフィルタを使って
    再生を行っていると、警告が表
    示される場合がある。
    ロードを許可して動画を読み込
    ませる。   
4)DVDメニューの作成
 タイトルグループ項目の「メニューのあるグループ(Group has menus)」にチェックを入れ、
 「グループのルートメニューを編集(Edit root menu of groups...)」ボタンをクリックして「ルートメ
  ニューの編集」画面を開いて自作のメニューを作成する。
 背景イメージの参照から、メニューの背景となる静止画像を読み込む。
  *画像を使用しない場合は、背景色からメニューの背景色を指定する事が出来る。
 メニュー項目の「追加」ボタンを押すと登録した動画の数だけ「Play title」が表示される。その
   「Play titlexx」と「Resume play」をクリックするとメニュー画面に追加される。
   *「Play titlexx」は、そのボタンをクリックすると対応するタイトルを再生。「Resume play」は、
     クリックすると再生を再開する機能を持っている。
  ボタンの配置は、ドラッグして自由に決める事が可能だが、配列にはコツが必要で、例えば
   Xは「100」のまま、Yは「100」「150」「200」と等差数列にすると綺麗に配列出来る。
  テキストの色は全タイトルボタンに共通で、強調はマウスオーバー時の事だ。
  配置したボタンを選択して、テキストに表示する文字を入力する。日本語を使用するとクラッシ
    ュしてしまうと云うが、試用した範囲内ではバグは見られなかった。
  個々のボタン文字の色は変更出来ないが、サイズは自由に変更が可能。
  編集を完了したら「プレビュー」ボタンで確認しておく。但し、DVD再生の疑似体験をする機能
   は搭載されていない。
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5)DVDのオーサリング
 最後にメイン画面に戻って、「DVDの作成開始!」ボタンをクリックするとDVDの作成処理が開始
  される。
  ビデオ変換時には、エンコードツール「HCenc 0.21」が起動する。
   変換中「Preview」を「on」にすれば、変換中の画面を確認する事が可能だ。
6)DVDディスクへ書き込み
  出力を「ImgBurnを使用してDVDを書き込む」に設定しておけば、エンコード終了後 ImgBurnが
   自動的に起動して書き込みが開始される。
7)出力先フォルダに出力された中間ファイルは削除されて、最終的にはDVDフォルダ(VIDEO_TS/
   AUDIO_TS)とISOファイルが保存される。

 結果 :
1)対応ファイル形式は多彩で、チャプタの挿入や字幕の挿入も可能だが、チャプタの任意設定は
  出来ない。
 フリーでありながらDVDメニュー作成機能を搭載しているが、ジャンプボタンをモーションに出来
  ない。BGMの挿入は出来ない等の制限がある。
2)DVDメディアへのライティングはImgBurnと連動しており便利。
3)映像の解像度720x480、ビットレートは9,600Kbps、フレームレート29.97fps。
 音声はAC3圧縮で、サンプルレート48KHz、ビットレート192Kbps。
4)DVDforgerで作成したDVDビデオメニュー部分の提示
Embed方式
Stand方式
 WindowsMedia(MWV9_WMA9) 750Kbps,1分でデモ
 DVDメニューにBGMを挿入出来ないのは寂しい。
 ジャンプボタンの文字が少々歪になるのは致し方得ないか。
 *DVDビデオをPowerDVD7で再生し、驚速ストリーミングレコーダー2でキャプチャーし
   たAVI ファイルを TMPGEnc3.0XPressでWMVに変換した。
<参考>プロファイル「最適(Best)」としたまま、素材としてGyaOから別記手順
  
GetASFStreamで GyaO番組を保存Windows MediaのDRMをDecryptItで解除)で取得
   しDRM解除した映画番組ASFファイルを用いて、DVD化した。
   DVD書き込み開始後、ライティングが終了する迄に必要な時間は、
    1時間39分のGyaO番組を、オーサリング2時間08分、ライティング19分、合計2時間27分
    と比較的短時間に完了した。
    フリーのDVDオーサリングソフトの中でも、変換の速いWindows DVD メーカーに優る速さ
    だった。
   従って、DVDメニューの作成機能は貧弱でも、DVD化する目的だけで使用しても良い。

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