Avi2DvdでWMVファイルをDVD化

Avi2DvdでWMVファイルをDVD化
Avi2DvdでGyaoの映画番組WMVファイルをDVD化
(2006.11.30作成, 06.12.20更新)
Avi2Dvdは、チャプターの任意挿入や詳細なDVDメニューの作成機能を持った定番のDVD作成
 用フロントエンド。AVI, OGM, MKV以外にもWMV9を素材とする事が可能だが、筆者の経験では
 その対応は環境によって左右される。
そこで今回、Avi2Dvdを利用して、素材としてGyaOから別記した手順
 
GetASFStreamで GyaO番組を保存Windows MediaのDRMをDecryptItで解除)で取得し
 DRM解除した映画番組ASFファイルを用いて、DVD化する方法を検証してみた。
 マシン環境は、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-533 512MBx2、GeForce 6600GT
  (VRAM 128MB)で、OSはWindowsXP SP2上で試行した。
  DVDドライブは、LG電子Super Multi Drive(GSA-4163B)を使用した。

 入手先
入手先:ここから ダウンロード (今回は、0.4.4 Betaを使用)。日本語化は、ここから入手。
インストールは、型通り行う。何故か筆者の環境ではAviSynthが既にインストールされている
 為か、AviSynthの関連付けに失敗してしまう!
 日本語化パッチ適応後AVI2DVDを起動したら国旗の一番左をダブルクリックすれば、日本語
 メニューとなる。
 なお、ファイルのパスや名前には日本語を含めないのが原則だ。
 
 操作手順
1)Avi2Dvdを起動したら、
  「ステップ1入力」タブで、Avi Modeにしておいて「動画ファイルを読み込む」ボタンから素材
   を(今回のASFファイルはWMVにリネームしておいてから)読み込む。
   素材の読み込みが成功すれば、フィルム情報やオーディオの選択に情報が表示される。
   *複数の音声が含まれていれば、ここで複数のオーディオの選択が可能となる。
   *複数のファイルは、圧縮コーデックが同じで、ファイル名も同じ統一した連番ファイルなら、
      若いファイルを指定してやれば、残りのファイルも自動的に取り込まれる。
2)「ステップ2出力」タブ
   出力形式はDVD/SVCDに、ディスク容量はディスクに応じてプルダウンから選択する。
   Aspect Ratio:素材に応じて設定(今回は、4/3)。
   Audio Bitrate:変更可能だが初期設定の384にしておいた方が無難と云われている。
   Make Iso:初期設定のままチェック。
   チャプタは、自動で5分間隔で設定されているが、任意の時間で指定するなら、チャプタリスト
    に カンマ区切り秒数を入力する。
   最下段のアイコンをクリックして、出力先フォルダを指定する。
3)「ステップ3エンコーダ」タブでは、
   動画ファイルをMPEG2に変換するエンコーダを選択する。
   初期設定は、QuEncVBR, 高品質, 格子状量子化, 2Passエンコードとなっている。
    CCEは、市販のCINEMA CRAFT Encoderをインストールしている場合のみ使用可能。
    FreeEncとNuEncは、変換速度が遅い上に画質が悪い。
    QuEncとHCencは、変換速度も画質もバランスがとれたエンコーダだ。
     HCencは、QuEncよりも更に高速だ(プロファイル:best、行列:mpegで使用)。
   *Otherを選択すると、MPEG2への変換はされず、AVSファイルとAC-3のみ出力される。
4)「ステップ4字幕」タブでは、
   DVDに字幕を挿入することが出来る。
   読み込み可能な形式は、テキストファイルとSRTファイルで、画像ファイルを利用したSUB
    ファイルには対応していない。
5)「ステップ5DVD Menu」タブでは、
   DVDメニューの作成が行える。実際のメニュー作成は「Create Dvd Menu」ボタンで実行する。
   「Capture Image」と「Mp3->Mp2」ボタンは、DVD作成の補助ツールだ。
 5-1)「Mp3->Mp2」は、別途用意したMP3音声をMP2音声に変換して、DVDメニューのBGM用
    途に利用する為のもの。
 5-2)「Capture Images」ボタンをクリックすると、VMRSnapShot Toolが起動する。
    これは、映像ファイルの一場面をキャプチャしてサムネイル画像を作成する為のもの。
    「Take SnapShot」で撮影し、「Save SnapShot」で保存する。
 5-3)「Create Dvd Menu」ボタンをクリックすると、DVD Menu Creatorが起動するので、
    DVDメニュー画面の作成が行なえる。
    画面下段に並ぶボタンで以下を挿入する。
      「Background Image」:背景画像の選択。 「Background Sound」:BGMの選択。
      「Add Image」:イメージ画像の挿入、「Add Text」:テキストの記入や音声、チャプター
      などの機能付きボタンの挿入が可能だ。
     なお、位置の移動やサイズの変更方法が特殊で、ドラッグ操作ではなくマウスのクル
       ック操作の為、慣れが必要だ。
    保存は、右上の「Use This Menu on JOB」にチェックを入れて、「Save Menu」ボタンを
     クリックする。
DVD Menu Creator英文説明(ページ表示はここを

6)設定が完了したら、「ジョブの追加」ボタンをクリックして「ジョブのキュー」に登録し、
  「作業開始」ボタンをクリックすると変換を開始する。
   処理は、コマンドライン上で動作するツールを組み合わせて連携して進行する。
   途中、選択したエンコーダー(今回はQuEnc)が起動するが、映像の進行は表示されない。
   *エンコーダーにHcencを選択するとHcenc 0.18.0.0が起動する。このエンコーダー
     は、右下のPreviewを”on”にすれば進行映像が表示される。
  ・・・”DvdAuthor Mikisofs..”.、”cmd.exer”などのコマンドラインが起動・・・
 →作業が終了すると、指定フォルダのAvi2dvd_tempフォルダにDVDフォルダ(VIDEO_TS
    /AUDIO_TS)とISOイメージファイル等が出力されている。

 結果 :
1)変換操作は、ステップ方式で分かり易い。
  チャプタの設定は比較的簡単だが、DVDメニューの作成は手間が掛かるしモーションメニ
  ューでもないので、凝っても仕方が無い。
  基本的にはステップ3迄の設定で作業を開始しても構わない。
2)DVDメディアへのライティング機能は付属していないので、別途用意する必要がある。
AVI2ISOとは異なり、WMV9ファイルを素材にしても、直接MPEG2に変換可能。
3)作業開始後、変換が終了する迄に必要な時間: 1時間39分のWMVが 2Passエンコードと
  いうこともあって、3時間59分も掛かった。
  Deep Burnerでのライティングに17分掛かり、合計 4時間16分必要だった。
4)映像の解像度 720x480ピクセル、ビットレートは8,000Kbps、フレームレートは29.97fpsで
  変更出来ない。
 音声はDolby Digital AC-3圧縮で、サンプルレート48KHz、ビットレート384Kbps。

Avi2Dvd は、GyaOからの番組を同じようにDRMを解除しても、タイトルが異なると変換
  出来ない場合がある。
  又、OS間で対応に違いが見られ、筆者のVista RC1環境ではWMV9を変換出来なかった
  (「DVDオーサリングツールの比 較」のI-B「対応フォーマット形式」を参照)。
*本ツールは、インターリーブ(映像と音声を交互に記録する方式)されていないAVI 素材
  を変換出来ない
(「DVDオーサリングツールの比較」のI-B「対応フォーマット形式」を参照)。  
  

 追記MPEG2関連コーデックの導入による他ツールの不具合 (06.12.20)
 Avi2Dvdで導入されるDScaler Mpeg2 Video DecoderAC3Filterは、以下の変換
 ツールの使用に支障を来たす(今回は、Vista RC1環境で検証)。
 (1)Windows Media Encoder9は、MPEG2の取り込みを DScaler Mpeg2 Video Decoder
   
(MpegVideo.dll)より阻害される為に、変換出来ない。
  <対策>
    DirectShow Filter ToolでDScaler Mpeg2 Video Decoderのメリット値を、今回は
      0x00800000から 0x00100000に変更。
 (2)TMPGEnc Plus 2.5は、VOBを素材とした場合 ffdshow由来AC3フィルターを利用するが、
   AC3Filter(..\system32\ac3filter.ax)によりこれが阻害される為に、無声となって
   変換
されてしまう。
  <対策>
    DirectShow Filter ToolでAC3Filterのメリット値を、今回は 0x40000000から
      0x10000000に変更。
   無論、ffdshowのAudio decoder configurationのAC3を liba52で有効にしておく。

 なお、メリット値を変更しても、本ツールでAVI(BI-RGB_PCM, DivX5.21_MP3, XviD1.01_MP3)、
   OGM(DivX5.21_Vorbis)及びMKV(DivX5.21_Vorbis)を素材としてDVDにオーサリングして
   みたが、問題は起こらなかった(不都合があれば、元のメリット値に戻せばよいのだが・・)。


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