FormatFactoryの試用経験

FormatFactoryの試用経験
 
FormatFactory 1.42は、フルハイビジョン撮影の
Xacti DMX-HD1000のFull-HDに対応しハイビジョン変換が可能
(2008.08.13作成)
FormatFactoryは、動画、音声、静止画ファイルのフォーマット変換やDVDリッパーとして
 使える日本語対応のWindows用多機能メディアコンバータ。
 多形式の動画に対応しており、モバイル用途以外にもPC用途のMPEG2, AVI, MP4,WMV2
 及びFLV1等への変換が可能。
今回、新進気鋭のFormatFactory 1.42を試用したところ、このファイルに対応していたの
  で、この特異ファイルとMPEG2を素材として、本ツールの動画変換の使い勝手をを中心に
  Windows Vista環境で試用してみた。
  そして、変換出力したWMV2, MPEG-4 AVC/H.264(以下 MPEG-4/H.264)とFlashVideo
  (以下 FLV1)をWeb配信用途に利用可能か、検証してみた。
  
 FormatFactoryの入手
FormatFactoryの入手先は こちらから(今回は v1.42を使用)。

 対応フォーマット形式(読み込み可能な素材)
  <特異動画ファイルへの対応状況>
   
MPEG-4 AVC/H.264(MPEG-4/H.264)ファイル  こちらを参照。
     一般的なMPEG-4/H.264(H.264_AAC.mp4)は利用可能だった。
     Xacti DMX-HD1000のFull-HDファイルも問題なく変換可能だ \(^o^)/
   MPEG2-TSファイル   →こちらを参照。
     一般的なMPEG2圧縮型のMPEG2-TS(MPEG2_AC3orMP2.m2ts)には対応している。
     H.264_AC3圧縮型のMPEG2-TS(H.264_AC3.m2ts)には、Panasonic HDC-SD9の
       HGモード素材も含めていずれの型素材にも対応している \(^o^)/

       Blu-rayビデオ作品Bからリッピングしたm2tsファイル以外は未対応だった。
      *HD-SD9のHG素材は、音声は通常に変換されるが映像の描画がスローとなって
       しまい結果、映像が遅延再生するか中断してしまう
(;_;)

 出力可能なフォーマット形式
   動画 :MP4/3GP/AVI/MPG/WMV/FLV/SWF
   オーディオ:MP3/WMA/AAC/MMF/AMR/M4A/OGG/WAV
   画像 :JPG/PNG/ICO/BMP/GIF/TIF/PCX/TGA
   携帯デバイス(PSP,iPhone):3GP/Compatible MP4/iPhone MP4/iPod MP4/PSP MP4
        /BlackBerry MP4/iRiver H300 AVI/MiniPlayer AVI
   ROM機器(DVD,CD,ISO) :Video File/ISO/CSO/ISO⇔CSO

 動画変換操作の手順
以下、MP4への変換を例に操作手順の概略を示す。
「ビデオ」タブで、変換する形式のアイコン(ここでは、「対応形式からMP4」)をクリック。
「ファイルを追加」ボタンから素材を読み込む。
  同じ設定の変換形式で実行するなら複数のファイルの登録が可能。
「出力設定」ボタンをクリックして、設定画面を開く。
  プロファイルのプルダウンメニューから目的の設定(ここでは、「カスタム」)を選択。
  ビデオストリームのビデオサイズとビットレートは、自由に入力設定出来る。
    FPSは、プルダウンメニューより選択。
    ビデオエンコードは、MPEG4, XVID, H.264から選択(ここでは、「H.264」を指定)。
  オーディオストリームの
    サンプルレート、ビットレート、オーディオチャンネルをプルダウンメニューより選択。
    オーディオエンコードもプルダウンメニューより指定するが、MP4出力では「AAC」以外
     は選択の余地はない。
    なお、プレビューしながらのカット編集は出来ないが、変換範囲を指定する事は可能と
      なっている。
   又、アスペクト比の保持をするか、しないかの選択が可能。
→「OK」 →「OK」で、処理リストにジョブが登録・追加される。
ボタンをクリックすると、変換が開始される。
 なお、変換が進行中でも新しいジョブの設定・登録操作は可能で、次から次に追加する事
   が出来る。
 
 各々形式への変換と留意点
 以下、各変換形式別の圧縮プロファイル、映像圧縮、音声圧縮を図示した。
 I) MP4への変換
   本ソフトが力点を置いている変換形式で、
   各種モバイル用のプロファイルが用意され
   ている。  
   映像圧縮にMPEG4, XVID, H.264を使用出
   来るが、
   PC用にはH.264を選択するのが妥当。
   音声圧縮は、AACのみで選択の余地なし。 
 II) 3GP への変換
   映像はH.263、音声はAMR_NBとなる。
 III) AVI への変換
   映像は内蔵されている形式でしか圧縮出来ず
   、オーソドックスなHuffyuvや汎用されている
   DivXを使用出来ない!
   XviDとMP3の組み合わせが妥当であろう。
 IV) MPEG2への変換    
   PC用途であれば、MPEG2とMP2の組み合わせ
   が常道だが、プロファイルDVD NTSC Small 及
   び Largeは音声圧縮にAC3を採用している。
 V) Windows Media Videoへの変換
   前世代のWMV2(=WMV8)か過去の遺物の
   MSMPEG4V2しか選択出来ない!
  *WMV1, WMV2, WMV3は、各々WMV7, WMV8,
    WMV9に相当する。
 VI) FLVへの変換
   圧縮コーデックの選択は出来ず、映像は古いSorenson H.263、音声はMP3となる。
 VII) SWFへの変換
   圧縮コーデックの選択は出来ず、映像は古いSorenson H.263、音声はMP3となる。

 <参考>DVDのリッピングと形式変換
コピーガードのかかった市販のDVDビデオからのリッピングが可能か?検証してみた。
「ROM機器」タブの
 「DVD/CDからISO/CSO」でリッピング
   今回は ISOモードでリッピングしてみた。
   成績:エラー表示される事なくリッピングが完了する。しかし、Alcohol 52%でマウン
       トしてDVDプレイヤーで再生するも、音声のみで映像は描画されなかった。
   
 「DVDからビデオファイル」でリッピングとファイル変換
   今回は、MP4形式への変換でリッピングしてみた。
   出力設定で、リッピングするタイトル(ここでは、タイトル1)と字幕(2 JA)を選択。
    但し、何んと! 音声トラックを選択する箇所が無い。
    フォーマット形式:MP4、品質設定:高品質を選択して「変換」ボタンをクリック。
     →処理リストに登録されるので、「開始」ボタンをクリックすると変換が始まる。
   成績:問題なく変換可能だった。ラッキー \(^o^)/無料のDVDリッピング・変換ツ
      ールとして使用可能と思いきや ・・・音声が特典会話となってしまっている(;_;)

 結果
FormatFactoryは、シンプルな操作性で視覚的に操作が可能。
 高度な変換設定は出来ないが、マニアックを追求しなければ一般ユーザに必要な設定
   は可能となっている。
 複数のファイルを同じ設定条件でも異なった設定条件でも、一斉に変換する事が可能。
  変換進行中でも次から次へ登録する事が可能なのは便利だ。
 この手のフリーソフトとしては、珍しいRMVBに対応している以外にも、 Xacti DMX-HD
   1000
Full-HDファイル(MP4)
に対応している。
 しかし、本ソフトはカット、トリミングや結合などの編集は一切出来ない(但し、変換の範
  囲を指定する事は可能) 。
  インターレースの解除や2-パスエンコードの設定すら出来ない。
  又、AVI への変換にDivXなどのコーデックを利用出来ない。
     Windows Mediaへの変換は前世代のWMV2が使用されている。
     FLVはH.264圧縮のFLV4を作成出来ない。
以下に、シネスコサイズのMPEG2ファイルを素材として、
  *MPEG2 640x272 24.00fps 8,000Kbps、MP2.48000Hz 384Kbps CBR Stereo
 映像ビットレート436kbps+音声ビットレート64Kbps=目標値500Kbpsに設定して、Web配
 信用に変換したムービーを提示した。
FormatFactoryで変換したWMV2の配信テスト
 (516Kbps,1分)
ここから
映像ビットレート452Kbps+音声ビットレート64Kbpsと目標値よりやや高めに
出力された。
Web Serverから疑似ストリーム配信が可能。

FormatFactoryで変換したMP4(MPEG-4/H.264)の
 配信テスト(540Kbps,1分)
ここから
映像ビットレート435kbps+音声ビットレート105Kbpsと目標値よりかなり高く
出力された。
残念ながら、Web Serverから疑似ストリーム配信出来ない。
注意:ご覧頂くにはQuickTime7以降が必要です。

FormatFactoryで変換したFLV1の配信テスト
 (527Kbps,1分)
ここから
映像ビットレート464kbps+音声ビットレート63Kbpsと目標値より高く出力された。
Web Serverから疑似ストリーム配信が可能。シーク操作も可能だ。
注意:ご覧頂くにはFlashPlayer7以降が必要です。

<参考>DVDビデオのリッピングとMP4(H.264_AAC.mp4)への変換
     ISOファイルへの丸ごとリッピングは出来ないのに、「DVDからビデオファイル」で
     はリッピングが可能だ?
      →画質はオマケのGoodだが、音声の選択が出来ず使い物にならない!
動きの速いシーン
動きの遅いシーン

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