DVDStylerでホームビデオをDVD化

DVDStylerでホームビデオをDVD化
フリーソフトDVDStylerでオリジナルのメニュー付きDVDを作成
(2007.01.11作成)
DVDStylerは、MPEG1/2, VOBファイルをDVD(ISOイメージ)に変換するフリーのDVDAuthor
 系ツールで、DVDメニューを比較的自由にカスタマイズすることが可能。
そこで今回、DVDStylerを利用して、自作したMPEG2動画を素材としてDVD化する方法を
 検証してみた。
 マシン環境は、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-533 512MBx2、GeForce 6600GT
  (VRAM 128MB)で、OSはWindowsXP SP2上で試行した。
  DVDドライブは、LG電子Super Multi Drive(GSA-4163B)を使用した。

 入手先
入手先:ここの「Win32 binary」から ダウンロード (今回は、v1.5 beta 7を使用)。
 海外のツールだが、v1.5 beta 7は日本語メニューにも対応している。
 なお、ファイルのパス(や名前)には日本語を含めないのが原則だ。
インストール先の注意
 C:\Program Files\DVDStylerでインストールすると、日本語メニューが利用出来ない。起動
 出来ない等の不都合が生じるので、C:\DVDStylerに変更してインストールするとの事だ。
 前準備
  編集済みのMPEG2ファイル(seia_t.mpg)と背景用の画像
  (720x480)とチャプタ用の画像(適当なサイズ)を用意。
  対応する動画ファイル形式は、MPEG1、MPEG2とVOB
    だが、DVDビデオ規格に合わない素は、オーサリ
    ング時にエラーとなってしまう。
  今回は、映像圧縮:MPEG2(720x480, 8,000Kbps,24fps)
    、音声圧縮:MP2(48Khz, 384Kbps, Stereo)を使用。
   *音声の周波数が48khz以外の場合は、音が出ないなどの不具合が生じる場合がある
     との事だ。
  利用出来る静止画像は、BMPかJPEG形式。サイズは読み込んでから変更可能。
   今回は、○×旅行のビデオを一本にしたMPEG2素材をDVD化するので、観光に訪れた
   場所のビデオに直ぐ辿り着けるようにチャプタ用のCapture画像を用意した。
  なお、チャプタを設定したい時間をWMPなどで前もって調べておく必要がある。

 操作手順
1)DVDStylerを起動したら、先ず
 海外規格PALからNTSCへ変更
  を行っておく。
 「構成」メニュー「設定」で、

   表示言語:日本語[jp]
   Default video format:
      NTSC720x480
   Default audio format:AC3
   に設定。
  「DVD」メニュー「オプション」
  の設定も行う。
   Video Format:
      NTSC 720x480
   Audio Format:AC3
2)メイン画面左端の「フォルダ」タブを選択して、エクスプローラから前準備した素材を右の
  メニュー編集画面に読み込む。デスクトップなどから直接ドラッグ&ドロップして読み込む
  事も可能だ。
 2-1)背景用画像の登録
    準備した背景用の静止画像をドラッグ&ドロップして、読み込み位置を調節する。
    *ツール付属のテンプレートを使用する場合は、「背景画像」 タブから選択して、ダブル
      クリックすれば登録出来る。
    *背景画像には静止画以外にもMPEG動画を使用する事が出来るが、音声無しで下記
      の如くマトモなモーションメニューにはならない。
 2-2)動画ファイルの登録とプロパティの設定
    素材の動画をドラッグ&ドロップして、下の素材エリアに読み込むと「タイトル」として登録
    される。
   *複数の動画を登録する事も可能で、登録順に再生されるが、同数のジャンプボタンを
     下記の方法で設置する。
     *下の素材エリアで右クリック、又は「DVD」メニューの「追加」 から別のメニューや
        タイトルを追加する事が可能だ。
        ・ビデオ・マネジャーメニュー:複数の「タイトルセット」を含める時にそれらと相互
         に行き来可能なメニュー。
        ・タイトルセット: ジャンル等で映像ファイルを分類したい時に使用する。
  チャプタの設定
   「タイトル1」のビデオをダブル
    クリックすると、「プロパティ」
    ダイアログが表示される。
   チャプターの挿入箇所を時間
   で、右図書式の如く指定する
   (初期値は自動的に15分毎
    に挿入されているので、変
    更する)。
   <注意> 00:00を設定しない
   「ポスト・コマンド」で、再生終了
    後にジャンプする画面を指定
    する(メインメニューに戻るよ
    うに"call menu 1"にすると
    便利だ)。

  規格の設定
    更に、「音声/映像の設定」ボタンをクリック
    して、タイトルの規格を設定する。
    [音声]
      フォーマット:ac3
      サンプリング・レート:48khz
      表示言語:必ず言語コードを入力する事!
       日本語なら「ja」、英語なら「en」・・・
    [映像]   
      フォーマット:ntsc
      アスペクト比:元素材の縦横比に対応さ
       せる(今回は4:3)   
 2-3)チャプタ静止画像の登録
   チャプタ用の画像をドラッグ&ドロップ
    して、メニュー編集画面に読み込み
    、位置とサイズを調節する。
   読み込まれた画像は、右下をドラッグ
    して大まかにサイズ調整が可能。
   画像をダブルクリックすると、
    「プロパティ」ダイアログが表示され
    るので、そこで微調整する。

  *このように登録した画像にボタン
    機能を持たせることは出来ず、
    下記 3-B)の「画像挿入ボタン」を
    用いる方法があるも、下記の如く
    バグがある! 
   なお、背景画像にMPEG動画を使用すると、登録したチャプタ静止画像がオーサリング
    されなくなってしまう
3)ジャンプボタンの登録と設定
  メイン画面左端上の「ボタン」タブを選択して、以下の方法でジャンプ機能を有するボタン
  を設定する。
  A)文字入力ボタン
   今回はこの形式のボタンを用いた。
   素材表示欄の最上段にある「button」をドラッグ&ドロップして、メニュー編集画面の各チャ
    プタ画像の下に配置する。
   登録した 「ボタン」をダブルクリックして、名前、フォント、色やアクションなどを設定する。
    「ジャンプ先」で、ジャンプ先の映像(「タイトル1」)の該当する「チャプタ番号」を選択する。
     <注意>「チャプタ 1」は、00:00の位置で自動的に設定される。「タイトル1」のビデオ
       の「プロパティ」で指定したチャプタは、「チャプタ 2」以降となる。

   「ボタン間のリンク」 は、メニュー内にボタンが複数ある場合、上下左右のキーを押した
      時ハイライトがどこへ移動するかの設定。
      通常は「自動」でよい。
  同様な操作を繰り返して、メニュー画面にボタンを追加する。
  B)画像挿入ボタン
   素材表示欄の上から 3番目の「□」ボタンをドラッグ&ドロップして、登録する。
   登録した 「ボタン」をダブルクリックして、色や「ジャンプ先」などを設定するとともに、「Image」
    からボタンとして使用するチャプタ画像のパスを指定する。
   =バグ=
    
この方法で作成されたジャンプボタンは、外枠の表示がメニュー画面表示から 6〜7秒
    遅延
してしまう不具合があり、現時点では使用し辛い。
 なお、メニュー編集画面に配置したアイテムを前・後面に調整するには、右クリックして
   「Arrange」で再配列することが可能だ。

DVDメニューの設定が完了したら、
4)「ファイル」メニュー「DVD
 に書き込み」又は、メイン画面
 左上の「DVD書き込み」アイ
 コンをクリ ックして、
  保存先フォルダ、ファイル名
  を指定する。
  ・生成のみ(オーサリング)は
    DVD-VIDEO_TSのみ出力。
  ・ISOイメージファイルを作成
    は ISOイメージのみ出力
   (保存先と同じ場所を指定
    する事)。
  *残念ながら両者を同時に
   出力してくれない。
 「開始」ボタンをクリックすると、「DVD生成」ダイアログが表示されてDVDオーサリングが
   始まる。経過中は、詳細な処理状況と進捗バーが表示される。
詳細ログの内容(ページ表示はここを

  →作業が終了すると 「生成が正常に終了しました。」というメッセージが表示され、
    指定したフォルダに dvdフォルダ(VIDEO_TS/AUDIO_TS)又は ISOイメージファイル
    (dvd.iso)が出力される。

 結果 :
1)DVDAuthorGUI の簡易版といったところで、操作手順は直感的で比較的分かり易い
  が、DVDAuthorGUI と比べると見劣りする。
    ジャンプボタンに文字を使用出来るが、日本語文字が汚い。
    マトモなモーションメニューを作成出来ない。BGMを導入出来ない。メニュー表示前
    のイントロムービーを導入出来ない。字幕の挿入も出来ない。
  利用可能な素材の形式は、DVDビデオ規格に合ったMPEG1/2、VOBに限られる。
2)DVDメディアへのライティング機能は付属していないので、別途用意する必要がある。
3)DVD書き込み開始後、ISOイメージファイルを生成する迄に必要な時間:1時間39分の
   MPEG2が、僅か29分と短時間に完了した。
4)映像の解像度 720x480ピクセル、ビットレートは8,000Kbps、フレームレートは24fpsで
   元素材に依存する。
 音声は何んと!MP2圧縮で、サンプルレート48KHz、ビットレート384Kbps。
  ・・・圧縮形式は元素材に依存しており、設定でAC3を指定しても無駄だ。
*即ち、本ソフトは映像や音声を1から再変換している訳では無い様だ!

5) DVDStylerで作成したDVDビデオのメニュー部分
背景素材
Embed方式
Stand方式
静止画像
MPEG2動画
  の提示
  WindowsMedia(MWV9_WMA9) 500Kbps,1分でデモ
 *DVDビデオをPowerDVD5で再生し、カハマルカの瞳でCaptureしたAVI ファイルを、
   TMPGEnc3.0XPressでWMVに変換した。
 *背景素材にMPEG2動画を使用すると、登録したチャプタ静止画像がオーサリングされ
   なくなってしまう。又、モーションメニューにBGMを付けられない。
*なお、TMPEnc 3.0XPress出力のMPEG2(24fps)はオーサリング出来たが、TMPGEnc
   2.5出力のMPEG2(29.97fps)ではエラーとなってしまった!
  ・・・フレームレート以外は同じメディア規格なのに、何故なんだ?  

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