推薦の360度動画プレイヤー/ VR動画再生アプリ

推薦の360度動画プレイヤー/ VR動画再生アプリ

=VLC media player, GoPro VR Player, VRPlayer Pro=
(2017.08.05作成, 18.02.10更新)
360度動画・写真が混在するアルバムのスライドショーを楽しめるユーティリティツールを探求して、各ディバイスのプレイヤー/ アプリを試用してみた。
推奨プレイヤーとして Windows、MacOS及び Ubuntuは、 VLC media player 3.0.0が優秀だが、Windowsでは 64ビット版がお勧めだ(「VLCで 360度写真・動画アルバムのスライドショー」を参照)。
Windowsと MacOSには GoPro VR Playerも利用可能。iOS用は VRPlayer PRO以外の選択肢は無く、優れた機能を有するも問題点が多い。残念ながら、Android用の適格アプリを未だ発見出来ず、クラウド・フォトフレームEX + VLCで代用している。
なお、端末アプリは「Android用 360度動画/VR動画再生アプリ」と「iOS/Windowsストア用 360度動画/VR再生アプリ」へ独立させました。

<参考1>360度動画対応のフォトフレームについて
下のデモビデオは、”360度動画対応のフォトフレーム” として廃棄処分予定の ZENBOOK(Windowsパソコン)、ドコモ dtab(Androidタブレット)及び iPad mini(iOSタブレット)を有効利用して、各々 VLCクラウド・フォトフレームEX+ VLC 及び VRPlayer PROで、” 駒ケ岳・千畳敷遊歩道 ” 部分のみのアルバムを 通常画像→ 360度写真→ 360度動画の順にスライドショーしているところを示す(HTML5 Videoで配信)。
<参考2>パノラマ投影法について
 記事「パノラマ投影法(projection)を学ぶ」より引用  ┓展開
原文をそのまま丸ごと引用しました。
パノラマ投影法(projection)を学ぶ
Home / 自分で作るVRパノラマ / パノラマ投影法(projection)を学ぶ

VRパノラマの場合は、基本的にEquirectangular(エクイレクタングラー)を使うだけでよいのですが、横方向だけのパノラマを作ったり、超広角画像、人気の「リトルプラネット」を作ったりするには、さまざまな投影法(projection)を知っておく必要があります。
ptgui

▲ PTGui、Pano2VR、krpano・・・いろいろなパノラマソフトで、これらの投影方法の用語が出てきます。ここでは、PTGuiの選択肢の中を一通り見ていきます。
1.Rectilinear (レクティリニア)または、flat(フラット)
普通の広角レンズで撮影したような絵柄になります。
画角はだいたい120度くらいまでが自然で、これを超すと普通ではない感じに見えます。
PTGuiでは、パノラマセッティング・タブとパノラマ・エディターが連動し、縦横の画角や縦横の圧縮、向き(パン・ティルト)などを変更できます。(赤、青、黄色の丸)

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2.Cylindrical(シリンドリカル)
いわゆるシリンダー(円筒)。
天地がないパノラマを作成する(例えば、横1列で撮影した画像を繋ぐ)のに最適な投影方法です。
球に巻いた円筒に、中心から光を投影するように写した絵柄ですが、9.メルカトルとの違いが今一つよくわかりません。天地方向はだいたい120度くらいが限界と考えてよいようです。
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3.Equirectangular(エクイレクタングラー)  *Sphere(スフィア)とも呼ばれる
VRパノラマによく使われる投影方式。正距円筒図法とも呼ばれるようです。<2 地球儀の赤道の長さを2にすると、北極から南極までの距離は1になります。つまり、球の天頂と底に孔をあけ、ゴムのように伸ばし、開くと、幅2×高さ1の長方形になります。これが、エクイレクタングラー。 天頂と底面は「点」を幅「2」に伸ばすことになりますから、かなりひどく横に伸びてしまいます。しかし、これを球に戻す計算はとても楽です。
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4.Circular(サーキュラー)
円周魚眼レンズを模した投影方式。2
幅、高さに、180度前後の数値を入れると、円周魚眼の絵柄になります。
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5.Fullframe(フルフレーム)
対角線魚眼レンズを模した投影方式。
幅、高さのいずれかに、180度前後の数値を入れると、対角線魚眼の絵柄になります。
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6.Stereographic(ステレオグラフィック)
いわゆるリトルプラネット画像ですが、よく知られる絵柄をえる場合は7.Stereographic  Downを使います。
なぜ、ステレオという名前になっているのか今一つわかりません。なんとなくは、消失点を2つ作ることで、このような投影になるからかな、と思ったりしていますが、どうでしょう。
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7.Stereographic Down(ステレオグラフィック)
一般的に知られるリトルプラネット画像を得られます。
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8.Mercator(メルカトル)
世界地図のメルカトル図法のメルカトル。正角円筒図法とも呼ぶようです。
地球儀のまわりにシリンダー(円筒)を巻き、地球の中心から光を投影して、円筒に地図を描くことによって得られる絵柄だそうです。北極と南極は無限遠の彼方になりますから、地図内には収まりませんし、両極に近い側は歪みがとても大きくなります。
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9.Vedutismo(ヴェドゥティズモ)
絵画の技法からきている名前のようです。ピンホールで投影された像のような、1点投影法とでも理解すればよいのでしょうか?  よくはわかりません。
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11.Transverse Equirectanglar(トランスバース・・・)
縦方向のエクイレクタングラー。
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12.Transverse Cylindrical(トランスバース・・・)
縦方向のシリンドリカル。
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13.Transverse Mercator(トランスバース・・・)
縦方向のメルカトル。
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14.Transverse Vedutismo(トランスバース・・・)
縦方向のヴェドゥティズモ。
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・・・・・今回はここまで。
 
 
最も汎用されている Equirectangular(エクイレクタングラー、正距円筒図法)は、別名 Sphere(スフィア:球、天体などの意味)と呼ばれている。
下図は、パノラマ画像作成ツール Hugin 2017.0.0(こちら参照)の [投影法]設定画面
 
なお、筆者はカメラの横方法の向き(yaw)を変更する為に、本ソフトの Panorama editorを使っている(こちらを参照)。
 
<参考3>カードボード(Google Cardboard)とは
 
カードボード(Google Cardboard)は、グーグルが展開する VRゴーグル(こちらを参照)。ステレオスコープの技術を応用しスマートフォンと組み合わせて利用する簡易的なヘッドマウントディスプレイで、安価に立体視感のある VR(バーチャル リアリティ)体験を楽しめる。
 
なお、用いる動画は 360度全天球動画である必要はなく、Side by Side動画の 通常配信でも立体視可能。
I. 360度動画の再生が可能な Windows(10)用プレイヤー
I-A) PC用定番メディアプレイヤー
 
PC用定番メディアプレイヤーの内、VLC media player 3.0.0, PotPlayer 1.7, GOMPlayer 2.3.16は、360度全天球動画の再生が可能。
 
VLC media player 3.0.0-git Vetinari
 
 
=VLC media playerの入手=
追記(2018.02.10)
2018年2月10日より正式版が配信されようになった ⇒ 公式サイト より入手
nightly builds( こちら)
は、3.0.0 RC版, 4.0.0等の配布先に変更され、ここで検証に用いた VLC 3.0.0-git Vetinariは入手出来なくなった。

=操作方法と設定=

(1) 360度動画再生中に、マウスのホイールを回してズームアウトした状態で、上にドラッグすると「リトルプラネット」、下にドラッグすると「リバースリトルプラネット」へ表示方法を変えられる。
 
(2) ループ再生は、画面下部の操作 [リピート]ボタンをオンにする。
(3) 動画再生時にファイル名が出ないように、 設定>字幕とOSDで「ビデオ開始時にメディアタイトルを表示」のチェックを外す。
(4) 写真の表示時間は、設定(すべて)>入力/コーデック>デマルチプレクサー>[画像]:[画像デマルチプレクサー]で設定(Default 10秒)。
360度ビューに関する項目( Lens/Projection, 2D/3DModeの切換え等)を設定する箇所が無いのは、寂しい
(;>ω<)/

追記(2021.06.xx)
(5) CF-AX x64マシン(パナソニックCF-AX2QEBJR)にてvlc-3.0.15-win32で再生中に、突然停止してしまう事が多くなった(再生素材が増加した為と思われる)。
<対策> ツール>設定>入力/コーデックの「ハードウェアアクセラレーションによるデコード」で、自動→無効に変更したら・・・トラブルは解消した!

=成績=

32ビット VLC(vlc-3.0.0-git-win32)を用いて、ローカルに保存している 360度動画・写真混在アルバム(373個、計 1時間30分53秒)のスライドショーを実行した成績を示す。
(a) 写真は、[画像デマルチプレクサー]で設定した 時間(Default 10秒後)に次へ切り替わる。動画は、収録時間再生した後に次へ切り替わってくれる。
(b) 通常の写真/動画と360度写真/動画が混在するアルバムでも、各々適正な形式でスライドショーしてくれる
\(^o^)/
(c) ジャイロ機能: Let's NOTE CF-AX2で検証したところ、GIT版は未搭載だったが、正式版はマシン本体の傾けに追従した視点の移動が可能だ(しかし、現時点では動画はコントロール不安定。VR機能は未搭載)。
=問題点=
(1) 360度メタデータの無い動画は360度ビュー出来ない
この事は、Mac版, Ubuntu版(Android版や iOS版)でも同じ。
 
(2) 5Kサイズの写真を表示出来ない(v 3.0.0 正式版でも同じ)
5656x2828, 5312x2988等のサイズ以上の写真を描画出来ない不都合がある。
→ 機種によっては 4000x2250へ縮小しても表示出来ないので、3008x1504, 3264x1836へ縮小すれば安全。
一方、Mac版及び Ubuntu版は、5656x2828でもビュー可能だが、さすが 10240x5120の巨大サイズの写真は表示出来ない。
 
追加:正式版では解消した問題点  ┓展開
(3) 写真の360度メタデータを認識出来ない(正式版では解消)
360度写真を→ 4332x2166へ縮小編集した場合、
Picasaで、縮小してエクスポートすれば VLCで360度ビュー可能だが、
Photoshop(CS2)やHugin(2017.0.0)で縮小すると、360度ビュー出来なくなってしまう
一方、Mac版及び Ubuntu版で再生すれば、Photoshopや Huginで縮小した写真でも 360度メタデータは存在し、360度ビュー可能なのだ!?
(4a) 360度動画でデフォルトの視点が変位して再生されてしまう(正式版では解消)
一方、Mac版及び Ubuntu版では起こらない。
(5) 不可解な ”VLCランタイムエラー”が発生して、スライドショーが停止してしまう(正式版では解消したようだ)
なお、(3)~(5)の不具合は、64ビット版(vlc-3.0.0-git-win64)では発生しない!
 

*iPad miniカメラ撮影動画のGPS位置情報の取得:不可。

PotPlayer 1.7:360°設定と 3Dの設定
 
 
 3D設定:出力方式の詳細設定
 
 
画質は一番良好。
動画と写真を同時にドラッグ&ドロップして再生リストに登録出来ず、別々に登録して順番をドラッグして調整する必要があるので不便だ。360度アルバムのスライドショー目的に使えるが、通常の写真が360度ビューとなってしまう事も不都合。
iPad miniカメラ撮影動画のGPS位置情報ISO6709の取得:可能。
 
GOM Player 2.3.17
 
“360度VRモード”を有効化すると画面右側にサムネイルが現れ、クリックするだけで視点の切り替えが行えるようになる(キーボード Vで消去)。広角でビュー出来ない不都合がある。
写真には未対応。
iPad miniカメラ撮影動画のGPS位置情報ISO6709の取得:可能。

なお、VLC media player以外は、360度動画編集後に Video Metadata Toolでメタデータを挿入する前でも 360度ビューで再生が可能だ!

MPC-BE 1.5.0, MPC-HC 1.7.11:360度ビュー再生出来ない。*
iPad miniカメラ撮影動画のGPS位置情報ISO6709の取得:可能。

SMPlayer 17.6.0, 5KPlayer 4.5:360度ビュー再生出来ない。*
iPad miniカメラ撮影動画のGPS位置情報の取得:不可。
 
I-B)専用 VR動画プレイヤー
 
GoPro VR Player 3.0.0RC1(旧Kolor Eyes Desktop)
 
自社の 360度カメラで撮影した映像を再生するために配布されている専用 VR動画プレイヤーで、360度動画が混在する 360度アルバムのスライドショーを楽しめる
 
 
 
=Preferences=
パノラマ投影法の設定
 
 
・Input type: Equirectangular ・Input Stereoscopy: AUTO 
・Output projection: GoPro VR ・Output display: Standard
・LOOP MODE: None→ Playlistへ変更
・IMAGE DISPLAY DURATION(SECONDS): 30→ 15へ変更
 
 
=操作=
360度動画が混在する 360度アルバムを含んだフォルダを画面にドラッグするか、Fileメニュー>OpenMediaから複数選択して登録し、再生する(M3Uファイルには未対応)。
=成績=
・ 写真は、設定した interval時間 15秒後に次へ切り替わる。動画は、収録時間再生した後に次へ切り替わってくれる
\(^o^)/
・ 視聴方式の設定が可能で、同一表示方式のまま継続して再生出来るが、前もって一枚づつ設定する必要があるので VLCよりも使いずらい。
 
=Windowsプレイヤーの画質比較=
 
 
960Pで撮影した動画を以下で再生して画質を比較したところ、
PotPlayer> GoPro VR Player > GOM Player > VLC media player> 映画&テレビ の順に悪いようだ(主観的評価)。
 
スナップショット写真を提示  ┓展開
動画再生中は主観的に差異を認めるが、スナップ写真上では相違がない。
 
<参考>Insta360 Airによる動画撮影は、960P(1920x960 pixel, 8Mbps)の他に、2.5K (2560x1280 pixel, 16Mbps)も可能で、Galaxy S7等では 3K (3006x1504 pixel, ?Mbps)も可能となっている。
今回 主にウェブ配信目的に撮影している 960P撮影で比較したが、そもそも画質は2.5k撮影よりも良くなく動きが激しい遠方の箇所ではボケが気になる(下図は、GoPro VR Playerで再生)。
 
 
 
II. 360度動画の再生が可能なMacOS(10.12)用プレイヤー
 
VLC media player 3.0.0-git Vetinari(こちらから入手)
GoPro VR Player 2.3.1(こちらから入手)
 
使い方は、Windows版と同じ。
=成績=
Windows版と同じく、写真は設定した interval時間 10 or 15秒後に次へ切り替わる。動画は、収録時間再生した後に次へ切り替わってくれる
\(^o^)/
GoPro VR Playerは 360度メタデータを挿入する前でも 360度ビューで再生可能だが、 VLC media playerはメタデータが無いと 360度ビュー再生出来ない。
追記(2018.02.10)
MacOS用 VLC 3.0.0正式版も、5656x2828の中サイズ写真でもビュー可能だが、さすが 10240x5120の大サイズは表示出来ない。Photoshop CS2ないし Hugin 2017.0.0で 10240x5120→ 4332x2166へ縮小した 360写真でも 360度ビュー可能。
なお、MacOS用 VLC Web Plugin 3.0.0の入手は不可( v 2.2.8は可能)。
 
III. 360度動画の再生が可能なUbuntu(16.0.4)用プレイヤー
 
VLC media player 3.0.0-git Vetinari
 
1) インストール
Ubuntu Softowareからインストールすると現時点では v.2.2.6となる。v.3.0.0へは、以下を端末で実行すれば(ubuntu 16.04なら) 3.0.0-git Vetinariへアップデートする事が可能だ(こちらを参照)。
sudo add-apt-repository ppa:videolan/master-daily
sudo apt-get update
sudo apt-get install vlc
追記(2018.02.10)
アップデートしても、オフィシャルサイト からインストールしようとしても(Ubuntu 13.10 迄対応のため)、AptURLでないとインストール出来ず、
⇒ VLC 4.0.0-dev Otto Chriekが導入されてしまう ?(゜_。)?
2) 操作方法:Windows版と同じ
 
3) 成績
Windows版と同じく、360度メタデータが無いと 360度ビュー出来ない。
写真は [入力/コーデック]>[デマルチプレクサー]>[画像]:[画像デマルチプレクサー]で設定した 時間 :Default 10秒後に次へ切り替わる。動画は、収録時間再生した後に次へ切り替わってくれる
\(^o^)/
5656x2828の中サイズ写真でもビュー可能だが、さすが 10240x5120の大サイズは表示出来ない。
Photoshop CS2ないし Hugin 2017.0.0で 10240x5120→ 4332x2166へ縮小した 360写真でも 360度ビュー可能。

GoPro VR Player
 
残念ながら、
(1) GoPro VR Player 2.0(こちらを参照):v.3.0.0になってから Linux is not supported anymore。Old Version 2.x.xにたどり着けず、入手する方策がない。
(2) UBUNTUAPK.comの GoPro VR APK for Ubuntu (こちらを参照): 取得したGoPro VR 1.2.2.apkの使い方が解らない
?(゜_。)?
 
IV. 360度動画の再生が可能なAndroid(6.0.1)用 VR動画再生アプリ
V. 360度動画のストリーミングが可能な iOS(10.3.3)用 VR再生アプリ
VI. 360度動画の再生が可能な Windowasストア用アプリ

これらアプリは、「Android用 360度動画/VR動画再生アプリ」と「iOS/Windowsストア用 360度動画/VR再生アプリ」へ独立させました。
 

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