管理人のページ No2

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=随想・職歴・業績=
カミヤ ケンジ
神 谷 賢 二 1946年生
2023年08月吉日
A. 随想「徒然と気の向くままに」    この文章は、別記の回想録を ChatGPTで調整して記述し直しました
A-1) 私は、開業する迄の21年間の多くは 2年間の赴任を除いて( 下項目B 参照)、大学付属病院で働いていました。出身大学の名市大小児科は当時、新生児集中治療を学びに全国から多くの研修医師が集まり、明治維新の開拓者精神を彷彿とさせるような雰囲気が漂っていました。ここで私は、初めの数年間専門分野のトレーニングを受けました。その後は、免疫系の成熟機構に興味を引かれ(細胞培養技術と自作した多試料細胞収集装置を用いた)研究を行いました。最後の 7年間勤務したのは、埼玉に新設された総合医療センター(大学付属の第二病院)で、所長 坂元先生(元宮内庁御用掛)が集められた気鋭の人材から構成され、東大産婦人科出身の先生方と白熱した議論を交わしたものでした。そして私は、大学勤務の間に 43編の論文を執筆し、うち 19編が学会の査読をパスした研究論文でした( 下項目C 参照)。しかし、開業2年前に諸事情から自分の診療所を開くことを決意しました。

A-2) 1992年に開業してからの医師会活動は次の通りです。
理事の時には、予防接種を個別接種へ移行することを企画して、ひんしゅくを買うも導入されました。また、西三河医師会主催の学会で演題「安城市における小学校低身長検診」を発表して( 下項目D 参照)、学校健診マニュアルの作成を画策するも・・・頓挫してしまいました。
准看校校長の時には、学校のホームページを作成しました。一方、退学処分学生の対処には更生病院と協議会を複数回開催したり、裁判用の処分書を作成したりと大変苦労させられました。

A-3) さて、開業後の個人的な出来事としては、1999年にワープロ代わりに使用していたPC-98パソコンが故障してしまったが、Macintoshという大変便利なパソコンに出会い、コンピュータの世界に魅了されました。その頃、私と同い年の歌手で俳優の西郷輝彦さん(がパソコンを使って演劇のポスターを作っているのをテレビで見ました。それ)に触発されて、パソコンで動画編集を始めることにしました(当時 Windows機ではテープ式ビデオカメラから映像をキャプチャ出来なかった)。
以来、私のコンピュータの使い方は完全に変わりました。パソコンは一般の人でも簡単に創作活動ができるツールだと実感しました。右の写真は、診療所の待合室で双方向型情報端末器として eMac G4を使用しているところです (システム防御ソフト Defence8で Finder機能を停止して、対話型アプリ作成ソフト DirectorとFlashをベースに、)例えば、吸入器の使い方などの医療情報を提供しました。
その他にも、組み立て式パソコンを使って色々なことに挑戦しました(2008年に構築したWindowsマシンは、メモリやグラフィックカードの増設、テレビ番組録画用デジタルチューナー(PT1)の搭載や CPUのオーバークロック実験をしました)。
パソコンを使い始めた頃、動画関連ソフトウェアの使いやすさをテストすることに夢中となり(、私のウェブサイトで多くの試用経験を紹介し)ました。
一方、2007年からは海外旅行で撮影した動画をパソコンで編集・整理して、ウェブで紹介するとともに (13 か所)、ブルーレイ ディスクに書き込み、大画面に投影してホームシアター体験を楽しみました。
A-4) 2019年(4年前、開業後 27年目)に仕事を辞めたのですが、コロナ禍の影響で外出する機会が減りました。それでも私と妻は、弱ってきた筋肉や関節のために毎朝ラジオ体操と 5,500歩の散歩を心掛けています。更に、運動不足解消と御朱印集めを兼ねて神社や寺院を散策したり、城郭めぐりにも興味を持ちました。ほとんどの場合、公共交通機関を利用した取材旅行を自前で計画します。なお、今迄に 御朱印は128か所以上で取得 。城郭は40 か所訪れました(下項目E 参照)。今後是非行きたい城はまだ 10か所ほど残っています。
そして、最近撮影を始めた 360度動画とともに、通常の写真と動画も混在させたデジタルアルバムを作成してネット上に紹介しています(…2019年 30ヶ所、2020年 41ヶ所、2021年 67ヶ所)。
昨年は 50ヶ所、今年はすでに 41ヶ所散策しました 。 これらの思い出を大切にするために、リビング ルームに型落ちとなったタブレットやノートパソコンを「動画対応のデジタルフォトフレーム」として飾り、スライドショー再生して懐かしんでいます(左:海外旅行、中央:3年以上前の国内散策、右:最近の国内散策)。
 
= 旅に関する至高の名言 =
”旅は私にとって、精神の若返りの泉である”(童話作家 アンデルセン)
”夢を持ち前に歩き続けよう..”(日本地図作成 伊能忠敬)
 
= ChatGPTのコメント=  ┓展開
素晴らしい才能と趣味をお持ちですね。 長年医療の現場で仕事をされていた後、パソコンの世界に魅了され、様々な挑戦をされてきました。 特に動画編集や写真の整理、旅行記録の作成など、パソコンを使った創造的な活動に熱中されているようです。

また、最近は神社や寺院、城などを散策することに夫婦で興味を持たれているようで... 360度動画を撮影してデジタルアルバムを作成するなど、思い出を残す方法も工夫されているようです。

古くなったタブレットやノートパソコンを動画対応のフォトフレームとして利用して、思い出を振り返ることも素敵なアイデアですね。

これからも色々な創造的な活動や旅行を楽しいことを祈っています。お体に気をつけて、素敵な思い出を作り続けてください

ChatGPTは文章作成の手助けに利用できる。また、うれしい御世辞を言うとは驚いた!
 
B. 履歴  ┓展開
1965(昭和40)年 3月 愛知県立刈谷高等学校卒業
1971(昭和46)年 3月 名古屋市立大学医学部卒業
1971(昭和46)年 4月 名古屋市立大学小児科入局(研究員)
□  昭和46年5月1日 ~ 昭和47年6月3日 西尾市民病院小児科
□  昭和49年4月1日 ~ 昭和50年3月31日 愛知県厚生連渥美病院小児科
1975(昭和50)年 4月 名古屋市西保健所(衛生局医師)
1977(昭和52)年 4月 名古屋市立大学小児科(助手)
1980(昭和55)年 2月 名古屋市立大学 医学博士 学位取得
1985(昭和60)年 5月 埼玉医科大学総合医療センター小児科(助教授)

1992(平成 4)年 2月 診療所「神谷こども内科クリニック」開設(院長)
1994(平成 6)年 4月 安城市立新田保育園園医
1994(平成 6)年 4月 安城市立新田小学校校医
1995(平成 7)年 4月 ~ 2000(平成12)年3月 安城准看護婦学校主事
1996(平成 8)年 4月 ~ 2002(平成14)年3月 安城市医師会理事
・・・ 予防接種の集団接種 → 個別接種への移行を企画
・・・ 学校健診マニュアルの作成を画策 ┓(´_`)┏
・・・ 西三医学会 で「安城市における小学校低身長検診」発表 下参照D)
1998(平成10)年 4月 ~ 2002(平成14)年3月 安城准看護婦学校校長
・・・ 准看ホームページ作成
・・・ 退学処分学生の対処 (-_-;)
2006(平成18)年 4月 さくら学園慈恵幼稚園園医
2019(令和 1)年 8月 神谷こども内科クリニック閉院(退職)
※ 名古屋市立大学小児科在籍中に 2年間赴任
□ 昭和46年5月1日 ~ 昭和47年6月3日 西尾市民病院小児科
□ 昭和49年4月1日 ~ 昭和50年3月31日 愛知県厚生連渥美病院小児科
C. 学術論文  ┓展開   筆頭著者の執筆は 43編、うち*印の 19編 は学会の査読をパスした研究論文
(1)人工換気により救命し得た生下時体重 870gのIRDS 治験例
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、小川雄之亮、柴田隆
小児科臨床別冊(第26卷 第11号 1484~1489 昭和48年11月) 1973

2*)新生児頭蓋內出血の脳外科的治療経験
ー硬膜外血腫と後頭蓋窩血腫の各1治験例ー

名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、 伊藤道男、鈴木三和子、他
名古屋市立大学医学部第2外科学教室
高木卓爾
概要 : 新生児早期に脳外科的処置を施行し良好な結果を得た新生児頭蓋内出血の2例を報告した。治験例1は生後2日目に穿頭術により血腫を除去した両側側頭部の硬膜外血腫の症例であり、生後1年3ヵ月時の発達は極めて順調であった。治験例2は生後7日目に開頭術により血腫を除去した後頭蓋窩の硬膜下血腫の症例であるが、その後併発した水頭症に対して生後3ヵ月の時に V-P shunt を施行した。生後10ヵ月の時の発達は良好で何らCP症状を認めていない。
日本新生児学会雑誌第11巻 174~180 第2号 1975

(3)胎児新生児の肺胞上皮細胞の形態と生化学的特性
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、小川雄之亮
産婦人科の世界第29巻第2号 1484~1489 1977

(4)専門分化された小児科「培養細胞による胎生肺成熟化へのアブローチ」
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二
小児科診療 (第40巻第11号 141~151 ) 昭和52年11月1日発行 1977

5*)単離Ⅱ型肺胞上皮細胞による細胞分化に関する研究
第1編 ウサギ胎仔肺からのⅡ型肺胞上皮細胞の分離と生化学的特性

名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二
概要 : 満期近くのウサギ胎仔肺からII型肺胞上皮細胞 (type Ⅱ cell) を複雑な操作を行うことなく分離する方法を開発した。
胎令28日目ウサギ胎仔から摘出した直後の肺を冷 phosphate buffered saline (pH 7.4) 内で細切した後、37°Cで20分間 0.25% trypsin 液を用いた酵素処理法により細胞を解離せしめた。直径40μmのナイロンメッシュにより濾過した後の細胞浮遊液を、比重 1.052 Ficoll 液に重層して20分間非連続密度勾配遠心沈殿を施行した。比重 1.052 Ficoll 液上の界面に分画された細胞は、1羽の胎仔肺から平均 4.1×106個回収され、81%がtype II cell であった。電子顕微鏡による観察では、分離細胞は同在胎の胎仔肺組織にみられる type Ⅱ cellの特性を有していた。trypan blue による viability は約91%を示した。
リン脂質組成の分析では、胎仔肺から分離した type II cellの phosphatidylcholine 量は蛋白質1mg当り2.79μg-P を示し、そのうちの38.2%は disaturated phosphatidylcholineより成り、蛋白質1mg当り 1.06μg-Pを示した。これらの値は、成獣ウサギ肺の alveolar macrophage より著明に高かった。ウサギ胎仔肺組織や肺胞洗浄後の成獣ウサギ肺組織との比較では、胎仔の type Ⅱ cell における全 phosphatidylcholine に占めるdisaturated phosphatidylcholine の割合は明らかに高値を示した。しかしながら、胎仔の type II cell における disaturated phosphatidylcholine 量は成獣ウサギ肺から分離した type II cell より低値を示した事より、胎令28日目ウサギ胎仔肺の type II cell は未だ十分に成熟していないと思われた。
以上の結果より、胎令28日目ウサギ胎仔肺から disaturated phosphatidylcholine に富む viabilityの高い type II cell を 比較的簡単な操作で分離出来ることが示された。

日本新生児学会雑誌 第15巻 3号 375~386 1979

6*)単離Ⅱ型肺胞上皮細胞による細胞分化に関する研究
第2編 ウサギ胎仔肺から分離したⅡ型肺胞上皮細胞におけるphosphatidylcholineの合成能

名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二
概要 :  満期近くのウサギ胎仔肺から分離したⅡ型肺胞上皮細胞 (type Ⅱ cell) を用いて、[3H] choline および[14C]palmitate のとり込み実験を行い、phosphatidylcholine ないし disaturated phosphatidylcholine の合成能を検討した。
胎令28日目ウサギ胎仔肺から分離した type Ⅱ cell において、培養開始後はじめの1時間に disaturated phosphatidylcholine にとり込まれた各 precursor の量は、単位蛋白量当り成獣ウサギの alveolar macrophageより著明に多く、成獣ウサギ肺から分離した type Ⅱ cell と差はみとめられなかった。胎仔の type II cellにおける [3H]choline および [14C]palmitate の disaturated phosphatidylcholine へのとり込みの全 phosphatidylcholine へのとり込みに占める割合は、各々 20.9% および 48.8% を示した。これらの値は成獣の type II cell より低値であった。しかし、胎仔の type II cell における [14C] palmitate の disaturated phosphatidylcholine へのとり込み率は成獣の macrophage より明らかに高値であった。胎仔 の type II cell の各precursor の phosphatidylcholine ないし disaturated phosphatidylcholine へのとり込みにおける specific activity は、成獣の type Ⅱ cell の約 1.6~2.0倍と高く、成獣の macrophage よりさらに著明な高値を示した。
以上の結果、胎令28日目ウサギ胎仔肺から分離した type II cell は極めて活発な disaturated phosphatidylcholine 合成能を有し、とりわけ palmitate の disaturated phosphatidylcholine への 活発 なとり込み能を示すことが明らかにされた。

日本新生児学会雑誌 第15巻 3号 387~397 1979

(7)ヒト胎児の培養肺上皮細胞による disaturated phosphatidylcholineの合成及び分泌におよぼす cortisolないし dibutyryl cyclic AMPの影響
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、毛利篤子、渡辺 勇、他
日本界面医学会雑誌 第10卷 第1号 71~82 昭和54年5月15日 1979

(8)周產期の肺 surfactant system
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、小川雄之亮
綜合臨床 第30卷 第12号 2874~2878 (昭和56年12月1日) 1981

(9)呼吸管理の実際
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、小川雄之亮
小児看護 1982年9月 第5卷 第10号 1276~1284 (通巻第54号) 1982

10*)Buffy coat 血微量培養法(全血法の変法)によるリンパ球幼若化反応の基礎的検討
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、安井洋二、矢崎信、他
要約 : 細胞性免疫能の一端を把握するために、少量の buffy coat 血を用いて3H-thymidine の取り込みを指標として、plant mitogen に対するリンパ球の幼若化反応 (mitogen 反応) を測定する簡便法を考案し基礎的検討を行った。
リンパ球に単球を混入させると mitogen 反応は全て増加し、その増加率は phytohemagglutinin-p(PHA-p)及び leucoagglutinin (LA) 反応よりも concanavalin A (Con A) 及び pokeweed mitogen(PWM) 反応の方が高値を示した。単核球に少量の赤血球を含む単核球以外の全血液細胞を混入させると、培養リンパ球数の違いによる単位リンパ球数当りの mitogen 反応の変動は少なく、リンパ球数が少ない時でも充分な反応が得られた。これらのことは、buffy coat 血を用いた mitogen 反応の検査法はリンパ球のみを用いた方法よりもリンパ球の in vivo の免疫状態を的確に把握することができ、又リンパ球の定量的機能検索法としても優れていることを示唆している。
buffy coat 血を用いた mitogen 反応検査の諸条件を検討したところ、10% fetal calf serum 加 RPMI-1640 培養液0.5ml 中で全血液量35μl より得られる buffy coat 血を96時間培養し、細胞採取前18時間の3H-thymidine の labelling をする条件が適切であると思われた。又、ほぼ最高の mitogen 反応が得られる最低のPHA-p, LA, Con A 及び PWM 濃度は各々30, 4, 22.5及び30μg/ml であった。

日本小児科学会雑誌 第86巻 第1号 74~81 1982

11*)Buffy coat 血微量培養法によるリンパ球幼若化反応の年齢推移
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、安井洋二、矢崎信、他
要旨 : 各年代の小児の末梢血から得られた buffy coat 血を用いて、in vitro で非刺激時及び各種mitogen 添加時のリンパ球幼若化反応を3H-thymidine の取り込みを指標として測定し、成人と比較した。
生後3ヵ月未満における非刺激時ないし leucoagglutinin (LA;20μg/ml)、concanavalin A(Con A;1, 5及び 25μg/ml)、pokeweed mitogen (PWM; 4.8, 24 及び 120μg/ml) 添加時の反応はいずれも高値を示し、Con A 及び PWM 添加時の反応は成人に比べて著明な高値を示したが、非刺激時及びLA 添加時は成人の約2倍の高値を示したにすぎなかった。これらの反応はいずれも生後3ヵ月以降は低下し、非刺激時及び LA 添加時は成人と差を認めなくなったが、Con A 添加時は全小児期を通してなお高値を示した。PWM 添加時の反応は3-15歳になって成人と差を認めなくなった。一方、phytohemagglutinin-p 添加時の反応は一定した年齢推移を示さなかった。
在胎23週~42週の生後24時間以内の新生児の非刺激時の反応は在胎期間の短い児程高値を示したが、mitogen 添加時は在胎期間との間に相関を認めなかった。

日本小児科学会雑誌 第86巻 第1号 82~90 1982

12*)Methylcellulose 少量一段法によるTリンパ球コロニー形成法の基礎的検討と新生児への応用
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、安井洋二、戸苅 創、他
概要 : phytohemagglutinin-p (PHA-P) 添加 methylcellulose 少量一段法を用いてリンパ球コロニー形成法の基礎的検討を行い、以下の如き結果を得た。
1. Tリンパ球より構成される細胞群のコロニー形成は不良で、これに付着細胞を添加するとコロニー形成は著明に改善されたことより、著者らの培養条件ではコロニー形成に付着細胞の存在が必須であると思われた。
2. 至適培養条件の検討を行ったところ、PHA-P 30μg/ml、ウシ胎仔血清 10%、methylcellulose 1% からなる pH 7.4 Eagle's minimum essential medium 0.3ml に 3~6×105個の単核球をうえ込み、6日間 5%炭酸ガス培養を行うのが適切であった。
3. 生後7日以内の成熟新生児末梢血の単核球を用いて形成されたコロニー細胞は、成人と同様大部分羊赤血球とロゼットを形成するリンパ芽球様細胞ないしリンパ球より成り、同時期のコロニー形成能は成人に比べて著明な高値を示した。
これらの成績は、同法が今後新生児期のTリンパ球の分化増殖機構を in vitro で検索する有力な手段となり得ることを示していると思われる。

日本新生児学会雑誌 第18卷 第3号 488~496 1982

13*)新生児末梢血のTリンパ球コロニー形成能
ーコロニー形成能とTリンパ球百分率及びリンパ球 幼若化反応との相関性について一

名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、安井洋二、矢崎 信、他
概要 : 生後11日以内の未熟児及び成熟児の末梢血を用いて細胞性免疫に関与する各種指標を同時に少量測定法により検索し、以下の如き結果を得た。
1. 未熟児及び成熟児において phytohemalutin (PHA-p) 添加 methylcellulose 一段法により形成されたコロニー細胞は共に成人と同様大部分Tリンパ球より構成されていた。しかも、新生児のコロニー形成能は成人に比べて著明な高値を示した。
2. 成熟児の末梢血Tリンパ球百分率は成人より低値の傾向を示し、未熟児は最も低値の傾向を示したが各グループ間で有意差を認めなかった。
3. 生後24時間以内の成熟児の PHA-P に対するリンパ球幼若化反応は、単位細胞数当りの 3H-thymidineの取り込み (CPM) 値で検討すると成人に比べて差を認めなかつたが、pokeweed mitogen (PWM) 反応は高値を示した。一方、stimulation index (SI) 値で検討すると PHA-p 反応は低値を示したが、PWM 反応は差を認めなかつた。未熟児の両反応は、生後24時間以内の成熟児に比べて単位細胞当りの CPM値は高値、SI値は低値の傾向を示したが、SI 値で検討した 4.8μg/ml の PWM に対する低反応を除き統計学的有意差を認めなかった。
4. 成人においてはコロニー形成能と PHA-p 反応及び PWM 反応との間に正の相関が示されたが、一方新生児においてはコロニー形成能とTリンパ百分率及び PWM 反応との間に負の相関が示された。

日本新生児学会雑誌 第18巻 第3号 497~506 1982

14*)未熟児・新生児末梢血リンパ球の細胞化学的検討
ーacid α-naphthyl acetate esterase, ẞ-glucuronidase及び acid phosphatase染色によるTリンパ球評価の有用性について一

名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、小林 道生、安井洋二、他
概要 : 極小未熟児及び新生児を対象に buffy coat 血塗抹標本を用いて、リンパ球の細胞酵素化学的検索を行い、以下の如き結果を得た。
成熟新生児リンパ球の各酵素の塊状陽性率は成人と比べて、acid α-naphthyl acetate esterase (ANAE)は有意差を認めず、β-glucuronidase (BG) は低値を示し、acid phosphatase (ACP) は高値を示した。ANAE ないしBG 塊状陽性率は、成熟新生児及び成人共にEロゼット形成率との間に正の相関を示した。しかしながら、ACP塊状陽性率とEロゼット形成率との間には、両群共に相関を示さなかった。
生後4週以内の未熟児の各酵素の塊状陽性率は、いずれも成熟新生児と有意差を示さなかった。一方、生後4~25週の未熟児のEロゼット形成率及びANAE 塊状陽性率は、共に生後1週以内の未熟児よりも著明な低値を示したが、BG 塊状陽性率は高値を示した。ACP 塊状陽性率は1週以内の未熟児と同様に成人と比べて高値を示した。
以上の結果、正常成熟新生児においても、ANAE 及び BG 塊状陽性所見はTリンパ球の指標となり得ることが示された。又生後4~25週の極小未熟児の細胞性免疫機構の発達については今後さらに検討されるべき課題を有していることが示された。

日本新生児学会雑誌 第20卷 第1号 82~89 1984

15*)極小未熟児の末梢血好中球の細胞化学的検討
ー細菌感染症の重症度評価におけるalkaline phosphataseの診断的意義についてー

名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、小林 道生、松本延男、他
概要 : 極小未熟児及び成熟新生児を対象に、好中球の3つの酵素活性と nitroblue tetrazolium (NBT) 還元能を、毛細管血を用いて細胞化学的微量測定法により検討した。
非刺激時の NBT 還元率は成人と比べて、成熟新生児は差を示さなかったが、生後 1週未満の極小未熟児は著明な高値を示した。しかしながら、生後1週以降の極小未熟児は成人と比べて統計学的に有意な高値を示さなかつた。
成熟新生児の好中球 alkaline phosphatase (ALP) 活性は最も高値を示し、生後1週未満の極小未熟児は次いで高値を示した。しかしながら、生後1週以降の極小未熟児の活性は週齢とともに低下し、生後4~25週においては成人と有意差を示さなかった。
好中球のβ-glucuronidase 及び acid phosphatase 活性はいずれの児においても、成人より著明な高値を示した。
極小未熟児において細菌感染時と非感染時のこれら好中球機能と関係する指標について比較したところ、ALP活性は敗血症例で著明な低値を示し、一方限局性感染症例では明らかに高値を示すことが観察された。しかも、感染症例の ALP 活性は末梢血中の未熟好中球の割合との間に逆相関を示すことが見いだされた。
以上の結果、好中球 ALP 活性の細胞化学的測定は、極小未熟児における細菌感染症の重症度を評価する上で有用な臨床的補助手段となり得ることが示唆された。

日本新生児学会雑誌 第20巻 第2号 164~172 1984

16*)新生児期における末梢血リンパ球の adenosine deaminase及びpurine nucleoside phosphorylase活性 
一細胞化学的微量測定法の開発と感染症における動態一

名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二、江口秀史、小林 道生、他
概要 : 未熟児・新生児及び成人における末梢血リンパ球のadenosine deaminase (ADA) 及び purine nucleoside phosphorylase (PNP) 活性を、著者らが考案した buffy coat 血塗沫固定標本を用いた細胞化学的微量測定法により検索した。
感染症を有しない成熟新生児のリンパ球 ADA 及び PNP 活性は、成人との間に有意差を示さなかった。一方、未熟児においては成人と比べて、PNP 活性には差を示さなかったが、ADA 活性は高値を示した。
重症細菌感染を有する児におけるリンパ球のこれら酵素活性の変動を検討したところ、感染初期に PNP 活性は上昇し、感染の消褪とともにADA 活性は上昇を示した。
これらの成績は、著者らが考案した ADA 及び PNP 活性の細胞化学的微量測定法は、採血量の限られる児のリンパ球の発達や免疫反応におけるこれら酵素の生理的役割を検索するための1手段となり得ることを示している。

日本新生児学会雑誌 第20卷 第3号 350~356 1984

17*)Staphylococcus Aureus Cowan Iを用いた微量測定法による末梢血B細胞增殖能の発達に関する検討
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二*、江口秀史*、伊藤多美子、他
(*現 埼玉医科大学総合医療センター小児科)
概要 : staphylococcus aureus Cowan I株菌体(SpA Col)刺激洗浄全血球培養法によるB細胞増殖能の微量測定 法を考案し,生後の発達について検討した。
SpACoIの細胞増殖活性は,ヒト血清及びヒト免疫グロブリンのみならず,ウシ胎仔血清添加によっても著明に 抑制された。至適培養は,SpA Col 0.005% v/v、ヒト血清アルブミン0.25%からなるRPMI-1640培養液0.5mlに 洗浄全血球15μ1を入れ,72時間培養を行う条件で得られた。植え込みリンパ球数の違いや混入赤血球量の差による stimulation index値の変動は少なく,又従来の分離リンパ球法との間に良い相関が示された。
成熟児及び未熟児におけるリンパ球増殖反応は,生後1週未満は著明に低く,生後3力月を境にして急速に増加 し,1歳以降に成人レベルに達することが示された。
これらの成績は,同法がB細胞増殖能の測定法として有用であることを示すとともに,幼若乳児•新生児のB細 胞機能は未熟であることを示唆している。

日本新生児学会雑誌 第21卷 第3号 504-511 1985

18*)Theophylline, prostaglandin E1及び indomethacinの新生児リンパ球のPHA刺激細胞增殖反応に及ぼす影響
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二* 江口 秀史* 伊藤多美子、他
(*現 埼玉医科大学総合医療センター小児科)
概要 : 新生児末梢血リンパ球のphytohemagglutinin刺激DNA合成促進反応に及ぼすdibutyryl cyclic AMP (DBcAMP),theophylline,prostaglandin E1(PG E1)及び indomethacin の影響について in vitro で検討した。
高濃度の DBcAMP(4.9X10-7M 以上),theophylline (1.8X10-3M 以上)及びPGE1(3.5Xl0-3M 以上)は成人と同様に濃度依存性にDNA合成を抑制した.一方,中等度濃度のDBcAMP (0.6 —1.2X10-5M),theophylline (2.2—4.4Xl0-4M) 及び PGE1 (4.4X10-8M) は、成人においてはほとんど影響を示さなかったが、 新生児 においてはDNA合成を増強した。この増強効果は、新生児末梢血中に未分化なリンパ球が多く循環していること を示唆する結果と思われる。
indomethacinは、未熟児に投与された時に得られる血中濃度と同じin vitroの濃度(2.8X10-6M)においても、リンパ球のDNA合成を増強する効果を示したことより、今後その臨床的意義について検討される必要があると思 われた。

日本新生児学会雑誌 第21卷 第3号 531~536 1985

19*)リンパ球のmitogen 反応及ぼす敗血症及 bronze baby 症候群血漿の影響と交換輸血の効果
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷賢二* 江口 秀史* 伊藤多美子、他
(*現 埼玉医科大学総合医療センター小児科)
概要 : phytohemagglutinin (PHA),concanavalin A (Con A)及び pokeweed mitogen (PWM)刺激リンパ球の DNA合成促進反応(mitogen反応)に及ぼす健康新生児並びに病的早期乳児の血漿の影響について検討した。
日齢0〜3の健康成熟新生児の血漿添加時のmitogen反応は,いずれも高濃度添加時において健康成人血漿添加時の反応と比べて著明な低値を示した。一方,日齢3 ~ 7の新生児血漿添加時は,高濃度添加時のPWMに対する 低反応以外は,成人血漿添加時の反応に匹敵する反応を示した。これらの成績は,出生後間もない新生児の血中には免疫抑制因子が増量していることを示唆している。
敗血症及びbronze baby症候群の血漿はPHA及びPWM反応を著明に抑制した。一方,この抑制効果は交換輸血後減少した。これらのことは,敗血症及びbronzebaby症候群の血中には強い免疫抑制因子が含まれており,又 交換輸血に基づく血漿交換により抑制因子が除去されることを示唆している。

日本新生児学会雑誌 第21卷 第3号 552~558 1985

20*)モノクローナル抗体による極小未熟児のTリンパ球 サブセットの年齢推移の検討
名古屋市立大学医学部小児科学教室
神谷 賢二*、伊藤多美子、一木 貴、他
(現 埼玉医科大学総合医療センター小児科)
概要 : 汎Tヘルパー/インデューサーT(TH/I)及びサブレッサー/細胞障害性T(Ts/c)リンパ球の同定に用い られているモノクローナル抗体を使用して,極小未熟児の末梢血Tリンパ球サブセットの年齢推移を検索し,同時に行った成熟児及び成人の成績と比較検討した。
汎T,TH/I,及びTs/cリンパ球の比率は,成熟児においては一定した年齢推移を示さなかった。しかしながら極小未熟児においては明らかな年齢推移を示した。すなわち,生後1週未満は低値を示し,年齢とともに増加して,1力月以降は成熟児や成人と差を示さなかった。生後1力月未満の極小未熟児における汎T抗原を持たず,TH/Iな いしTs/c抗原を有するリンパ球の比率は,1力月以降の年齢児よりも高値を示した。同じ所見は成熟児においても 認められ,1力月未満のこの比率は成人と比べて著明な高値を示した。
これらの結果は,新生児期における極小未熟児の末梢血Tリンパ球の膜形質は成熟児よりも更に未発達であるこ とを示唆しており,又新生児期のTリンパ球サブセットの基礎データとなるものである。

日本新生児学会雑誌 第21卷 第3号 635-641 1985

(21)新生児の呼吸生理および呼吸機能
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮
小児内科 vol.18 no.2 189~195 1986

(22)よくみられる症状とその薬物療法ー新生児期・乳児期ー呼吸困難
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二
新小児医学大系(中山書店) 第6巻 B 70~83 1986

(23)特集・新生児の症状と診断  チアノーゼ
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮
産婦人科治療 Vol.53 No.6 646~653 1986

(24)小児ショックの病態生理
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮
小児内科 vol.19 no.10 1383~1393 1987

25*)抗生剤による二次性新生児、乳児ビタミンK欠乏発症に関する検討
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、高崎 二郎、小山 典久、他
概要 : 生後1週以降3力月未満の抗生剤投与を受けた乳児38例を対象として,protein induced by vitamin K abscence or antagonist-II (以下PIVKA-II)とへパプラスチンテスト(以下HPT値)の同時測定を行い,抗生剤開始日齢7日以内の25例(以下抗体剤早期開始群)と平均開始日齢25日の13例(以下抗生剤後期開始群)とに分けて ビタミンK欠乏について検討したところ,以下の成績を得た。
1) HPT低値を示した者は両群に各々1例あったが,20%以下のいわゆるニアミス例はいなかった。一方, PIVKA-IIは全症例中17例(45%)が lμg/ml以上の陽性を示した。
2) 抗生剤早期開始群においては,アンビシリンとアミノグリコシド併用投与のみでも約半数例がPIVKA-II陽性を示したが,抗生剤後期開始群においては陽性例はなかった。一方新セフェム系抗生剤の併用投与により,後期開始群においてはPIVKA-II陽性率は60%と著明な増加がみられたが,早期開始群では増加はみられなかった。
3) PIVKA-II陽性化危険因子の検討では,重症細菌感染症例に抗生剤の多量投与を行うと,抗生剤後期開始群に おいては下痢合併を伴なう例が多く,またPIVKA-II陽性を示す例が多かった。
以上のことから,抗生剤投与中はビタミンK欠乏に対する注意深いモニタリングが必要であるとともに,特に抗生剤の生後早期開始例やセフェム系抗生剤投与例においては,ビタミンKの予防的補充が必要と思われる。

日本新生児学会雑誌 第23卷 第3号 682~688 1987

(26)早期新生児の健診のポイント
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮
周産期医学 vol.18 no.4 538~546 1988

(27)新生児の薬物治療と化学的呼吸管理
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮
周産期医学 vol.18 no.8 1089~1095 1988

(28)ベビーのための新・くすり講座  ー抗真菌剤ー
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二
NICU VOL.1 NO.8 679~687 1988

(29)新生児を志す人のための病態生理  ー敗血症の病態生理ー
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二
NICU VOL.2 NO.5 366~373 1989

(30)成長・発達と小児看護
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮
クリニカルナーシングガイド(メディカ出版) 9~41 1989

(31)未熟児新生児におけるGVHD
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小山典久
産婦血液 vol.14 no.1 7~15 1990

(32)BPDとケミカルメディエーター
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、高崎二郎、小山典久、他
新生児学トピックス(メディカ出版) 9~41 1990

33*)慢性肺障害児の気道液中腫瘍壊死因子
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷賢二、金子広司、板倉 敬乃、他
概要 : 慢性肺障害(chronic lung disease, CLD)進展低出生体重児 8例から得られた気管気管支洗浄液を用いて, 腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor-alpha, TNFa)を経日的に測定した. 対照検体はCLD 非進展低出生体重児10例から非細菌感染時に得た.
CLD 8 例中7 例において,TNFαは細菌感染のない一時期に持続的高値を示した. また,151検体中72検体(48%) は経過中50pg/mg albumin以上の値を示した. 一方,CLD非進展例のTNFαは,63検体中56検体(89%)において50pg/mg albumin以下の低値を示した.
これらの成績は,肺局所のTNFαの産生がCLDの病態形成に重要な役割を演じていることを示唆するものである。

日本新生児学会雑誌 第26卷 第2号 561~565 1990

34*)低出生体重児の細菌性肺炎と気道液中ケミカルメディエーター
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷賢二、金子広司、板倉 敬乃、他
概要 : 細菌性肺炎を有する低出生体重児6例を対象として,気管気管支洗浄液中の顆粒球elastase-α1-proteinase inhibitor 複合体(E-α1-PI)、fibronectin と腫瘍壊死因子(TNFα)を経過を追って測定した. 対照検体は,慢性肺障害を有さない低出生体重児10例から非細菌感染時に採取した. 結果はmg albumin 当りで表示した.
感染症児においては,E-α1-PIは感染徴候出現時に上昇し,回復期間中に低下した. その最高値の平均値は11.2士 7.8μg/mg albuminであり,対照58検体の平均値3.2士0. 9μg/mg albumin よりも明らかに高値を示した.
感染児のTNFαは,病態の消長に数日遅れて増減した. しかし,その最高値は対照58検体の89パーセンタイル上限値である50pg/mg albumin を全例越えており,その平均値は317士385pg/mg albumin であった.
また,感染児においてE-α1-PI の最高値とTNFαの最高値および最高CRP値との間に正の相関関係が認められた。
一方,fibronectinは感染の経過中3症例で軽度の上昇を示した以外は大きな変動を示さなかった.
以上の成績は,低出生体重児の細菌性肺炎において,気道液中E-α1-PI とTNFαが重症度と疾患の推移の適切な指標になることを明らかにするものである.

日本新生児学会雑誌 第26卷 第2号 566~570 1990

(35)早産未熟児と胎児発育
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮、江口秀史
産婦人科の世界 vol.42 no.10 913~917 1990

(36)周産期の免疫グロブリン療法
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小山典久、小川雄之亮
小児医学 第23卷 第5号 647~672 1990

(37)産婦人科治療法の実際 新生児の管理  呼吸障害
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二
産科と婦人科 第57卷増刊号 315~318 1990

(38)慢性肺疾患の実態ー長期入院例に関する合同調査ー
埼玉医科大学総合医療センター小児科、他
神谷 賢二、小川雄之亮、大野 勉、他
NICU VOL.3 冬季増刊号 11~16 1990

(39)Chemical mediator
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小山典久、田中太平、他
NICU VOL.3 冬季増刊号 79~85 1990

40*)低出生体重の呼吸障害時における気道液中 thiobarbituric acid反応物質の測定意義
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、金子 広司、板倉 敬乃、他
概要 : 気管内挿管中の低出生体重児から得られた気管気管支洗浄液を用いて,thiobarbituric acid ( TBA)反応物質を経過を追って測定した. 対象の検体は細菌感染ないしは慢性肺障害を合併した 9名の児から採取した. 対照の検体は慢性肺障害非進展児10例から感染を合併しない時期に採取した. 結果はmg albumin当りのmalondialdehyde量として表わした.
慢性肺障害に進展した2 例のTBA 反応物質は,各々日齢 4および32以降に対照検体平均値(1.4士0.8nmol/mg albumin)の数倍の高値を持続した. しかし軽症型慢性肺障害進展例の2 例は,経過中著明な変動を示さなかった。
慢性肺障害とは別に,2 症例においてTBA 反応物質は敗血症性呼吸障害時に各々5.1および9.2nmol/mg albumm 迄上昇し,回復後は正常に復した. しかしながら,細菌性肺炎合併時の5 回のェピソードにおいては経過中明らかな変化は認められなかった.
これらの結果は,低出生体重児において慢性肺障害の重症化を予測する上で,また細菌感染時の肺病変の広がり を推定する上で,気道液中のTAB 反応物質の測定がーつの臨床的指標となり得ることを示している。

日本新生児学会雑誌 第26卷 第3号 759~763 1990

41*)慢性肺障害とケミカルメディエーター  生化学的アプローチ
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、金子 広司、板倉 敬乃、他
要旨 : 慢性肺障害(CLD)に進展した低出生体重児から得られた気道液の試料を用いて,ケミカルメディェーターを経日的に測定した。測定項目はelastase-α1-proteinase inhibitor (E-α1-PI)、fibronectin(FN)、腫瘍壊死因子(TNFα)、thiobarbituric acid (TBA)反応物質,血小板活性化因子(PAF) とロイコトリエン類(LTs)である。対照検体はCLDをもたない挿管中の低出生体重児から,細菌感染のない時期に採取した。結果は,PAF 以外はmg albumin 当たりで表わし,PAF はμg 脂質リン(P) 当たりで表わした。
各メディテーターは,遷延性呼吸窮迫と胸部x-p 所見の進展中の一時期に波状的ないし持続的高値を示した。これらの変動は,各々E-α1-PI は8例中6例,FN は10例中7例,TNFaは8例中5例,TBA反応物質は5 例中2 例で認められた。 CLD に進展した 7 例のPAF は,3 例において細菌性肺炎中一過性に高値を示し,1例においては非感染時にも進行性に持続的高値を示した。LTsは1例において持続的高値を示した。
以上の成績は,CLD の病態形成に多くの化学物質がメディェーターとして関与していることを示唆するものである。

未熟児新生児学会雑誌 第2卷 第1号 90~95 1990

42*)症候性動脈管開存症児における顆粒球エラスターゼと腫瘍壊死因子の慢性肺疾患への関与
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、小川雄之亮、小山典久、他
要約 : 重症の症候性動脈管開存症(PDA)を合併した低出生体重児5例を対象と して、経過を追って気道液中の顆粒球elastase- α1-proteinase複合体(E-α1-PI)と腫傷壊死因子(TNFa)を測定した。E-α1-PIとTNFαはいずれも、症候性PDAの出現とともに上昇し、各々対照検体の平均値の約2倍及び5倍の高値を示した。又、閉鎖後は対照域に低下する変動パターンを示した。最も体重が重く、人工換気期間の短い1例を除き他の4例は慢性肺障害(CLD)に進展した。
日本新生児学会雑誌 第27卷 第2号 1991

(43)腫瘍壊死因子(TNF)と小児炎症性疾患
埼玉医科大学総合医療センター小児科
神谷 賢二、高崎二郎、小川雄之亮
小児医学(医学書院) 第24巻 第3号 1991

 
1) 人工換気により救命し得た生下時体重 870gのIRDS 治験例  小児科臨床 1973
2)* 新生児頭蓋內出血の脳外科的治療経験ー硬膜外血腫と... の各1治験例ー 日本新生児学会雑誌 1975
etc
D. 西三医学会にて演題「安城市における小学校低身長検診」発表(1997.5.18 西尾市保健センター)
安城市医師会(学校保健委員会)  神谷賢二、松本博、野々田亨、鳥居尚志、鳥居勇夫
安城更生病院(小児科) 小川照正、久野邦義、 八千代病院(小児科)  川瀬久美子
安城市学校保健会(養護部会) 稲垣幸子、山下和美、松本つなえ、林せつ子
要旨 : 安城市内の小学校生徒を対象として、主に成長ホルモン分泌不全症を発見する目的で、-2 SD以下の低身長児187名に... スクリーニング検査を受けた児童は90名... 診断基準を満たした児は6名(男4名、女2名)であった
= 学会発表内容 =  ┓展開
安城市における小学校低身長検診
 
1997(平成9)年5月18日、西三医学会(会場:西尾市保健センター)にて発表
 
安城市医師会  学校保健委員会低身長検診係
神谷賢二、松本博、野々田亨、鳥居尚志、鳥居勇夫
安城更生病院  小児科  小川照正、久野邦義
八千代病院  小児科  川瀬久美子
安城市学校保健会  養護部会
稲垣幸子、山下和美、松本つなえ、林せつ子
要旨
安城市内の小学校生徒を対象として、主に成長ホルモン分泌不全症を発見する目的で、-2 SD以下の低身長児187名について専門性のある医療機関への受診を勧めた.平成8年度にスクリーニング検査を受けた児童は90名(男50名、女40名)で、全低身長児の48%を占めた。成長曲線、手根部レ線検査と必要に応じて血中ソマトメジンC及び 尿中成長ホルモン測定を施行し、総合的に判定した結果、更に成長ホル モン分泌負荷試験が必要と考えられた児童は24名であった。しかし、 負荷試験を受けた児童は18名で、うち成長ホルモン分泌不全症の診断基準を満たした児は6名(男4名、女2名)であった。
一方、平成8年度未受診の低身長児は97名で、うち6名が成長ホル モン治療中で、以前に検査を受けた児は26名、ダウン症などの基礎疾患を有する者は5名であった。しかし、残リ60名、全低身艮児の32 %の詳細は不明であった。
低身長ということで謂れなき差別はあってはならないので、児童・保護者と養護教諭・担任教師と医師との関係を密にして、今後もスクリー ニング方法を模索する必要があるものと思われた。
 
<参考1>低身長とは、
 
同性・同年齢の平均身長の-2.0SD以下、あるいは3パーセントタイル以下
成長率では、同性・同年齢の平均成長率の-1.5SD以下が2年以上続く
 
<参考2>偏差値とパーセントの換算
 
1.0SD:  68.3%  ( -1.0SDは -15.9%に相当)
1.5SD:  86.6%  ( -1.5SDは  -6.7%に相当)
2.0SD:  95.4%  ( -2.0SDは  -2.3%に相当)
2.5SD:  98.8%  ( -2.5SDは  -0.6%に相当)
3.0SD:  99.7%  ( -3.0SDは  -015.%に相当)
3.5SD: 100.0%
 
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10

E. 城郭めぐり   今迄に 40 か所訪れました。今後行きたい城は 10か所ほど残っています


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