DVDAuthorGUIでホームビデオをDVD化

DVDAuthorGUIでホームビデオをDVD化
フリーソフトDVDAuthorGUI-Jでオリジナルのメニュー付きDVDを作成
(2007.01.15作成)
DVDAuthorGUI は、DVD規格に合ったMPEG2分離ファイルをメニューや字幕、マルチ音声
 の入ったDVD(ISOイメージ)にオーサリングするフリーのツールで、DVDメニューを自由にカ
 スタマイズすることが可能だ。
そこで今回、DVDAuthorGUI-Jを利用して、自作したMPEG2動画を素材としてDVD化する
 方法を検証してみた。
 マシン環境は、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-533 512MBx2、GeForce 6600GT
  (VRAM 128MB)で、OSはWindowsXP SP2上で試行した。
  DVDドライブは、LG電子Super Multi Drive(GSA-4163B)を使用した。

 入手先とインストール
入手先:ここから 日本語版をダウンロード (今回は、DVDAuthorGUI-J 1.008bを使用)。
 作動には、 VisualBasic 6ランタイムと最新版のDirectXが必要。
ActiveX Controls(VisualBasicランタイム)をインストールしないと、筆者の環境では保存し
 たプロジェクトの読み込みが出来なかった。
  *Vista RC1環境では、COMDLG32.OCXを追加インストールしても 、「コンポーネント
    'COMDLG32.OCX'、またはその依存関係のひとつが適切に登録されていません。
    ファイルが存在しないか、あるいは不正です。」と警告されて起動出来ない。
    "CMDLGjp.DLL"のDLLRegisterServerエントリポイントが見つからない。と・・・
使用方法の詳細(字幕入りDVDの作成やトラブルシューティング)は、作者のホームページ
   を参照。
以下、任意にチャプター挿入したBGM付きDVDメニューの作成手順をメモする。
 前準備
 利用可能な素材形式は、DVDビデオ規格に合ったMPEG1/2、VOBから分離した
   基本ビデオストリーム[m2v,m1v,mpv]、基本オーディオストリーム[ac3,mp2,mpa]
   に限られる。
 今回は素材ファイルとして、
   編集済みの本編MPEG2(seia_t.mpg)
   静止画メニュー用の
     BGM(BGM.mpg)
     静止画像(menu.jpg, 720x480)
   モーションメニュー用のMPEG2(motion
     .mpg)
  を用意し、右の如く分離/変換して、
   ビデオストリーム[m2v] 及び
   オーディオ・ストリーム[mp2]としておく。

  MPEG2素材は、映像圧縮:MPEG2(720x
    480, 8,000Kbps,24fps)、音声圧縮:
    MP2(48Khz, 384Kbps, Stereo)で、
    MPEGツールで分離した。
  メニュー用静止画像に利用出来る形式は、解像度720x480のJPEGで、 本ソフトの
    「メニュー」メニューの「静止画ビデオ(m2v)の生成」で変換した。
  今回は、○×旅行のビデオを一本にしたMPEG2素材をDVD化するので、観光に訪れた
    場所のビデオに直ぐ辿り着けるように、該当個所のCapture画像とその下に場所名
    を記入してチャプター用ボタン名とした。
  *本ソフトのメニューエディタは、文字ボタンを挿入する機能が無いので、準備の段階で
    不足のないようにメニュー用の静止画像ないし動画を作成する必要がある。
    なお、静止画像はAdobe Photoshop 5.5、動画はMediaStudio Pro 6という高価なソ
     フトで作成した(Photoshopは無料のGIMPで代用出来ても、MediaStudioの無料代
     用ソフトは存在しない) 。

 操作手順
1)DVDAuthorGUI を起動したら、最初に"DVD形式"をクリックして、扱うフォーマットでNTSC
  を選択する。
2)プロジェクトにタイトルを追加
  左側の"タイトルの追加"ボタンをクリックして、ビデオ・ストリームを読み込む。次いでオー
  ディオ・ストリームを読み込んで登録する。 ”title1” と自動で命名される。
3)チャプターの設定
  ”チャプター”ボタンをクリックして、タイトルにチャプター・ポイントを挿入する。
 「エディタ」ボタンをクリックすると、 ビジュアル・エディタが起動するので、プレビュー画面
  でビデオを確認しながらチャプター・ポイントを追加することが出来る。
4)メニューの追加と編集
  「メニュー」メニューの「新しいタイトル・セットのメニューを追加する」をクリックすると、
   ビデオ・ストリームとオーディオ・ストリームの入力画面が現れるので、各々(今回
   は、静止画メニュー用にはmenu.m2vとmenu_BGM.mp2、モーションメニュー用に
   はmotion.m2vとmotion.mp2)を指定して取り込む。
  メニューエディタが起動して、「タイトルセット・メニュー」画面が表示される。
    "ボタンの追加"を押すと、ボタンの位置を示す座標が白いボックス内に現れるので、
    スライド・バーを動かしてボタンの位置を大まかに配置し、「詳細」オプションを使用
    して、位置合わせや大きさ、線の太さ(2以上にしないと擦れる)を調整する。
   各ボタンのアクション時の色を設定し、「動作」のドロップダウン・リストでジャンプ先
    を指定する。  
  下図は、静止画メニューの編集を示す。
  <参考>
   *メニューエディタ上で文字ボタンを挿入出来ないので、メニュー用素材を準備する段
     階で使用予定の文章を、位置も含めて挿入しておかなければならない。
   *ボタンに bmpイメージ(4ビットRLE BMP)を使用出来るが、メニューエディタ上でサイ
     ズを変更出来ない。ハイライト時にしか可視化出来ないので、使い辛い。
   *ボタンの表示時間を指定する場合は、"表示開始"と"表示終了"に時間を入力する。
     モーションメニューにフェードインを導入する場合には効果的だが、静止画メニューの
     場合は、00:00:00.0でよい。
5)ポスト・コマンドの設定
  "ナビ・コマンド"ボタンをクリッ
   クすると表示される。
  タイトルの再生が終了した後
   の動作を決めるもの。
   今回は"call menu"を指定。
  「ファースト・プレイ」の初期設
   定は"default(デフォルト)"に
   なっているが、これは最初に
   メニューを表示するという設
   定で、メニューが存在しない
   場合は、最初のタイトルが
   初めに再生さる。
  *オープニングのクリップ再生後のナビゲーション・コマンドを"call menu"にすれば、
   オープニングのクリップを再生してからメニューにジャンプするといった事が可能
4)オーサリング
 オーサリングを開始する前に「ファイル」メニューの「オーサリング後にisoファイルを生成する」
  にチェックを入れておく。
  画面右上の"オーサリング"ボタンをクリックして、保存する場所を指定すると、処理の進行
  状況を示すモニター画面とタイトル・バーに進行状況が表示される。
  →作業が終了すると、指定したフォルダに DVDフォルダ(VIDEO_TS/AUDIO_TS)と ISO
    イメージファイルが出力される。

 結果 :

1)DVDメニューの作成には周到な前準備が必要だ。
  DVDStylerと比較すると、
   チャプタの任意設定が容易な事とBGMの挿入が可能な事は喜ばしいが、
   メニューエディタ上で文字ボタンを利用出来ない。ビットマップボタンの使用には大
   きな制限がある事は、極めて不便だ。
   又、利用可能な素材の形式は、DVDビデオ規格に合った分離ストリームファイルに
   限られる事も難点だ。
  モーションメニューの作成は可能だが、出費を抑えるのならAVISynthについての実
   用的な知識が必要となる。市販のオーサリング製品のように簡単に取り入れる事
   は出来ないし、ジャンプボタンをモーションにする事も出来ない(ここを参照)。
2)DVDメディアへのライティング機能は付属していないので、別途用意する必要がある。
3)DVD書き込み開始後、オーサリングが完了する迄に必要な時間:1時間39分の
   MPEG2から分離した素材が、僅か34分と短時間に完了した。
4)映像の解像度 720x480ピクセル、ビットレートは8,000Kbps、フレームレートは24fpsで
   元素材に依存する。
 音声はMP2圧縮で元素材に依存する。サンプルレート48KHz、ビットレート384Kbps。
*即ち、本ソフトは映像や音声を始めから再変換している訳では無い!

5) DVDAuthorGUIで作成したDVDビデオのメニュー
  部分の提示
DVDメニュー
Embed方式
Stand方式
静止画メニュー
動画メニュー
 WindowsMedia(MWV9_WMA9) 500Kbps,1分でデモ
 *DVDビデオをPowerDVD5で再生し、カハマルカの瞳でキャプチャーしたAVI ファイルを
   TMPGEnc3.0XPressでWMVに変換した。
 *
ボタンにビットマップを使用した場合は、画面右上
   の如く、ハイライト時にしか可視化出来ない。

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