VMware Player 2の共有フォルダ機能
VMware Player 2の共有フォルダ機能は、そのままでは使用出来ない!
(2007.05.13作成, 07.06.05更新)
筆者は、Windows Vista で対応出来ていないWMVのDRM解除ソフトを使用する事を目的と
して、VMware社が無償で提供しているVMware Server1.03で「仮想マシン」を作成して
Windows XP環境を導入し、VMware Player 2で実行した(
ここを参照)。
しかしながら、 そのままでは目玉の共有フォルダ機能は利用出来ず断念していたところ、
有用なサイト(Topic: Announcing VMware Player 2.0 betaVMware Player 2.0 リリース
を見つけたので参考にして工夫したところ、利用可能となった。
試用したマシン環境は、Intel DG965SS、Core2 Duo E6600 2.4GHz、DDR2-533 512MBx4、
GeForce 7600GT(VRAM 256MB) で、
ホストOSは、Windows Vista Home Premium、ゲストOSはWindows XP Professionalである。
追記(07.06.05)
後になって、他の仮想化ソフトと成績を比較する為にはホストOSのマシン環境を統一する
必要があるので、Core2 Duoから PentiumDマシンに変更した。
即ち、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-667, 1GBx2、GeForce 6600GT
(VRAM 128MB)で、
ホストOSは Windows Vista Ultimate、ゲストOSはWindows XP Professionalである。

 VMware ServerとVMware Playerの試用」は、    ここを参照
 I.「.vmx」ファイルの編集
Windows XP...vmx ファイルをメモ帳で開いて、取り敢えず下記の内容を追記する。

に右を追記
##### Shared Folders #####
sharedFolder0.enabled = "TRUE"
sharedFolder0.present = "TRUE"
sharedFolder0.writeAccess = "TRUE"
sharedFolder0.readAccess = "TRUE"
sharedFolder0.hostPath = "/home/tomcat/vmware/share"
sharedFolder0.guestName ="share"
sharedFolder0.eXpiration = "never"
sharedFolder.maxNum = "1"
  sharedFolder0.hostPath には、共有フォルダとして使用するホスト側のディレクトリへの
     パスを記述する。
  sharedFolder0.guestNameはゲスト上での共有フォルダの呼称を入力する。
  いずれも、後にVMware Playerのメニュー「Shared Folders..」でパス指定・名称を設定
  し直す事が出来る。
 II.Shared Foldersの設定
追記した vmx ファイルを使ってVMware
Player
2を起動した後に、
Player メニューの「Shared Folders..」を選択し
て共有フォルダの設定画面を出す(右図)。

「Alwayes enabled」又は「Enabled until next
power off or suspend」を選択して、共有フォル
ダ機能を有効化する。
この時「Folders」欄には、先に vmx ファイルに
追記した sharedFolder0.hostPath と
sharedFolder0.guestName の内容が表示され
ている。

次に、[Properties..] ボタンをクリックすると右の
画面が表示されるので、
共有フォルダの名称を適当に付け、
共有するホスト側のフォルダを「Browse..」ボタン
をクリックして指定する。
アクセス権限も指定出来る。

今回は、Nameは"share"のままとし、
 共有フォルダを次図のように
 "E:\EGGForMac"フォルダに変更した。
 


変更した共有フォルダとチェックを確認したら
「OK」ボタンをクリックする。


これでゲスト側の 「マイネットワーク」をエクスプ
ローラで「ネットワーク全体」を展開すると、
「VMware Shared Folders」が出現しているハズ
なのだが・・・出現しない!

 III.VMware Tools の設定変更
タスクトレイのアイコンを
右クリックして「プロパティ」画面
を表示すると、
「共有フォルダ」タブが追加され
ているが
・・・利用出来る状態になってい
   ない!



そこで次の手段を講じてみる。
ゲストOSの「アプリケ
ーションの追加と削除」
から VMware Tools を
選択して、
[変更]ボタンをクリック。



表示された画面で「変  
更」を選択して、
[次へ]をクリックする。
すると VMware Tools のカスタムセットアップ画面が表示されるが、筆者の環境では
「共有フォルダ」の項目に×印が付いており、この機能が使えない状態になっていた。

そこで「この機能をローカルのハードディスクドライブにインストールします」を選択して
インストールし直すようにしたのだが・・・
右画面が表示され、
「VMware Toolsインストーラ」
を挿入するよう求められ、
変更に失敗してしまう!

次のIVの方法でマウントした
VMware Tools.msiファイルを
指定してもアップデート出来
ない!

 IV.VMware Tools の再インストール
VMware Player 2.0には、「VMware Toolsインストーラ」は付属していないので、何処か
から「VMware Tools」を調達する必要があるが、単体のインストーラは見出せない。
そこで、ここにある VMware Workstation 5.5.1 Build 19175 for Linux(tar.gz)をダウンロ
ードして解凍し、利用する事とした(但し、Windows版ではない)。
ゲストOSがWindowsの場合は、vmware-distrib\lib\isoimages 内の windows.iso を使用
する。
先ず、「アプリケーションの追加と削除」から VMware
Server 1.0.3でインストールしたVMware Toolsを
アンインストールした後に、
仮想ドライブツール(Alcohol 52%など)を用いて、
windows.iso ファイルをマウントしてインストールする。
Linuxとは異なり、難なくインストールは完了する。

訂正・追記(2007.08.xx)
 「VMware Toolsインストーラ」は付属していないと書きましたが、ちゃんとインストール先の
 ディレクトリに windows.iso(build 45731)が同梱されていた!
 この windows.isoをゲストOS側にコピーして、上記のようにインストールすればよい。

 結果
 マシン環境は、他の仮想化ソフトと成績を比較する為に、以前試用していた Core2 Duoから
 
PentiumDに変更した。即ち、
   Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-667, 1GBx2、GeForce 6600GT(VRAM
   128MB)、
  ホストOSは Windows Vista Ultimate、ゲストOSはWindows XP Professionalである。
1)VMware Server 1.0.3で作成した仮想マシンを利用する場合は、
 vmx ファイル
の編集とVMware Tools新規インストール行う事
 よりはじめて、「ネットワーク全体」に
「VMware Shared Folders」が出現
 し、独自の共有フォルダ機能を使用することが出来るようになった。
2)「ネットワークドライブの割り当て」で共有フォルダにドライブ文字を割り当
  てると、ネットワークドライブとして利用出来るようになり、エクスプローラ
  で展開するよりも操作が軽快になる。
  ゲストOS側の動画ファイル(515MB)をホストOS側にコピーするのに要す
  る時間は、
     ドラッグ&ドロップ(1分12秒)は遅く、 ネットワーク共有(54秒)、
     独自共有フォルダ(33秒)が最も速かった。
 <参考>Core2 Duo E6600 2.4GHzで実行した際の成績
       ドラッグ&ドロップ(46秒)、
       共有フォルダのエクスプローラ展開(26秒)=ネットワーク共有(25秒)、
       共有フォルダのネットワークドライブ(17秒)は高速だった。
     さすがにCore2 Duoだ。PentiumD の二分の一位で転送出来てしまう。
3)Virtual PC 2007独自の共有フォルダ機能は、ホスト側Windows VistaにあるGyaOの
  ASFファイルをゲスト側のWindows Media Player 9で再生出来ず、
  DecryptItでDRMの解除が出来ない(「Virtual PC 2007の使用経験」の結果 8を参照)。
  一方 VMware Player 2独自の共有フォルダ機能では問題なく、ネットワークドライブ
   経由でDRM付きASFの再生/DRM解除が可能だった。
 <重要注意>
  "\\.host\Shared Folders"を選択して読み込む事!!
      
  その下層の、今回の場合は
  ”share"を選択して読み込む
  と、Windows Media Playerで
  動画ファイルを開こうとしても
   、Virtual PC 2007の場合と
  に右警告されて再生出
  ない。
  追記(2007.08.15)
    FairUse4WMは、v1.3 Fix2になって、Vista &WMP11環境でも、Windows MediaのDRM
    解除が可能となったので、上記目的で「仮想マシン」を利用する必要は無くなった。
    →ここを参照
4)独自共有フォルダ内の動画再生について
   Windows Media Player 9, Windows Media Player 6.4, Real Player 10.5, QuickTime
   Player7.04, Winamp 5.33, Media Player Classic 6.4.9, MPlayer GUI 070226で検討
   したところ、
    Windows Media Player 9も含めて対応する動画は
問題なく再生可能だった。
  又 DVD Workshopは、VirtualBoxとは異なり共有フォルダを作業場としてもトラブル
    を起こさなかった。
5)VMware Toolsのバージョンは、build 44356から 19175へロールバックしてしま
  い、新規起動時は「・・・サービスは動作していません」と表示されるが、共有機能
  や以下の機能などに支障をきたす事はなかった。 
  ・ホストOSとゲストOS間でのマウスポインタ移動
  ・ゲストOSとホストOS間のテキストのコピーと貼り付け
 追記(07.08.xx)VMware Player 2.0に同梱されてい
  た windows.iso(build 45731)を使用してインストールし
  たら、恒常的に と表示されるようになった。



| Kenのムービー計画へ >動画狂コーナーへ >VMware SrverとVMware Playerへ |