Surface Goの BitLockerは深刻な不具合

Surface Goの BitLockerは深刻な不具合

 
(2022.07.02作成)
= 突如、BitLocker回復キーの入力を求められ起動不能に =
(1) ある日突然、Surface Goの電源を入れたら(何等かの原因でクラッシュした後)、回復画面で「BitLocker 回復を準備しています」となってその回復キー(48桁の数字)の入力を求められたがキーが無いため、オペレーティング システムを起動出来ないアクシデントに遭遇した。
(2) 本機は Windows 10 Home Sモードを解除して使用していたのだが、何故 BitLockerが有効化してしまったのか不思議だ。
BitLockerデバイス暗号化は、ドライブを抜かれて中のデータを見られるのを防ぐ目的の Windows 10 Pro以上でないと使えない機能じゃないのか?

(3) デバイスの暗号化を有効にした心当たりはなく、前もって回復キーをバックアップしていなかった。そこで、Microsoft アカウント にアクセスして、紐づいている回復キーが有るかと探してみたのだが、 残念ながら ”Microsoft アカウントにアップロードされた BitLocker 回復キーがありません”と表示され、見つけられなかった。

従って、USB 回復ドライブで本機をリセットする以外に修復する方法はなく、致し方無く初期化する羽目となってしまった。記事を参考に以下の手順で修復を行った。
(4) Microsoft本家「Surface 回復イメージのダウンロード」から、zipイメージファイルをダウンロード
Surface 回復イメージのダウンロード
 →「SurfaceGo_BMR_81_2.001.1.zip」ファイルを取得した。

(5) 「Surface の USB 回復ドライブの作成と使用」に準じて、他機のWindows 10で作成したUSB 回復ドライブを用いて本機を初期化した。
(5-1) USB 回復ドライブを作成する
(5-2) USB ドライブから起動して Surface をリセットする
(6) 最終的には、Windows Updateを実行してWindows 10, 21H2 へ更新後、コンピューターやソフトウェアの設定を以下の如くカスタマイズした。
カスタマイズの内容
<結果>
1) 今回起った出来事は、記事「Surface Goで突然BitLockerキー...」と異なり、不具合による不運な事故だ(記事「winアップデート後にbitlocker回復キー...」の見解)。


2) ナッ何んと!本機は Windows 10 Homeなのだが デバイス暗号化を有効化する事が可能となっており、自動的[オン]に設定されていた。
しかし、回復キーは Microsoft アカウントに自動で保存されていなかったので、外部のデバイスに手動でバックアップする必要があった。
なお、Home版は Pro版の「BitLockerドライブ暗号化」という名称で提供されておらず、外部記憶装置の「BitLockerを有効にする」機能も未搭載だ。
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(3) ドライブのみを抜かれるような事故は起らないと割り切って暗号化を解除してもよいが・・・しかし、下の参考の赤字文章部分(自動的にBitLockerのデバイス暗号化が実施されます。その都度新しい回復キーを取得する必要がある)が起って、今回のアクシデントが再発しないか心配だ(手動でBitLocker暗号化を有効化して、回復キーを取得しておいた方が無難だ)。

なお、 Microsoftアカウントの連絡用メールアドレスを変更したら、ナッ何んと!1ヶ月間 アカウントサイトにアクセス出来ない状態となっており(右図)、Bitlocker回復キーの有無を確認出来ない・・・こんな事て有っていいの!
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=参考=
・記事「Wiindows10でBitlockerの設定..」によれば、モダンスタンバイをサポートするコンピューターでは、デフォルトでBitLocker 暗号化が有効になっています。これは、Windows 10 バージョン (Home、Pro など) に関係なく当てはまると云う。
・ Microsoftアカウントでサインインしたときに、自動的にBitLockerのデバイス暗号化が実施されます。と。

・ BitLocker暗号化を無効にした後で再び有効化した場合、前回までの回復キーは使用できないのでその都度新しいキーを取得する必要がある

=BitLockerを使うメリットとデメリット=
・メリットは、メディア(HDDやSSD)の盗難に遭った際にデータを見られるリスクを防止できる(他のPCではロックを解除できない)。
・デメリットは、利用中に暗号化解除に必要な解除キーが突然要求されるケースがあることや、有効化しているとバックアップソフトが衝突してしまう可能性があること。BIOS のアップデートや PC の部品を交換したり修理に出すなどの際にトラブル。