PerianはQuickTime用プラグインパック

PerianはQuickTime用プラグインパック
 
(2006.10.06作成, 11.12.08更新)
Perian(ペリアン)は、QuickTime Playerで再生出来る動画や音楽のファイル形式を増やしてくれる
QTコンポーネントで、AVI、DIVX、MKV、FLV及び v.1.2.2よりWebMが再生可能になる。
Perian 1.2.3の対応動画形式は、本家の記載では以下の通り
 ・File formats: AVI, DIVX, FLV, MKV, GVI, VP6, and VFW
 ・Video types: MS-MPEG4 v1 & v2, DivX, 3ivx, H.264, Sorenson H.263, FLV/Sorenson Spark,
    FSV1, VP6, H263i, VP3, HuffYUV, FFVHuff, MPEG1 & MPEG2 Video, Fraps, Snow,
    NuppelVideo, Techsmith Screen Capture, DosBox Capture
 ・Audio types: Windows Media Audio v1 & v2, Flash ADPCM, Xiph Vorbis (in Matroska), and
    MPEG Layer I & II Audio, True Audio, DTS Coherent Acoustics, Nellymoser ASAO
 ・AVI support for AAC, AC3 Audio, H.264, MPEG4, VBR MP3 and more
 ・Subtitle support for SSA/ASS, SRT, SAMI
 OS X Lion 上での不具合報告(OS X 10.7: Perian doesn't load subtitles in Quicktime X)され
  ているようなので注意が必要と云うが、Quicktime Xが対応可能なファイル形式の詳細は不明だ。
 そこで、筆者が手持ちの素材を用いて検討したところ、
  Perian 1.2.3のLionのQuickTime Xに対する対応は、MKV, FLVは再生可能となるが、AVI, DivX
  とWebMは再生させる事が出来なかった ⇒
Lionとメディアプレーヤーを参照。
  一方、ウェブブラウザSafariのWebM再生についてもLion環境では不都合があった。
   iCabは、Perian 1.2.2以降を導入すればWebM動画の再生が可能となるが、Safari 5.1/5.1.2で
   は再生出来なかった
   ⇒「...Macintosh版ブラウザの問題点」>「Mac OS X 10.7」の「HTML5 ビデオの再生」を参照。
 



・・・・・・以下の記事は古い物となってしまったが、そのまま残しておきます・・・・・

=各種QuickTime Componentによる再生機能拡張の比較=
(2006.10.06作成, 08.07.23更新)
Perian0.5は、QuickTimeの外部コンポーネントとして、再生出来るAVI形式を一気
   に増やす事が可能なAviImporter-FFusionベースのプラグインパック。
   AVI 形式:MS-MPEG4, DivX 3.11α, DivX, XviD, 3ivX, H.264, Truemotion
      VP6とAAC, VBR MP3などに対応。
   FLV形式:Sorenson H.263/FLV1とOnVP6/FLV4にも対応。
 *QuickTimeコンポーネントの解説は ここを参照。
検討した環境:PowerBook G4, OSX 10.4.8, QuickTime7.1.3 Pro+MPEG2再生コンポーネント
ファイルの作成:
TMPは、TMPGEncPlus2.5(Windows)で出力。
QuickTimeProは、QuickTimePro7.01(Macintosh)で出力。
MediaStudioProは、MediaStudio Pro 6パワーアップキット(Windows)で出力。
VirtualDubModは、VirtualDubMod_1_5_10_1(Windows)で出力。
AviUtlは、AviUtl0.99(Windows)で出力。
比較したQuickTime Component
  Perian
は、FFusion, DivX, 3ivx, msmpeg4v2, XviD delegate を無効化するとあるが、
  
解析は、/Library/QuickTimeにDisabled Componentフォルダを作成し、そこへ退去/非退去
   させて行った。
   すなわち、下図は筆者が日常使用している環境で、下線のコンポーネントを個別に検証した。
 説明:再生目的のみなら、Perian+Flip4Mac WMVの組み合わせで充分だが、
   各種エンコード(DivX, XviD, x264, WMV, FLV, RealMediaなど)も必要なので、上図の
   ように配置している。

成績:再生可能ファイルの圧縮形式
再生デコーダ環境 
 ファイルの圧縮形式
Plugin
無し
Perian
( 0.5)
FFusion
( 2.2)
DivX
Decoder
( 6.25)
3ivx D4
( 4.51)
 msmpeg4v2
 XVID_Codec
 Flip4Mac WMV
  Import
AVI形式
 Huffyuv_PCM.avi
×
×
×
×
×
×
 MsMPEG4v2_MP3(TMP)*
×

音割れ
×
×

音割れ
 DivX3.1.1_MP3
×
×
 DivX4.1.2_PCM
×
×
 DivX5.0.1_MP3
×
×
 DivX5.0.2_MP3(TMP)*
×
×
クラッシュ
×
 DivX5.0.3_MP3(TMP)*
×
×
クラッシュ
×
 DivX5.0.5_MP3(TMP)*
×
×
クラッシュ
×
 DivX5.1_MP3(TMP)*
×
×
クラッシュ
×
 DivX5.21_MP3
MediaStudio
Proで出力
×

音割れ

音割れ
×
QuickTime
Proで出力
×
×
クラッシュ

無声
×
TMPGEnc
Plusで出力
×

音割れ

音割れ
×
 DivX6.0_MP3
VirtualDub
Modで出力
×

音割れ
×
×
AviUtl
で出力
×
×
クラッシュ
×
×
TMPGEnc
Plusで出力
×
×
クラッシュ
×
×
 XviD1.01_MP3
×

無声
×

無声
 XviD2.1_MP3
MediaStudio
Proで出力
×

音割れ

音割れ

音割れ
TMPGEnc
Plusで出力
×

音割れ

音割れ

音割れ
 3ivx4.51_MP3
MediaStudio
Proで出力
×

無声
×

無声
×
TMPGEnc
Plusで出力
×

音割れ
×

音割れ
×
 H.264_MP3.avi
×
×
×
×
×
 WMV9_MP3.avi
×
×
×
×
×
 VP6_MP3.avi
×
×
×
×
×
×
DIVX形式
 DivX6.11_MP3.divx
×
×
×
×
FLV形式
 Sorenson_MP3.flv(FLV1)
×
×
×
×
×
 On2VP6_MP3.flv(FLV4)
×
×
×
×
×
背景ブルーの(TMP)*印ファイルはTMPGEncPlus2.5(Windows)で作成したファイル。

まとめ
a)
Perian0.5の特記すべき事は、H.264圧縮AVI とFLVの再生をQuickTimeでも可能にする
  優れもので、MsMPEG4v2や3ivx圧縮 AVI なども音割れ無く再生可能だ。
  「Perian+Flip4Mac WMV」の組み合わせで、現在QuickTimeで再生出来るファイル
  形式のほぼ全てを満たすことになる!
  →QuickTime Proにアップすれば、FLVファイルもQuickTime形式などに変換する事が
   可能だ!
  但し、OGMやMKV形式 は別格として、残るはHuffyuv、PCM/ADPCMとVP61への
  対応だ。
追記(2008.01.02)
Perian1.0になって、HuffYUV, VP6及び MKVにも対応した
         ⇒「Intel Macとメディアプレーヤー」のQT Player(7.31)+Perian1.0を参照。
 MPEG-2 Video, MPG2 Audio,AC3 Audioにも対応とあるので、MPEG2ファイルとDVDビデ
 オも再生可能かと期待してしまうが、残念ながらQuickTimeはDVDプレイヤー仕様には
 なっていないようだ(未対応だ)。
追記(2008.07.23)
Perian1.1(Feb 6, 2008 配布)
 Major performance improvements
 TrueAudio, MP1, and DTS audio support
 Slice-based multithreaded decoding for MPEG-1/2/H.264
 Apple H.264 now handles AVCHD/interlaced video
 Compatibility fixes for QuickTime 7.4 and Leopard
 Objective-C GC compatibility
 Fixed a crash in Toast
 Better subtitle rendering
 Subtitles play during MKV loading
 Snow support
 Miscellaneous bug fixes
Perian enables QuickTime application support for additional Media Types:
 ・AVI, FLV, and MKV file formats
 ・MS-MPEG4 v1 & v2, DivX, 3ivX, H.264, FLV1, FSV1, VP6, H263I, VP3, HuffYUV,
  FFVHuff, MPEG1 & MPEG2 Video, Fraps, Windows Media Audio v1 & v2,
  Flash ADPCM, Xiph Vorbis (in Matroska), MPEG Layer II Audio
 ・AVI support for: AAC, AC3 Audio, H.264, MPEG4, and VBR MP3
 ・Subtitle support for SSA and SRT
 筆者の手持ちの素材での成績は、⇒「Intel Macとメディアプレーヤー」を参照。
  
H.264_MP3圧縮のAVI 及びMKVは、Perian1.0では問題なく再生可能だったが、
  Perian1.1では 描画が出来ず音声のみとなってしまった。
 諸事情により筆者はQuickTime7.5を 7.4.5へダウングレードして使用しているが、
  Perian1.1とQuickTime7.5との互換性問題は、こちらの記事を参照。
   H.264_AAC.mp4の再生改善には、avc1Decoderとmp4vDecoderの導入が有効と。
なお、Perian1.0、1.1でインストールされるコンポーネントと場所は、
 ホーム/ライブラリー/QuickTimeにPerian.component、AC3MovieImport.componentが
 ホーム/ライブラリー/Audio/plug-ins/ComponentsにA52Codec.componentが
 導入される仕様に変更された。
 又、「システム環境設定」の「Perian」パネルでインストール/アンインストールが簡易
  に実行出来るように変更された。
b)
FFusion2.2は、DivX1/DivX2/DivX3.11alpha/DivX4(OpenDivX)/DivX5/3ivx/XviDなど
 多種の再生が可能と言うが、音声がMP3のDivX5.xには動作が一定しないという欠点が
 あると云う。
 →古いDIVX以外は使い物にならない!
c)
DivX 6.25は、DivX及び XviDに対応している。
d)
3ivx D4 4.5.1は、DivX3,4,5/AppleMPEG4/PhilipsMPEG4/XviDの再生が可能。
 又、3ivxビデオの書き出しが可能なコーデック。
 DivX6.0ファイルにWin版は対応しているが、Mac版は未対応。
 DivX/XviDのデコーダを乗っ取ってしまうと云う。
 Windowsで作成した3ivx4.51圧縮AVI との相性は悪い!
e)
msmpeg4v2は、古い圧縮形式であるMsMPEG4v2をデコードするものだが、Windows
 で作成したAVI を上手く再生出来ない。
f)
XVID_Codec v0.5.1 は、Windowsで作成したXviD 圧縮AVIを上手くデコード出来ない。
 なお、XVID Delegate Component 0.1 では再生すら出来ず、DivX 5.2以前とコンビで
  使用して始めて有効となるようだが、過去の遺物となってしまった。
g)
Flip4Mac WMV Importは、Flip4Mac WMV Playerをインストールした時に導入される
 プラグイン。
 本来は、QuickTimeによるWMV/ASF形式の再生を支援するプラグインだが、WMV圧縮
 AVI 形式の再生も可能だ。


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