TMPGEnc 4.0 XPress 補足説明

TMPGEnc 4.0 XPress 補足説明
TMPGEnc 4.0 XPressは、フルハイビジョン撮影の
Xacti DMX-HD1000のFull-HDとPanasonic HDC-SD9のHGに対応
(2008.08.01作成)
TMPGEnc 4.0 XPressは、多形式の動画に対応した、カット,トリミングや色調補正等の
 簡単な編集と、MPEG2, AVI, MP4, WMV及びDivX, FLV4等への変換が可能なマルチコ
 ンバータ。
既存の動画関連ソフトのうち、筆者が所有するSANYOのデジタルムービーカメラ Xacti
 DMX-HD1000
と、息子夫婦が所有するPanasonic製のビデオカメラ HDC-SD9
 フルハイビジョン撮影した素材(各々Full-HDモード撮影:MPEG-4 AVC/H.264形式の
 MP4ファイルと HGモード撮影:AVCHD形式のMTSファイル)に対応しているものは少な
 い(各々こここちら を参照)。
TMPGEnc 4.0 XPressも、以前 v4.4.2.238迄の体験版で検討したところ、これらのフ
 
イルには未対応だった。ところが、最近 v4.5.2.255(2008.07.09版)の体験版を試用する
 機会を得て検討したところ、両ファイルに対応していた。
そこで、本ソフトは既に古い製品(発売日 2006年4月)となってしまっているが・・・
 改めて上記2つの特異ファイルとMPEG2を素材として、本ツールの使い勝手と変換出力
  したWMV, MPEG-4 AVC/H.264(以下 MPEG-4/H.264),Flash Video(以下 FLV4)と
  DivXが Web配信用途に利用可能か、Windows Vista環境で検証してみた。 
追記(2009.03.xx)
 本ソフトはその後も進化中で、

  Ver.4.6.3.268(2008.11.28 )からNVIDIAのGPGPU「CUDA」に対応したが、現状では
     フィルタ処理のみに対応しているに過ぎない(こちらを参照)
   Ver.4.7.0.280(2009.01.28)になって、TMPGEnc Movie Plug-in SpursEngine(4,980円)
    を導入すればSpursEngine搭載PCでのハードウェアエンコーディングが可能となった。
WinFast PxVC1100で高速エンコード」=SpursEngine対応ソフトDVD
  MovieWriterとTMPGEnc 4.0 XPressとの比較=
 
    →こちらを参照
 
 TMPGEnc 4.0 XPress(with FLV4 Plug-in) 体験版の入手
TMPGEnc 4.0 XPress体験版の入手先は こちらから。今回は v4.5.2.255を使用。
体験版にはTMPGEnc Movie Plug-in FLV4 が搭載されている。
14日間 、定期的にロゴマークが表示、バッチエンコード不可以外の制限はない。
試用するにはネット上でアクティベーションが必要で、Acronis True Imageでインストール
  前にクローン作成を行っておいて復元しても、使用期限を超過すると試用出来ない
体験版 v4.4.1.236→v4.4.2.238又はv4.5.2.255の試用は可能だが、
  v4.4.1.236→v4.4.2.238→v4.5.2.255というふうには試用させてもらえない。
*TMPGEnc 4.0 Xpress FLV4出力プラグイン 同梱パック製品価格
   ダウンロード版 14,780円、ネットショップ最安 13,582円
  TMPGEnc 3.0 Xpressを購入しているならば、
   製品の優待販売 7,800円 +FLV4のダウンロード版 4,980円 = 12,780円
  *TMPGEnc 3.0 Xpressのライセンス抹消なら 5,800円。 ⇒計10,780円となる

 入力可能な動画の対応フォーマット形式
 本家の記載
   *.divx;*.avi;*.mod;*.mpg;*.mpeg;*.m2p;*.ts;*.dvr-ms;*.m1v;*.mpv;*.m2v;
   *.asf;*.wmv;*.m2ts;*.m2t;*.MTS;*.mp4;*.m4v;*.3gp;*.3g2;*.mov;*.qt;*.amc;
   *.flv;
 TMPGEnc 3.0 XPressより進化した点
  DivX, AVCHD, MP4, QuickTime及び FLVの読み込みに正式対応した。
  AC3Pluginを別途購入しなくても、VOBファイルに対応している。
 <特異ファイルへの対応状況>
  
MPEG-4 AVC/H.264(MPEG-4/H.264)ファイル  こちらを参照。
    一般的なMPEG-4/H.264(H.264_AAC.mp4)は利用可能だった。
    Xacti DMX-HD1000のHD-SHQファイルも問題なく変換可能だった。
    Xacti DMX-HD1000のFull-HDファイルへ
の対応は、 v4.4.2.238では上手く変換出来
     なかったが、v4.5.2.255問題なく編集・変換が可能となった \(^o^)/
  MPEG2-TSファイル   →こちらを参照。
    一般的なMPEG2圧縮型のMPEG2-TS(MPEG2_AC3.m2ts)には対応している。
    H.264_AC3圧縮型のMPEG2-TS(H.264_AC3.MTS及び H.264_AC3.m2ts)には、
     v4.4.2.238の場合DVD MovieWriterのAVCHD由来の素材には対応いた
      Blu-ray Video素材PowerDVD7.3Ultra環境で利用ったここを参照) 
     v4.5.2.255の場合、Panasonic HDC-SD9のHGモード素材も含めていずれの型
       素材
も利用が可能となった
\(^o^)/

 出力可能なフォーマット形式
 TMPGEnc 3.0 XPressより進化した点
  Blu-ray及びHDV向けMPEGの出力が追加された。
  MOV, MPEG-4/H.264, DivXへの出力が追加された。
  *FLV4への出力は、追加投資(4,980円)すれば可能となった。
   MPEG2への出力では、MPEG-2 Transportモードが追加された。
    又、プロファイル&レベルの変更が可能となり720x576以下の制限が解除された。
   Windows Mediaへの出力では、WMV 9Adovanced Profileが追加された。
 各形式への変換方法と留意点
 特に記載していない場合以外は、以下のシネスコサイズのMPEG2ファイルを素材とした
  例について記述した。
     MPEG2 640x272 24.00fps 8,000Kbps、MP2.48000Hz 384Kbps CBR Stereo
 I) MPEG2(MPEG2_MP2.mpg)への変換
   フルハイビジョン素材を MPEG2以外の形式へ変換する場合は、サイズを設定するだ
   出力可能だが、MPEG2へ変換する場合は、プロファイル&レベルをHP@HL変更
  
必要がある

  *MPEG-2 Transportへの変換

   MPEG-2 Transport(HDV-HD2 mode)では何故か空ファイルで出力されてしまうので、
   MPEG-2 Transport(HDV-HD1 mode) を選択する。
   音声圧縮は、AC3, LPCMの選択出来ず、MP2又はMP3を使用する。
   ファイルの拡張子はm2t(MPEG2_MP2orMP3.m2t)で出力される。
 II) AVI(XviD_MP3.avi等)への変換
   設定はAviUtl やVirtualDubMod と変わったところはない。
   インターリーブ(映像と音声を交互に、通常0.5〜2秒間隔:5〜30フレーム毎に記録する
   方式)した方が後々トラブルが少ない。
 III) Windows Media Video(WMV_WMA.wmv)への変換
   設定そのもので問題となるところはない。2パスCBRでエンコードした。
  *WMV1, WMV2, WMV3は、各々WMV7, WMV8, WMV9に相当する。
 IV) QuickTime(H.264_AAC.mov等)への変換
   ビットレートの設定が出来ない等不備があって使用するに値しない。
 V) MPEG-4/H.264(H.264_AAC.mp4)への変換 
   MPEG-4/H.264の変換コ
   ックは、DivX社に買収
   れたMainConcept社製
   使用されている。
   先ず、MPEG-4 AVC形式
   を選択してから、設定
   に入る。
   設定はかなり複雑な要素
   から構成されている。
   筆者は力量不足の為、解
   説出来ないが、下図の如
   く設定した。
 VI) FLV4(VP6_MP3.flv)への変換
   設定で迷うところはない。2パス(高画質)でエンコードした。
 VII) DivX(DivX6_MP3.divx)へ
   の変換
   Web配信用の都合のよいプロ
   ファイルはないので、
   「アドバンスモード」、「プロファ
   イルを使用しない」で設定する
   事とした。
   マルチパスでエンコード。
   双方向のコード化は、「アダプ
   ティブシングルコンセキュティ
   ブ」とした。
 *Blu-ray向けMPEGファイル
 
(MPEG2_MP2/PCM/AC3.mpg)
  への変換
  BDMVは使途不明な為、BDAV
  形式で出力してみた。
  映像圧縮はMPEG2で選択肢
  はない。
  音声圧縮は、MP2,LPCM,AC3
  から選択。

  なお、出力するファイルは、
  DVD MovieWriter 5 BD for I-O
  DATAやTotal Media Extremeで
  出力する場合とは異なり、
  Transport Streamとはならず、
  Program Streamのようだ?
  (DVD MovieWriter 5 BDで解析
   したところでは・・・)
 結果
TMPGEnc 4.0 XPressv4.5.2.255になって、Xacti DMX-HD1000のFull-HDファイル
(MP4)とPanasonic HDC-SD9のHGファイル(MTS)に対応した。
特に後者は、MpegSplitterwith AVCHD patchの導入を必要とせずに再利用出来る事の
利点は大きい。しかし、本ソフトは
1) 無劣化のカット編集は出来ない。
2) カット,トリミングや色調補正等の簡単な編集は可能だが、タイトルの挿入、トランジション、
  画像の合成など凝った事は出来ない。

3) Bru-ray向けMPEGへの変換はBDMVにも対応しているが、複数動画のメニュー登録が
  出来ない(Blu-rayビデオのオーサリングが出来ない)ので、マニアックな利用用途?
  以外は利用価値が少ない。

4) QuickTime(MOV)への変換は、ビットレートの設定が出来ないので使用するに値しない。
5) MPEG-4/H.264へ変換したムービーは、Web上で疑似ストリーム配信が出来ない。
  プロファイルをBaselineに変更、シーンチェンジ検出を行うを無効などしてもダメだった。 
以下に、シネスコサイズ(640x272)のMPEG2ファイルを素材として、
 映像ビットレート436kbps+音声ビットレート64Kbps=目標値500Kbpsに設定して、
 Web配信用に変換したムービーを提示した。
TMPGEnc 4.0 XPressで変換したWMV9の配信テスト
 (503Kbps,1分)
映像ビットレート439Kbps+音声ビットレート64Kbpsとほぼ目標値で出力された。
Web Serverから疑似ストリーム配信が可能。

TMPGEnc 4.0 XPressで変換したMPEG-4/H.264の配信
 テスト(496Kbps,1分)
映像ビットレート434kbps+音声ビットレート62Kbpsとほぼ目標値で出力された。
残念ながら、Web Serverから疑似ストリーム配信出来ない。
注意:ご覧頂くにはQuickTime7以降が必要です。

TMPGEnc 4.0 XPressで変換したFLV4の配信テスト
 (487Kbps,1分)
映像ビットレート424kbps+音声ビットレート63Kbpsと目標値よりやや低めに出力
された。
Web Serverから疑似ストリーム配信が可能。シーク操作も可能だ。
注意:ご覧頂くにはFlashPlayer8以降が必要です。

TMPGEnc 4.0 XPressで変換したDivXの配信テスト
 (497Kbps,1分)
映像ビットレート434kbps+音声ビットレート63Kbpsとほぼ目標値で出力された。
Web Serverから疑似ストリーム配信が可能。
注意:ご覧頂くにはDivX Web Playerが必要です。

参考>各フォーマット形式への直接変換は、手持ちの他のツールで代用可能か?
 Xacti
DMX-HD1000のFull-HDファイルが素材
の場合  →こちらを参照
   DivXへの変換:本ソフト以外のツールは不可。
 Panasonic HDC-SD9のHGファイルが素材の場合  →こちらを参照     
   MPEG2への変換:自由なカスタム出力は、本ソフトでみ可能。
   DivXへの変換:本ソフト以外のツールは不可。

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