Windowsの動画解析ツール

Windowsの動画解析ツール

コーデックチェッカー, DirectShow Filter ToolとGraphEditを利用して動画を解析する
(2005.08.21作成)

今回は、BI-RGB_PCM.avi から 3ivx4.51_Vorbis.mkvの11ファイルについて以下のツールを用いて
例示した。

コーデックチェッカー: 動画ファイルのコーデックやメディア情報を調ることが出来る。
DirectShow Filter Tool: DirectShowフィルタのメリット値を変更出来る。
GraphEdit
: WindowsMediaPlayerの再生過程を解析出来る。
I. 真空波動研 (050814)
  映像400種類以上・音声160種類以上のコーデック名の判別が可能な定番コーデックチェッ
  カー。頻繁にアップデートされている。
  入手先: ここから

PCM:Pulse Code Modulation(パルス符号変調)の略で、無圧縮サウンド。


II. MMname2 (v2.4.5)
  使用されているコーデックのダウンロード先も分かるコーデックチェッカー。
  入手先: ここから


III. GSpot (v2.21)
  マシンで使用可能なコーデックの詳細な情報取得が出来るコーデックチェッカー。
  入手先: ここから(GSpot v2.21 & 日本語化パッチ)
 筆者のビデオコーデック環境(抜粋)
DMO:DirectX Media Objectの略で、WindowsMediaビデオ形式のデコーダーのファイル群
DSH:DirectShowフィルタの事で、メディアファイル・デコーダーのファイル群。拡張子はaxが多い。
   VFWと比べて効率的にメディアの再生が行える。
VFW:Video for Windowsの略で、映像エンコーダー/デコーダーのファイル群。拡張子はdllで、色々
  なアプリケーションから共通して利用できる外部プログラムとして動作する。

 筆者のオーディオコーデック環境(抜粋)
ACM:Audio Compression Managerの略で、音声エンコーダーのファイル群
DMO:DirectX Media Objectの略で、WindowsMediaオーディオ形式のデコーダーのファイル群
DSH:DirectShowフィルタの事
 
<参考>「各種コーデックチェッカーでFLVファイルの解析」
こちら を参照。
<参考>「MPEG-4 AVC/H.264動画の解析」
こちら を参照。
<参考>「MPEG2-TS動画の解析,再生と再利用まとめ」
こちら を参照。
  MediaInfo GUI ここから入手)と AVIcodecここから入手)を追加



IV. DirectShow Filter Tool (v1.042)
  DirectShowフィルタの登録・登録解除およびメリット値の変更を行うためのツール。
   メリット値を変更してコーデックの優先順位を変えることが出来る(ここを参照)。
  入手先: ここから

V. . GraphEdit (Built:011008)
本来は「DirectShowフィルタ」を操作(追加や変更)するためのソフトだが
(「ATI DirectShowフィルター」を参照)、
今回はWindowsMediaPlayerの再生過程を確認するために利用する。
入手先:「DirectX SKD」に含まれるツールだが、GraphEdit単体を ここから入手。
DirectShowフィルタとは、メディアファイル(=DirectShow)を以下の過程で再生する仕組みの事
・スプリッター
MPEG2では「デマルチプレクサ」と呼ぶ事が多い。動画を映像ストリームと
音声ストリームに分離して担当デコーダーに引き渡す役割。
・デコーダー
伸張(復号化)する働き。WindowsMediaPlayerでは「フィルタ(狭義)」として扱
われる。
・レンダラ
デジタルデータを元の映像・音声に戻す処理(レンダリング)の事。
映像のレンダラは「VideoRenderer」、音声のレンダラは「Default DirectSound
Device」。
*DirectShowは、DirectXに含まれる機能の1つでメディアの再生、キャプチャ、フォーマット
  変換など様々な機能が用意されており、「フィルタ」というプラグインを追加することで機能
  拡張が行える。
  「フィルタ」には、デコード機能以外にも動画の画質調整などの機能を付加出来る。

 AVI形式:無圧縮_PCM.avi
 コメント:OS標準の「AVI スプリッター」から直接「レンダラ」の処理に引き渡される。デコーダー
   は不要。
 AVI形式:DivX5.21_MP3.avi
 コメント:映像デコーダーにDivXコーデックの「DivX Decoder Filter」が、音声デコーダーにOS
   標準の「MP3 Decoder」が使用されている。
 MPEG1形式:MPEG1_MP2.mpg
 コメント:OS標準の「MPEG-1 Streamスプリッター」から、音声はOS標準の「MPEG Video
   Decoder」で、映像は多くのMPEG2編集ソフトが持ち込む「Ligos MPEG Audio Decoder」
   で伸張されて、各々のレンダラで処理されている。
   筆者の「MPEG-1関連DirectShowフィルタ」環境
 MPEG2形式:MPEG2_MP2.mpg
 コメント:多くのMPEG2編集ソフトなどのインストールで導入された「Ligos MPEGスプリッター」
  から、音声は「Ligos MPEG Video Decoder」で、映像は「Ligos MPEG Audio Decoder」で
  伸張されて、各々のレンダラで処理されている。
   筆者の「MPEG-2関連DirectShowフィルタ」環境
 MPEG2形式:MPEG2_AC3.vob
 コメント:OS標準の「MPEG-2 Demultiplexer」から、DVD再生ソフト(WinDVD)の「InterVideo
   Audio Decoder」及び「InterVideo Video Decoder」で伸張されて、各々のレンダラで処理
   されている。
 WindowsMediaビデオ形式:WMV9_WMA9.wmv
 コメント:いわゆる"スプリッター"に相当するものが無く、WMPlayerのDOM(DirectX Media
   Object)分類のデコーダーを介して再生される。
 Realビデオ形式:RV10_RA8.rm
 コメント:Lazy Man's MKVの基本的フィルタに含まれる「RealMediaスプリッター」とReal
   Playerのインストールで導入される「RealAudio&Videoデコーダー」を経て再生される。
 QuickTimeムービー形式:SVQ3_QDM2.mov
 コメント:QuickTime Alternative(QuickTime codecs, QuickTime DirectShow filterなど)
  をインストールして初めて再生されようになるのだが、この図ではフィルタが必要ないよう
  になっており、再生過程を解析出来ない?
 MPEG4ビデオ形式:ISMAMPEG4_AAC.mp4
 コメント:"スプリッター"にあたるものが無く、Mpegable DS decoderのインストールで導入
  された「dicas MPEG-4デコーダー」で伸張されて、各々のレンダラで処理されている。
 Ogg Media形式:3ivx4.51_Vorbis.ogm
 コメント:Ogg DirectShow (OggDS)Filterでインストールされた「Oggスプリッター」から、
  映像はffdshowの「MPEG-4VideoDecoder」で、音声は「CoreVorbis Audio Decoder」で
  伸張されて、レンダラで処理されている。
 Matroskaビデオ形式:3ivx4.51_Vorbis.mkv
 コメント:Lazy Man's MKV の基本的フィルタの「Matroskaスプリッター」で分離されて、
  映像はffdshowの「MPEG-4VideoDecoder」で、音声は「CoreVorbis Audio Decoder」で
  伸張されて、レンダラで処理されている。

 
VI.. MONOGRAM GraphStudio (0.3.1.0 Beta)
DirecrShow Filterの視覚化ツール GraphEdit の進化版でプレイヤー付き(オープンソース)ソフト。
入手先:ここから入手。
詳細なSystem、Filter、Pin、MediaType情報
・レポート
・登録変更(手動でフィルタ用のタイプを加える又は外す)
・登録されたフィルタに関する情報(CLSID、名前、ファイル、バージョン、位置...)
・破損した登録エントリーの検出
・より簡単なグラフ構築
・DVB、DVD、Capture graphs をサポート
・H.264、MPEG-2...などの既存のコーデックを分析するヘッダーを含むメディアタイプフォーマット
 の点検
・後で解析するためにメディアタイプフォーマットのダンピング
 Monogram Graphstudioの簡単な使い方ページ表示


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