Strongene HEVC/H.265 EncoderでFLV動画の作成

Strongene HEVC/H.265 EncoderでFLV動画の作成
変換したH.265/HEVC圧縮 FLV動画はWeb配信用途に利用可能か
(2013.11.26作成)
Strongene HEVC/H.265 Encoderxは、HEVCプログラムをFLV形式で出力出来るようにした
DirectShowFilterセット。
今回は、FLVに変換する方法とFLV動画がWeb配信用途に利用可能か検証してみた。
 前準備
  Strongene PC HEVC/H.265 Decoderを導入後、
  H.265/HEVC動画を DSFilter Player「DS」で再生出来るようにコーデック・DSフィルタ環境を調整
  ⇒「H.265/HEVC動画の作成と再利用の方法」を参照。

 Strongene HEVC/H.265 Encoderの入手とインストール
  32ビット用 Strongene HEVC Encoder(Strongene_Lentoid_HEVC_Encoder_2.0.2.1_2013_07_08.rar)を
  を ここから入手。
  reg.batファイルを右クリックし「管理者として実行..」にてレジストすると、
  Lentoid HEVC Encoder 2.0.2.1と MONOGRAM FLV Mux 0.9.2.0 betaが導入される。
 
 GraphEditを利用したエンコード方法
  GraphEditここから入手)を利用して、「GraphEditでカスタマイズ」で示した手順で FLV形式への
   エンコードを実行する。
  先ずは、収録時間 74秒のイタリア周遊「イントロムービー」:AVCHD(H.264_AC3圧縮M2TS, Full HD)
   を素材とした。
  1) GraphEditを起動し素材ファイをドラッグ&ドロップするとローチャートが表示され、再生時に必要なフィル
    ター類が表示される。
  2) 再生時に必要なレンダラは必要が無いので、これを選択し、[Del] を押して削除する。
  3) 次にGraph -> Insert Filters -> DirectShow Filters -と辿って必要な下図のフィルタを導入する。
    ・映像と音声のエンコード用フィルター: Lentoid HEVC Encoderと Vorbis Encoder
     ・映像と音声の多重化用フィルター: MONOGRAM FLV Mux
     ・ファイルに書き出す為のフィルター: File Writer
     *音声ファイルを読み込む為に使用したフィルター: File Source(Async)
 
 
4) File Writerをクリックすると、作成するデータの出力先ダイアログが表示されるので拡張子付きで名前
   (test.flv など)を記述する。
 最終的には下図のごとく連結したいのだが、MONOGRAM FLV MuxはVorbis Encoderと連結出来ない ┓(´_`)┏
 その他 ATI MPEG Audio EncoderやUlead MPEG Audio Encoderとも連結出来ない。
 
 
5) Lentoid HEVC Encoderの設定: 単純な設定項目以外は無い。
 
 
=各項目の設定=
 
 Strongene HEVC Encoder付属のReadMe より抜粋
Strongene Lentoid HEVC Encoder Simple Guide
2013.06.17
1. This encoder  ・・・・中略・・・・・

The property tabs of the encoder filter can be viewed in GraphEdit, as follows: Insert the encoder
filter in GraphEdit -> Right Click on the filter -> select "Filter Properties" in the popup menu.

4. You can set parameters for the current encoder instance in the following two property tabs:
"General" and "Advanced". These parameters include:
4.1 Thread
High Thread number will increase parallelism and memory usage, and will not affect the encoding
result.
4.2 Wavefront Parallel Processing (WPP)
This option will further increase parallelism and memory usage, but will bring about 1% quality
degradation.
4.3 Preset
In this released version two presets are supported: "Slow" and "Ultra Slow". Contact us if you
need a faster preset.
4.4 IDR Period
The distance between two IDR frames. This value is 1 if all frames are IDR frames.
4.5 Bitrate Control Mode
In this released version two rate control modes are supported: ABR and CQP. If ABR is chosen,
you need to set the target average bitrate (kbps); if CQP is chosen, you need to set the QP value
.
4.6 FPS
Set the frame rate which will be used in the rate control algorithm. The value 0 indicates
automatically checking, and it will work properly in most cases. If the rate control result is much
different from what you expected, the automatic checking may have failed, and you need to set
the frame rate manually.

5. Additional Notes
      ・・・・以下、略・・・・

 
 
 
 
6) 最後に再生ボタンを押すと、DirectShow SDK Filter Graph Editorが起動して変換を開始する。
  変換中の進行状況は、MONOGRAM FLV Muxの「Duration」で監視が可能(下図は音声入りの場合)。
 
 
 
  再生ボタンがアクティブになった時点でエンコードは終了する。
  <中間成績>
 
・筆者のコーデック環境では、無声のFLV形式で出力する以外の選択肢は無かった。
・ビデオサイズ(解像度)を調整するフィルターは用意されておらず、インターレース解除など詳細
 な設定は出来ない。
・変換速度:一世代前のCore 2 Quad Q6600 (2.40GHz)マシンで実行したところ、
 収録時間 74秒のイタリア周遊「イントロムービー」のFLVへの変換に 46分13秒
 とFull HDサイズへのエンコードの為、超長時間を必要とした。
・出力したFLV動画は、MPC-BE 1.3.1、MPC-HC 1.7.1で再生可能。
 Windows Media Player及び KMPlayer 3.7でも Strongene PC HEVC/H.265 Decoderを導入して
  調整すれば再生可能となる
 
 しかし何故か? VLC Media Player 2.1.1では再生出来ない。

 そこで、音声入りFLV動画を作成する方策
 
素材は解像度 720x408のMP4動画(pompeii_mp4.mp4)として、それから My MP4Box GUI(一般には映像
と音声の無劣化結合に使用されている)で抽出したAAC音声ファイル(pompeii_mp4.aac)を用意する。
File Source(Async)をダブルクリックして音声ファイルを読み込み、[Output]を MONOGRAM FLV Muxに繋げ
ると ParserやDemultiplexerを介して連結される。
 
 
再生ボタンを押して変換したら・・・多重化に成功した \(^-^)/
   
 結果及び考察
  1)変換速度:一世代前のCore 2 Quad Q6600 (2.40GHz)マシンで実行したところ、
   収録時間 74秒のイタリア周遊「イントロムービー」のFLVへの変換に 9分19秒
  2)再生
   MPC-BE 1.3.1でのみ再生可能だった。
   MPC-HC 1.7.1, VLC Media Player2.1.1では再生出来なかった。
    又、Strongene PC HEVC/H.265 DecoderをレジストすればMPC FLV Splitter(HEVC)も導入される
     ので、Windows Media Playerで再生可能な筈なのだが、すんなと再生出来るようにならなかった。
   →Windows Media Playerは、筆者の環境では優位に使用されるMPC-FLV Splitterの登録を解除すれ
     ば再生出来るようになる(但し、KMPlayerは音声入り映像を描出来ない)。
 
  →MPC-HCは、オプションで内部フィルタ FLVのチェックを外して、外部フィルタから MPC FLV Splitter
     (HEVC)を追加すれば再生出来るようになるのだが、ネットワーク上で映像の描画が出来ない。

   しかし VLC Media Playerは、スプリッターやデコーダを変更する方策を見出せない。
   =H.265/HEVC圧縮FLV動画のウェブ配信試験=
     現時点では、Flash Playerは未対応なので定番の方法で配信出来ないし、VLC Web Pluginによる
     ブラウザ埋め込み再生は不可。そこで、URLを記述したM3Uメタファイルを用意すればVLC以外の
     H.265/HEVC対応プレイヤーで再生可能となる筈だが如何
      ⇒メディアプレイヤーのネットワークストリーミング機能を参照。
 
   
 




| Kenのムービー計画へ >動画狂コーナーへ |