VirtualBox 2.1.4の使い勝手

VirtualBox 2.1.4の使い勝手
動作は比較的軽快で、USBの利用もGUI設定可能でネットワーク機能も改善した
(2007.05.26作成, 09.02.25更新)
今回筆者は、Windows 7βを「仮想マシン」
ソフト上で試用する事を目的に、正式対応
を表明しているVirtualBox 2.1.4を利用
する事とした。
以前試用したv1.3.8との差異は、対応OS
の増加以外に日本語に対応していた。仕
様に大きな違いは無いが、独自の共有フ
ォルダ機能はGUI 操作で設定可能となり
ネットワーク機能も改善していた。
そこで、新たに編集する手間を省いて変更
点のみを以前の記事に追記する事とした。
(右図:Windows Vista環境下、VirtualBox
 で作成したゲストWindows 7βの起動)
 なお、Virtual PC 2007を使用した体験談(ここを参照)では、Aeroが適用されない。ホストOS:
  VistaからゲストOS:Windows 7へのDrug&Dropファイル転送が出来ないと云う。
 VirtualBox 2.1.4のWindows 7βでもAero表示が出来なかった Y (>_<、)Y

 使用したマシン環境は、Intel Core 2 Quad Q6600 2.40GHz、DDR2 PC2 6400 2GBx2、GeForce
    8600GT(VRAM 512MB)で、
 ホストOSは Windows Vista Home Premium SP1、ゲストOSはWindows7 Ultimateのβ版である。

以下、旧バージョンの記事(2007.05.26作成)はそのまま残して、
追記(09.02.25)v2.1.4では...の形で操作手順の変更点を中心に緑色で加筆した。

VirtualBox 1.3.8の使い勝手

動作は比較的軽快で、USBの利用も一応可能だが、ネットワーク機能は劣等だ
最近「VirtualBox」の無償配布が行われ、一
般PCユーザも「仮想マシン」ソフトで PCエミュ
レーションすることが手近かに可能となった。

今回筆者は、Windows Vista で対応出来てい
ないソフト(ここを参照)を使用する事を目的に、
VirtualBoxを活用する事とした。
VirtualBoxの動作環境にVistaは入っていない
が、動作には支障無いとの報告があるので、
試用してその使い勝手について他の無料ツー
ルと比較してみた。
 (右図:Windows Vista環境下、VirtualBoxで
 作成した仮想マシンのゲストWindows XPの
 起動)
使用したマシン環境は、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-667, 1GBx2、
 GeForce 6600GT(VRAM 128MB) で、
ホストOSは Windows Vista Ultimate、ゲストOSはWindows XP Professionalである。

  無料のVista対応「仮想マシン」ソフトの比較   ここを参照

 特徴
VirtualBoxは、LAN上の別PCから、Windows標準の「リモート デスクトップ接続」を利用し
て仮想PCへ直接接続して利用出来る機能を搭載したフリーの 「仮想マシン」作成・実行
ソフト(但し、個人利用または評価目的に限り無償で使用可能)。
Virtual PC 2007より優秀な点は、Virtual PC 2007ではWindows XP/Vista共に一部の
エディションでしか使用する事が出来ないが、VirtualBoxではXP/2000の他、Vistaのど
のエディションでも使用する事が出来、Linuxもインストールして使用する事が可能だ。
スナップショット機能で過去の状態に容易に戻す事が出来る。Virtual PC 2007で認識し
ないUSB機器を利用出来る等だ。
一方、Virtual PC 2007より劣る点として、ホスト側とゲストOS側でのファイルのやり取りが
いささか面倒な事(ドラッグ&ドロップでのコピーは不可)と日本語に対応していない点
v2.1.4では、日本語に対応していた \(^o^)/)が挙げられる。
 入手先とインストール
入手先は、ここから (今回は VirtualBox 1.3.8 for Windows Hostsを使用)
  追記(09.02.25)v2.1.4では、VirtualBox 2.1.4 for Windows hosts x86を使用 。
インストール:
インストール途中で、
USB機器をサポートする
VirtualBox USB Support
とネットワークをサポートす
るVirtualBox Networking
をインストールするかの選
択画面が表示されるが、
変更する事無く両方とも
インストールしておく。
 仮想マシンの作成
  参考としたサイト:「“タダ”で幸せになるソフトウェアパラサイト」に詳しく解説されている。
  VirtualBoxを起動して、メニューの「New」(新規)をクリックすると、「New Virtual Machine Wizard」
  (新規仮想マシンの作成)が起動する。
  「Next」(「次へ」)すると、「VM NameとOS Type」の選択画面が表示されるので、適当に名前を
    入力し、プルダウンメニューからインストールする予定のOSを選択する。
   追記(09.02.25)v2.1.4では、オペレーティングシステム別のバージョンを選択する仕様と
     なり、WindowsではXP/Vista/2003(64 bit)とWindows 2008/7が追加された \(^o^)/
   続いて「Memory」(メモリー)画面で、推奨 RAM 192MBとあるが今回は512MBを指定。
      v2.1.4のWindows 7では、推奨 RAM 512MBとある。
     ・・・ゲストOSインストール後でも変更可能だ。
  次に、「Virtual Hard Disk」(仮想ハードディスク)の設定画面で「New..」(「新規」)ボタン
    をクリックすると、
    「Create New Virtual Disk Wizard」(新規仮想ディスクの作成)が起動する。「Next」(「次へ」
    して、
    「Virtual Disk Image Type」(「ハードディスクストレージタイプ」)の選択画面で、
     「Dynamically expanding image」(「可変サイズのストレージ」)か「Fixed-size image」(「固
     定サイズのストレージ」
)かを選択する。前者を選択すればよい。
  次に、「Virtual Disk Location and Size」(「仮想ディスクの場所とサイズ」)画面
    バーチャルマシンの保存場所と容量を指定する。
    *初期設定では、ホストOSドライブ\User\ユーザー名\,VirtualBoxフォルダ内に、
     ここで入力した名前とフォルダ名で .vdi ファイル(=バーチャルマシンのディスクファ
     イル)が作成される。
   今回は、場所を ”E:\VirtualBox\VB_WinXP(VB_Win7)” に指定し、 名前は ”VB_WinXP.vdi”
     (”VB_Win7.vdi”) とした。

   なお、ゲストOSで表示されるディスク容量は、初期設定 9.77GB(v2.1.4のWindows 7では、
    20.00GB)のままとした。   
  以降 2段階の確認画面が表示されるので、「Finish」→「Next」→「Finish」すれば、
    (v2.1.4では直ちに「完了」をクリックすれば、)仮想マシンの作成は完成する。
  最後に、仮想PCを選択し「Settings」(「設定」)ボタンをクリックして、仮想マシンの追加・
   変更などの詳細を行う。

    「General」(「一般」):Base Memory(メインメモリ)とVideo Memory(ビデオメモリ)のサイ
    
 ズの確認・変更を行う。各々512(512→1,024)MB、8(12→32)MBとした。
     *Base Memoryは物理メモリーの1/4〜1/3程度が一つの目安と云う。
    
追記(09.02.25)v2.1.4では、
      「基本」タブの「3Dアクセラレーションを有効化」
に未チェック→チェックして比較した
         (結果3のベンチマークテスト追記を参照)。
      「高度」タブの「VT-x/AMD-Vを有効にする」CPUの仮想支援機能)もチェックしたが、
        その効果のほどは不明。      
    「CD/DVD-ROM」:Mount CD/DVD Drive(CD/DVDドライブのマウント)にチェックを入れ、
      ホストCD/DVDドライブを選択する。
    「Audio」(「オーディオ」):Enable Audio(オーディオを有効化)にチェックを入れ、「Windows
      DirectSound」、「ICH AC97」を選択する。
    「USB Controller」:、特異なのでゲストOSをインストールした後に行う事とする。
    「Network」(「ネットワーク」):「Enable Network」(「ネットワークアダプタを有効)にチ
     
ェック。筆者は「Host interface」の設定方法が解らず「NAT」に設定。
    上図:ゲストOSインストール後に、作業・保存用ハードディスクとUSB機器2個を追加した。 
     なお、Windows98 Second Editionインストール用仮想マシンも作成した。
    
追記(09.02.25)v2.1.4の「ネットワーク」設定では、
       アダプタタイプ:「PCnet-FAST III(Am79C973)」を選択
       割り当て:「ホストインターフェース」を選択 ・・・これでWindows標準のワークグループ
          接続が可能と
なる \(^o^)/

   <参考>VirtualBoxで登録した記録は、ホストOSドライブ\User\ユーザー名 \.VirtualBoxフ
      ォルダ内のVirtualBox.xmlに保存されてしまう!
     個々のバーチャルマシンの構成ファイルは、初期設定ではホストOSドライブ\User\ユーザ
      ー名 \VirtualBox\Machine\ここで入力した名前のフォルダ内に、ここで入力した名前
      の.xmlファイルとLogsフォルダ内のVBox.log...に作成・記録される。
      ・・・ディスクファイルと構成ファイルの保存先がバラバラになってしまう!
      なお、個々のバーチャル
      マシンの構成ファイルは
      「File」メニュー/「Global
       Settings」の「General」
      で保存先を変更すること
      は可能だ。しかし、
      VirtualBoxの登録記録先
      は変更出来ない。
      v2.1.4では「ファイル」メニュー/「環境設定」で行うのだが、何故か途中からフリーズす
       る(か、起動に手こずる)ようになってしまった (;_;)
 
 仮想マシンにゲストOSをインストール
  VirtualBoxを一旦終了してから、ゲストOSのインストール用CD-ROMをドライブに挿入する。
   そして、VirtualBoxを起動して仮想PCを選択し「Start」ボタンをクリックする。
   以下のインフォメーションが表示されるが、「OK」ボタンを押して進むと、通常のPCと変わら
   ない作業要領でゲストOSをインストールすることが出来る。
   今回は、Windows XP Professional v2002を使用した。

   なお、Windows98 Second Editionも試用してみたが、インストールにやたらと時間がかか
     り、safeモードで起動してConfig.sysで ・・・EMM386.EXEのチェックを外しても後述の
     Guest Additionsも機能せず使い物にならなかった
  
追記(09.02.25)v2.1.4では、「設定」/ 「CD/DVD-ROM」で「ISOイメージファイル」をチェック
    して、配布元からダウンロードした「7000.0.081212-1400_client_ja-jp_Ultimate-GB1CU
    LFRE_JA_DVD.iso」を指定しておいてから、「起動」ボタンをクリックしてインストールした。

    <注意>初めCD/DVD-ROMから起動するように何かキーボードを押せと表示されるので、
       [Enter]キーをクリックする。インストール中複数回再起動が行われ同じく表示されるが
       キーボードを押すと初めからやり直しとなるのでクリックしない!
 VirtualBox-Information
   右図:
「VirtualBoxのウィンドウ
     がアクティブになっているとキ
     ーボードの入力は自動的に
     VirtualBoxにひろわれる。
     解除する場合はウィンドウの
     下、矢印アイコンの横に表示
     されているホストキーを押す」
     というもの(無論v2.1.4では
     本語で表記される)。
     ホストキーはデフォルトでは
     右の「Ctrl」キーに割り当てら
     れている。
↑拡大表示は画面をクリック
左図:「FullScreenモードで表示している場合、元に戻
  すには、ホストキー(「Ctrl」キー)+Fキーを押す」とい
  うもの。
    *ホストキーを変更するには、VirtualBoxの「File」メニューの「Global Settings...」を選択し、
      「Input」で設定する。

 VirtualBox Guest AdditionsをゲストOSにインストール
   ゲストOS起動後、VirtualBoxの「Divices」(「デバイス」)メニューの「Install Guest Additions」
   (Guest Additionsのインストール」)を選択してインストールすると、
   マウス機能の統合、グラフィック機能の強化、時刻の同期、共有フォルダ、自動ログイン
   の5つの追加機能が使えるようになる。

   追記(09.02.25)v2.1.4では初めネット接続出来ないが、Guest Additionsをインストールする
    と接続出来るようになる。
   
   なお、ゲストOSがWindows XP(及びWindows 7β)の場合はインストールに問題なかったが、
    Windows98SEの場合は何故か?筆者の環境ではインストールされるも全く機能しなかった。
   
 フォルダの共有方法
  本ソフトのホスト/ゲスト間の仮想ネットワークは、NATが使用されており、ブリッジタイプの
  ネットワークが利用出来ない為か?LAN内の外部PCへワークグループ接続が出来ない!
    
外部PCと接続する為には、面倒だがブロードバンドルータで割り当てられたアドレスと
    共有フォルダ(例えば、"\\192.168.1.xx\[共有フォルダ名]"を入力する必要がある。
    但し、ゲスト側OSでフォルダを共有設定してもホストOS及び外部PCから接続する方策
     が見つからない!

  I.Windowsのネットワーク共有を利用
   ホストOSのNAT側アドレスは「
10.0.2.2」に
    設定されている。
    手順:
     ホストOSでフォルダの共有設定を行う。
     ゲストOS側で「ファイル名を指定して実行」
      又は「アドレスバー」又は「ネットワークド
      ライブの割り当て」にて、
      "\\10.0.2.2\[共有フォルダ名]"を入力し
      て、[OK] 又は移動をクリックする。
     するとネットワークプレースでアクセスして
     共有フォルダが展開される。
     簡単には"\\192.168.1.xx\[共有フォルダ名]"で接続が可能だ。
  
追記(09.02.25)v2.1.4の場合には、上記「ネットワーク」設定を行えば Windows標準のワー
     クグループ接続が可能だ \(^o^)/

  II.独自の共有フォルダ機能を利用
    VirtualBox独自の共有フォルダ機能を利用する為には、ホストOS、ゲストOSの両方で
     コマンドを直接実行する必要がある。
    共有するフォルダは、ホストOS側に存在するフォルダ。共有設定をする必要はない。
   ホストOS側の設定
    ホストOSでコマンドプロンプトを開き、VirtualBoxのインストールフォルダに移動するため、
     次のように入力する。
       cd "\Program Files\InnoTek VirtualBox"

     次に、

      VBoxManage sharedfolder add "VB_WinXP" -name "vbshare" -hostpath "E:\CompForMac"
      と入力する(VirtualBoxが実行中だと失敗するので終了させてから実行する事)。
       "VB_WinXP"は仮想マシンの名前、"vbshare"は共有名(固定)、"E:\CompForMac"
       は共有したいフォルダのパス。
    追記(09.02.25)v2.1.4では、ホストOS側はGUI 操作で設定が可能となった \(^o^)/
     仮想マシン実行中ないし未起動に関わらず「ディバイス」メニューの「共有フォルダ」を
      クリックするか、又は仮想マシンウインドウ下部の「フォルダ」アイコンをクリックして、
       「共有フォルダ」 設定画面を表示させる。
      右上方の「+」マーク付きのアイコンをクリックして「共有フォルダの追加」を開き、共有
       したいフォルダを指定(\式パスと名前を入力)する。
       「フォルダのパス」で「その他...」を選択してクリックすると、エクスプローラが起動する
       ので、フォルダを選択すればパスが自動で入力されるようになっている。
      一時的な「読み込み専用」か、永続的な「永続化する」をチェックして選択する。
       今回は「永続化する」をチェック。
    ホストOSでの設定が終了したら仮想マシンを起動する(v2.1.4では仮想マシン起動中でも
     ホストOSでの設定が可能)。

   ゲストOS側の設定
    ゲストOSでコマンドプロンプトを開いて 次のように入力する。

       net use z: \\vboxsvr\vbshare
      「z:」は共有フォルダに割り当てるドライブ文字、 「vboxsvr」はホスト名(固定)、
      「vbshare」はホストOSで設定した共有名(例えば、CompForMac等) を入力する。
    すると、ホストOSの共有フォルダをゲスト側OSから「ネットワークドライブ」と
      して認識し、利用出来るようになる。
      設定した時点では、「切断したネットワークドライブ」と表示される不具合
       があるが、次回起動した際には右のように表示される。
     接続を解除する場合にも、マウントされたこの「ネットワークドライブ」を
       右クリック「切断」を実行してもその場ではアンマウンドされない不具合
       がある。再度「切断」を実行すると「ネットワーク接続が見つかりませんでした」と表示
       され切断は完了しているが、アクセスは可能だ。しかし、次回起動時にはアンマウン
       トされている。
      v2.1.4では、v1.3.8とは異なり上記の不具合は解消している。
     なお、ネットワーク全体の「VirtualBox Shared Folders」をクリックして接続しようと
       しても、「ネットワークを参照できません。この要求はサポートされていません。」と
       警告されて接続出来ない。
   追記(09.02.25)v2.1.4では、不完全ながらゲスト側でも GUIで設定が可能となった。
    「コンピュータ」を右クリックして「ネットワークドライブの割り当て」を選択。
    「フォルダ」欄に ”\\vboxsvr\[共有フォルダ名]" を入力して「完了」すると、
    ネットワークドライブとしてマウントされる。
    v2.1.4はSun xVM VirtualBox Guest Additionsの不具合の為か?Windows 7βでは、
      「参照」ボタンをクリックしてネットワークを展開しても、
      Microsoft Windows Network(予め共有設定しておいた場合)は表示されるが、
      VirtualBox独自のVirtualBox Shared Foldersは表示されない不都合がある。
       ・・・Windows XPでは表示されるようだが
      仕方なくWindows Networkの共有フォルダを選択すると、再起動毎にパスワードの入
       力が必要となり不便だ。
 
 USB機器の利用方法
   ゲストOSがUSB機器を認識する機序は、ホストOS側にVirtualBox独自のドライバが組み込
    まれ、それがゲストOSに橋渡しすることによるとの事だ。
   そこで先ず、どのUSB機器をゲストOSに渡すかを設定する必要がある。
   手順:
    1)VirtualBoxを起動する前に、USB機器(HDD、USBメモリーなど)を接続しておく。
    2)VirtualBoxを起動し、仮想PCを選択してSettings(設定)ボタンをクリックする。
     USBの設定画面でEnable USB Controller(USBコントローラを有効化)にチェックを入れ、
     USB Device Filters(USBディバイスフィルタ)のUSBコネクタに「+」マークが描かれてい
     るアイコンをクリックし、表示されるUSB機器のうち、ゲストOSに渡したいもの(今回はHDD
     とUSBメモリー)を選択して「OK」する。
    3)ホストOSの「ハードウェアの安全な取り外し」で、USB機器を一旦取り外す。
    4)再度USB機器を接続して、ゲストOSを起動すると、
     ホスト側OSでは、デバイスドライバソフトウェアがインストールされ正常に認識されれば、
      デバイスマネージャ上に「VirtualBox USB」と表示される。
    5)ゲスト側OSでは、USB機器が検出されるので後は通常と同じようにドライバが自動的
      にインストールされる(ないしはドライバをインストールすればよい)。
     追画(09.02.25)
    一度設定すれば、抜き差しするUSB機器でも新規起動する度に以上の手順を踏む必要
     はない。

    なお、ゲストOSに渡してマウントされたUSB機器は、その時点でホストOS側でのマウント
      は解除される。
     ゲストOSを終了しただけではホストOSでマウント出来ないが、VirtualBoxを終了して再
      接続すればホストOSで利用出来るようになる。
     v2.1.4では、ゲストOSを終了すればホストOSで再度マウントされるように改善されており、
       不都合が無くなった \(^o^)/
 
 その他の機能
  Snapshot機能について
   仮想PCのディスク・メモリ状態を任意の時点で保存しておき、あとから保存した状態へ
    “巻き戻す”ことが出来る。
  りモードディスプレイ機能について
   VirtualBoxの
   「設定」メニューの
   「りモードディスプレイ」で
   サーバーのポート番号を
   初期設定の3389(既に
   使用されている)以外の
   適切なポート番号を入力
   する。
   ホストOSの「リモートアシ
    スタンス接続」を有効に
    する必要はない。
  ゲストOSを起動する。
  クライアントPCの「リモート
   デスクトップ接続」を起動
   し、「コンピュータ」欄に
   IPアドレスとポート番号
   を入力して、「接続」ボタ
   ンをクリックする。
   
 <参考>VirtualPC 2007のVHD形式に対応
   VirtualBox 2は、VirtualPC 2007で作成したVHD形式の仮想HDDイメージファイルにも対応
    しており、簡単に移行する事が可能だが、WindowsXP等の場合には新たにアクティベーシ
     ョンが必要となる。
     VirtualPC 2007で再び使用するには再々度アクティベーションが必要だ。
   なお、Windows 7はコンピュータ管理の「ディスクの管理」で、VHDの作成及びVHDの接続
      (マウント)機能を搭載している。
 
 結果
  1)ゲストOS表示画面のメニューの操作性について
    →「VirtualBoxのゲストOS表示画面のメニュー」を参照。
   日常的には「VM(仮想マシン)」メニューの「Fullscreen Mode(フルスクリーンモード)」以
     外は利用する事は少なく、共有フォルダの設定がメニューから出来ず CUI 操作が必要
     なのは煩わしい。  
   v2.1.4では、「デバイス」メニューとVirtualBoxの下段右方に「共有フォルダ」設定アイコンが
    追加されており、ホストOS側の設定はGUI操作で簡便となった。   
   画面表示の自動リサイズ
    ゲストOS起動後、VirtualBoxの下段右方の自動リサイズアイコンを有効にすれば、
     ゲストOSの表示が画面のサイズに自動的にヒットするようになる
    v2.1.4ではアイコンは「仮想マシン」メニューのみに存在し、下段右方は無くなった。
  2)Audio, CD/DVD-ROMディバイスの利用は問題ない。
   VMware Player 2とは異なり、ホストOSドライブの自動再生機能を停止させるられる
   事なく、ゲストOSでDVDビデオの自動再生が可能だ!
  3)GyaO番組やDVDビデオの再生も比較的快適で、パフォーマンスは良好。
   体感的にはVMware Player 2と同様に、Pentium DがPentium 4になった感じだ。
   v2.1.4のWindows 7βでは、DVDビデオの再生で少々ガクガク するように感じられるがタイ
     トルに依存か?・・・明らかにWindows XPの場合よりもパフォーマンスは悪い。
   ベンチマークテストCrystalMark 2004R2を用いて実行した(数値が大いほど高速)。
      環境:Intel PentiumD830(3.0GHz)、メモリ 2GB、GeForce 6600GT(VRAM 128MB)
      コメント:ゲストOSのD2D(DirectDraw)性能は良好だが、OGL性能は低速だ。HDD性能
          が異常に高速となっているのは解せない。
   追記(09.02.25)v2.1.4でのベンチマークテスト
      環境:Intel Core 2 Quad Q6600(2.40GHz)、メモリ4GB、GeForce 8600GT(VRAM 512MB)
      コメント:ホストOSのHDD性能が異常に低速となっているのは解せないが、OGL
        性能は相当だ。ゲストOSの「3Dアクセラレーションを有効化」効果は明白だ。            
      <参考>以下の環境にデュアルブートでインストールしたWindows 7βの成績
          Intel Core2 Duo E6600(2.4GHz)、メモリー2GB、GeForce 7600GT(VRAM 256MB)
   動画変換パフォーマンス:MPEG2(640x272)ファイルを変換するのに必要な時間
      MOVへの変換(2分04秒素材)以外は、4分22秒素材を用いた。( ):ホスト比
WMV(WMV9_WMA9)へ変換
 *TMPGEnc 3.0X Press使用
ゲストOS:10分05秒( x1.6)
 *ホストOS:06分08秒
RM(RV10_RA8)へ変換
 *Easy RealMedia Producer使用
ゲストOS:10分11秒( x2.2)
 *ホストOS:04分32秒
DIVX(DivX6.51_MP3)へ変換
 *Dr.DivX 2.0 OSS使用
ゲストOS:05分25秒( x1.8)
 *ホストOS:03分02秒
MOV(H.264_AAC)へ変換
 *QuickTime7.04 Pro使用
ゲストOS:22分28秒( x1.6)
 *ホストOS:13分38秒
     ホストOSと比較した変換速度は、1.6〜2.2倍掛かりVirtual PC 2007と大差なかった。
   Photoshopの画像処理能:Photoshop 5.5でNILS'Type Effectsのメタリック/オリエン
     タル効果を実行する(複数のフィルタ処理)に必要な時間を計測した。( ):ホスト比
ゲストOS(Windows XP)
2分21秒( x3.4)
ホストOS(Windows Vista)
0分42秒
     ホストOSと比較した処理速度は 3.4倍掛かり、Virtual PC 2007( 3分16秒)よりも
     速かったが、VMware Player 2( 1分42秒)より遅かった。

  4)Virtual PC 2007とは異なりUSBに対応し、USB機器を使用出来る。
   又、USB2にも対応していると云う事で、VMware Player 2とも異なり「さらに高速に
      使用できるデバイス」とは表示されないのだが・・・
    515MBの動画ファイルをUSB2接続型HDDにコピーするのに要した時間は、3分05秒
      (22Mbps)とかなり低速だが、USB1.1の最大通信速度(12Mbps)以上だった。
    ホストOSでは同じ動画ファイルを43秒(96Mbps)でコピー出来るので、その4.4倍の
    
の時間が必要USB2の性能はかなり劣っている
   v2.1.4では、
     546MBの動画ファイルをUSB2接続型HDDにコピーするのに要した時間は、1分20秒
      (55Mbps)と改善している。ホストOSでは同じ動画ファイルを28秒(156Mbps)で コ
     ピー出来、その2.8倍の時間が必要だった。
  5)Virtual PC 2007VMware Player 2に比べて劣る点は、
   5-1)ドラッグ&ドロップで、ホスト・ゲストOS間でファイル交換を実行出来ない!
   5-2)Microsoft Windowsネットワーク共有に難があり、ワークグループ続が出来ない!
     LAN内の外部PCへは、\\192.168.1.xx\[共有フォルダ名]でないと接続出来ない
     仮想PCでフォルダ共有設定しても、ホスト及び外部PCから接続する方法を見出
     せない!
   ⇒v2.1.4では、Windows標準のワークグループ接続が可能だ!
   5-3)独自の共有フォルダの設定には面倒な コマンド実行が必要で、 ゲスト側から自由
    
共有フォルダ先を変更出来ない
   v2.1.4では、GUI 操作で設定する事が可能となった!
     しかし、ゲストOS側での設定では一不具合の為に ”\\vbosvr\[共有フォルダ名]"
      を入力する必要がある。

  6)Vista環境のWMP11は、GyaOからダウンロードしたDRM(デジタル著作権管理)保護
   ASFを再生出来ないし、FairUse4WM1.3でもWMVのDRMを解除出来ない。
   そこで、ゲストOSのWndowsXP上でAutomate unDRMのDecryptItを起動してホスト
   側にあるASFファイルのDRM解除(ここを参照)を2種類の経由で試みた。
   無論、ゲストのWindows Media Player9はバージョンアップしていない。
   6-1)\\10.0.2.2接続ネットワーク共有フォルダを使用
     ホスト側OSのネットワーク共有フォルダにあるASFファイルはネット経由で再生する
     ことが可能で、DRMの解除も可能だった。しかしながら、結果7)の如く解除に時間が
    
掛かるのが難点だ。 
   6-2)独自の共有フォルダ機能を使用
     ホスト側OSにあるASFファイルの再生を試みたが、Virtual PC 2007の共有フォル
     ダ機能と同様に、WMPで再生出来ない。DRMの解除も出来なかった。
    *VMware Player 2の共有フォルダ機能では問題なく再生・解除出来るのに・・・
  追記(2007.08.15)
    FairUse4WMは、v1.3 Fix2になって、Vista &WMP11環境でも、Windows MediaのDRM
    解除が可能となったので、上記目的で「仮想マシン」を利用する必要は無くなった。
    →ここを参照
  7)ゲストOS側の動画ファイル(515MB)をホストOS側にコピーするのに要する時間は、
    \\10.0.2.2接続ネットワーク共有(2分08秒=32Mbps)と\\192.168.1.xx接続ネットワー
    ク共有(2分59秒=23Mbps)とは大差なく、独自の共有フォルダ機能(27秒=153Mbps)
    の方が俄然高速だった。
    ・・・と言うよりも、Virtual PC 2007VMware Player 2と比べてネットワーク共有
      機能が極めて劣悪
なのだ!
   ⇒v2.1.4ではWindows標準のワークグループ接続が可能となり、ゲストOS側の動画ファ
     イル(549MB)をホストOS側にコピーするのに要する時間は 49秒=90Mbpsと改善し、
     独自の共有フォルダ機能(31秒=142Mbps)の転送速度より若干遅かった。
  8)独自共有フォルダ内の動画再生について
    Windows Media Player 9, Windows Media Player 6.4, Real Player 10.5, QuickTime
    Player7.04, Winamp 5.33, Media Player Classic 6.4.9, MPlayer GUI 070226で検討
    したところ、
     Windows Media Player 9では再生出来なかった。
     Windows Media Player 9以外のプレイヤーでは、ややパフォーマンスは低下するも、
     対応する動画の再生は可能で視聴に不都合はなかった。
   なお、DVD Workshopは、USBハードディスクを作業場とした場合はトラブルを起こさ
    ないが、何故か?共有フォルダを作業場とするとフリーズして使用出来なかった。

 総合評価
   パフォーマンスは比較的快適だが、USB2の性能は劣っており、共有フォルダ機能の
   設定には面倒な CUI操作が必要で、ドラッグ&ドロップでファイル交換出来ず、ネット
   ワーク共有機能は劣等だ。
 追記(09.02.25)v2.1.4のWindows 7βでは、上記のベンチマークテスト以外の動作性の
    チェックを行っていないが、通常の使い方では体感的には比較的パフォーマンスはマズ
    マズと(ゲストOSにVistaを試用した事がないのでその差異は不明だが、Windows XPよ
    りも落ちるように)思われた。
   しかし、最近筆者はフルHD動画を扱う機会が多くなっているが、再生速度は極端に遅く
   、メインメモリとビデオメモリのサイズを各々1024MB, 64MBに増加し、3Dアクセラレーシ
   ョンを有効化しても同じで使いものにならなかった。 これは仮想マシンの性質上致し方
   ない事と諦めた。
   ・・・この目的には、別途HDDにWindows 7βを新規インストールしてVistaとのデュアル
      ブート環境で検証した。


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