無料のDVD圧縮変換ツール I-1

 
無料のDVD圧縮変換ツール I-1
 
DVDビデオをAVIファイルに圧縮変換するリッピング機能未搭載ツール
(2006.07.01作成)
以下のDVDバックアップソフトを試用
  ・ DVD2AVI 1.77.3+AviUtl 0.99 又は TMPGEncPlus2.5
  ・ Auto Gordian Knot (AutoGK) 2.27
  ・ SimpleDivX 1.40.23
  ・ SUPER c 2006,b19
  ・ Media Coder 0.5.1 pre6a
DVDビデオ(片面2層 ビスタサイズ 16:9 スクイーズ収録、5.1chAC3二重音声:英語, 日本語吹替、
二重字幕)の本編 2時間01分を、各種DVD変換ツールを用いて、
CD一枚分弱(容量:700MB弱、解像度:544〜640x304〜368前後)に圧縮変換して比較した。
マシン環境は、Intel D945GNT、PentiumD830 3.0GHz、DDR2-533 512MBx2、GeForce 6600GT
 (VRAM 128MB) で、WindowsXP_ProSp2を使用。
DVDのリッピングはDVD Decrypterを使用した。素材に用いたDVDVの構造は、ここを参照。

DVD2AVI+AviUtl 又は TMPGEnc Plus2.5
 特徴
DVD2AVIは、DVDの圧縮を解除して音声と映像を分離するソフトで、VOBファイルやm2v、MPEG2
  ファイルを読み込み、プロジェクトファイルを作成して他のエンコーダーやフロントエンドに画像、
  音声ソースを渡すことが出来る。
AviUtlは、AVIファイルに各種フィルタをかけるツールで、簡単な編集や各種コーデックを使って圧縮
  しながら出力することが出来る。
  今回はDVD2AVIで分離出力したプロジェクトファイルとWAVファイルを結合して、圧縮AVIに変換
  する目的で使用。
 *筆者は、この目的にも日常使い慣れている有料のTMPGEncPlus2.5(主たる用途はMPEG2
   への変換)を使用している。
 入手先
DVD2AVI 本体(v1.77.3) の入手先は、ここから 。DVD2AVI日本語化は、 ここから
AviUtl(v0.99)の入手先は、 ここから
TMPGEnc
Plus2.5
の入手先は、 ここから
エンコーダ XviD Codec(Koepi版)及びRadium MP3等も必要。
 DVDリッピングの可否
DVD2AVIにはDVDビデオからのリッピング機能がないため、予めDVD DecrypterのIFOモードで
リッピングしておく必要がある。
IFOモードで本編のみを 1ファイル(VTS_01_0.VOB)で出力すると便利。
FILEモードでも、DVD2AVI は自動的に連番を認識して読み込むことが出来るが、VTS_01_*.VOB
〜VTS_04_*.VOBにわたるような場合には不都合だ。
 DVD2AVIの変換可能な素材
MPEG-2 Stream(VOB、d2v、m2p、mpv)
ISOイメージファイルは利用出来ない。
 AviUtlTMPGEncPlus2.5の出力可能なフォーマット形式
AviUtl はAVIのみ 、TMPGEncPlus2.5はMPEGも可能。
 変換方法
手順:
 I. DVD2AVI
   1)DVD2AVIを起動して、「ファイル」メニューから「開く」を選択する。
    あらかじめリッピングしておいた本編"VTS_01_1VOB"を選択し、読み込まれたら「OK」をクリ
     ックする。
   2)「映像」メニューの「iDCTアルゴリズム」から「64-bit 浮動小数点」を選択する。
      フィールド処理(そのまま)、色空間指定(YUV 4:2:2)、YUV⇔RGB変換(パソコン色調)は
      初期設定のままとする。
   3)「音声」メニューの「処理対象」からトラックを選択する。
      日本語版DVDの場合は大概Track1が日本語となっている。日本語吹替二重音声収録
      DVDでは多くの場合、Track1が英語、Track2が日本語となっているようだ。 
     又、「出力形式」から「WAVで出力(AC3,LPCM)」を選択する。
   4)「オプション」メニューの「言語設定」で「日本語」を選択。
   5)「ファイル」メニューの「プロジェクトの保存」をクリックし保存先とファイル名(test)を指定する。
   →保存先に"test AC3 T01 3_2ch 448Kbps 48KHz.wav"と"test.d2v"が保存される。
    音声のWAVへの変換には約 7分かかった。
 IIa. AviUtl
   1)AviUtlを起動して、「ファイル」メニューから「開く」を選択してプロジェクトファイル(test.d2v)
    を読み込む。
   2)「ファイル」メニューの「音声読み込み」から上記で作成したWAVファイルを読み込む。
   3)「設定」メニューの「圧縮の設定」>「ビデオ圧縮の設定」を選択
    →今回はXviD(Profile@Level:AS@L5、Encode:Simple pass、Target bitrate:640kbps)
   4)「設定」メニューの「圧縮の設定」>「オーディオ圧縮の設定」を選択
    →今回はMP3(48KHz、128kbps、CBR、Stereo)
   5)「設定」メニューの「サイズの変更」で「指定サイズ」を選択→今回は544x304
   6)「設定」メニューの「インターレースの解除」で 自動を選択
  →「ファイル」メニューの「AVI出力」を選択して、名前を付けて保存すると変換が開始される。
 IIb. TMPGEncPlus2.5
   1)TMPGEncPlus2.5を起動して、ウィザードに従ってプロジェクトファイル(test.d2v)とWAV
    ファイルを読み込む。
   2)「ロード」ボタンをクリックして「unlock.mcf」を開き、「設定」ボタンをクリックして「MPEGの
    設定」で以下の設定を行う。
      「ビデオ」タブ:サイズを今回は544x304(16の倍数)、アスペクト比率16:9、フレームレート
          29.97fps
      「ビデオ詳細」タブの「インターレースの解除」を奇数フィールド(適応)にする。
    設定が終わったら、「OK」ボタンをクリック
   3)「ファイル」メニューの「ファイルに出力」>「AVIファイル」を選択
      「映像を出力」でビデオ圧縮を設定
        今回はXviD(Profile@Level:AS@L5、Encode:Simple pass、Target bitrate:640kbps)
       「音声を出力」でサウンドの選択

        今回はMP3(48KHz、128kbps、CBR、Stereo)
    設定が終わったら、名前を付けて保存すると変換が開始される。   
 結果 :
1)リッピング→映像・音声の分離→圧縮してAVIに出力と3ステップ必要で、コーデックや解像度
  の設定には相応の知識が必要。字幕の導入は不可
2)エンコードに必要な時間: 2時間の本編を AviUtlは2時間19分で、TMPGEncは2時間24分
 で変換。
3)解像度:544x304 、容量:AviUtlは675MB、TMPGEncは672MBとほぼ予測通り。
4)今回の設定条件で出力される映像の画質は・・・「無料DVD変換ツールの比較」を参照。
   AviUtlは Worst 、TMPGEncは Bad


Auto Gordian Knot (AutoGK)
 特徴
AutoGKはDVDビデオを Xvid / DivX にエンコードすることが出来るフロントエンドで、Xvid Encoder,
AviSynth, VobSub が含まれている。
機能
 - DVDビデオ(IFO, VOB)ファイルを DivX / Xvid (AVIファイル)に変換
   XviDはAutoGKに内蔵されているが、DivX使用の場合は別にインストールする必要がある。
   AutoGK2.27ではVer.6.1.xまでのDivXコーデックが使用出来る。
 - CD1枚(700MB), 1/2CD(350MB), 1/3DVDR(1493MB)  などの決まったサイズまたは
   カスタムサイズ、クオリティを指定してエンコード
 - 使用するオーディオトラック、サブタイトルの選択
 - 出力画面のwidth、出力オーディオのビットレートを指定
 入手先とインストール
AutoGK本体(2.27)の入手先は、ここから
  AutoGK日本語化は、http://tnetsixenon.xrea.jp/autogk.html (2007年03月現在リンク切れ)。
VobSub2.23、AviSynth2.5.6a、XviD1.2も各々のインストーラが起動して別のフォルダにインストール
される(インストール方法は、ここを参照)。
AviSynth2.5が既にインストールされている筆者の環境では、映像の編集に必要なAviSynthがうまく
 インストールされず、AVIへの圧縮変換には支障はなかったが、字幕を焼き付けることが出来なく
  なってしまった。
なお、VirtualDubMod1.5.10.2がAutoGKフォルダにインストールされる。
 DVDリッピングの可否
本ソフトはDVDビデオからのリッピング機能がないため、予めDVD DecrypterのIFOモードで
リッピングしておく必要がある。
本ソフトは複数のタイトルあると読み込み時に選択して取り込むことが出来ないので、IFOモード
で本編のみを 1ファイル(VTS_01_0.VOB)で出力しておく必要がある。
FILEモードでは、DVDビデオが 1GB毎に分割されてしまい、途中で切れたり特典映像も入って
しまう等不都合なことが多い。
 変換可能な素材
"VTS_01_0.VOB"ではなく、"VTS_01_0.IFO"を選択する。
VOB、m2v、MPEG2も可能だが、ISOファイルは利用出来ない。
 出力可能なフォーマット形式
AVI。何故か筆者の環境では、DIVXを選択出来ない。
 変換方法
変換方法の詳細は、ここを参照。
手順:
 ステップ1:入力ソースと出力ファイルの選択
    「入力ファイル」はVTS_01_0.IFOを選択。複数のタイトル(PGC)がある場合でも必要なPGC
     を選択して読み込むことは出来ない
    「出力ファイル」は出来上がったファイルの保存場所(『デスクトップ』は使用しない)。
 ステップ2:音声と字幕トラックの選択
    「音声トラック」は再生時に設定したい音声を指定→Japanese AC3 6ch。
    「字幕トラック」は字幕が必要であれば指定→Japanese:Wide
    *音声を英語で、字幕を日本語でバックアップするが現実的なのだが、今回は実験的。
 ステップ3:出力サイズの選択
    ファイルサイズを指定→1CD(700MB)。
 ステップ4(付加的):拡張オプションの設定

  詳細設定をクリック
   ・「解像度の設定」→自動幅
   ・「出力音声」→CBR MP3
   <参考>映像ソースが2時間以内では、
       解像度640最小幅
       音声 MP3128〜96Kbps又は自動
     映像ソースが3時間超えでは、
       解像度480(352)最小幅
       音声 MP3 64Kbps
   ・音声はCBR使用。VBRはトラブル多い。
   ・「コーデック」→XviD
   ・「出力形式」:DIVXの選択不可
   ・「字幕のオプション」→キャラの字幕のみ
  →設定したら、「OK」をクリック。
 なお、「Ctrl」→「F9」キーでAutoGKの隠しオプションを表示出来る(こちらのページ)。
 すべての設定がすめば「追加」をクリックして空白の欄にファイル名が表示されたら、
  →「開始」をクリックしてエンコードを開始。
   タスクバー上のバックグランドでVirtualDubModやコマンドプロンプトが起動し、Two pass
   エンコードが行われ、ログウインドウに進行状況が表示されるが、変換処理中 進捗バー
   表示されない
 結果 :
1)とかく手順が煩雑になりがちなDVD変換操作が一画面で完結するが、変換中進行バーが
 表示されないのは何とも心許無い。 インターレースの解除は出来ているのか?
 残念ながら、AviSynthがうまくインストールされなかった為か、字幕の挿入が出来なかった
2)エンコードに必要な時間: 2時間の本編を 2-Passエンコードで 2時間01分で変換。
3)解像度は自動に設定したが、今回は544x304で出力された。 容量:700MBと目標値に一致。
4)今回の設定条件で出力される映像の画質は Good・・「無料DVD変換ツールの比較」を参照。


SimpleDivX
本ソフトは、mencoder, VirtualDubMod, Vobsub などのツールを使用してリッピングされたDVDを、
  DivX/XviD/H.264圧縮のAVI/OGM/MKVに変換することが出来るフロントエンド(ここを参照)。
VobSubを使用して字幕を作成することが出来る。


SUPER c
 特徴
SUPER cは、ffmpeg, mencoder, ffmpeg2theoraなどを利用したマルチコンバータ。
本ソフトは、MPEG2_AC3.vobからXviD_MP3.aviへの変換のみならず、H.264_AAC.mov、
Soren_MP3.flvなどへの変換も可能で(ここを参照)、ISOイメージからXviD_MP3.aviへの変換
にも対応している。
 入手先
SUPER c(v2006,b19)の入手先は、ここから
 DVDリッピングの可否
予めDVD Decrypterなどでリッピングしておく必要がある。
IFO又はISOモード(本編のみをターゲットとする場合はIFOモード)で出力する。
 変換可能な素材
IFOモードでリッピングしたVTS_01_1VOB(ISOモードでリッピングしたISOイメージファイルも可)。
その他 ここを参照
 出力可能なフォーマット形式
AVI、MOVの他種々だが、RM/RMVB には未対応。WMVへ変換可能だが、WMV9には未対応。
 変換方法
操作手順は、 ここを参照。
今回、IFOモードで出力した本編VTS_01_1VOBを素材として、エンコーダにはmencoderを使用し、
以下の設定で実行した。
       映像:XviD(Size:640x368, 29.97fps, 672kbps)、Other OptsでDeinterlaceにチェック
       音声:MP3(48KHz, 2ch, 96kbps, DVD Language Select:AudioStreamTrack2
 結果 :
1)使い方は簡単だが、Deinterlaceのチェックを忘れないようにする事。字幕の導入は不可
2)エンコードに必要な時間: 2時間の本編の変換に 3時間42分と長時間かかった。
3)解像度:640x368(カスタムリサイズは不可) 、容量:676MBとほぼ予測通り。
4)今回の設定条件で出力される映像の画質は Bad・・・「無料DVD変換ツールの比較」を参照。


Media Coder
 特徴
Media Coderは、FFMPEG, MEncoder, MPlayerなどを利用したマルチコンバータ。
本ソフトは、MPEG2_AC3.vobからXviD_MP3.aviへの変換のみならず、H.264_AAC.mp4、
Soren_MP3.flvやMPEG2_MP2.mpgへの変換も可能だ。
 入手先
Media Coder(v0.5.1 pre6a)の入手先は、ここから
 DVDリッピングの可否
予めDVD Decrypterなどで本編のみをターゲットとする場合はIFOモードでリッピングして
おく必要がある。
 変換可能な素材
IFOモードでリッピングしたVTS_01_1VOB
ISOモードでリッピングしたISOイメージファイルは不可
その他 ここを参照
 出力可能なフォーマット形式
AVI、MP4、FLV、MPEG2の他 MKVへの変換も可能
 変換方法
操作手順は、 ここを参照。
今回、IFOモードで出力した本編VTS_01_1VOBを素材として、エンコーダにはMEncoderを使用し、
以下の設定で実行した。
   映像:[Video]でBackend:MEncoder, Codec:XviD, Format:AVI, Bitrate:690kbps, 1-Pass
       [Picture]でResize::544x304, Frame Rate:Original, Post-Procesion:De-interlacer
   音声:[Audio]でSource:Lam MP3 Decoder, Encoder:LAME MP3, Resample:Original,
          Language:English
       [LAME]でRate Mode:CBR, Channel:Stereo, Bitrate:96kbps
 上図は2-Passエンコードの設定/経過。最後の段階で未完のまま終了してしまった (;-^;.
 なお、MKV形式へ変換する場合は [Audio]でVorbisを、[Muxer]でMatroska Mergerを選択
 する必要がある。
 結果 :
1)使い方は簡単だが、。字幕の導入は不可DVDビデオの解析機能はなく音声をEnglish
  選択したのだが日本語だった。
2)エンコードに必要な時間: 2時間の本編を 1-Passエンコードでは 1時間33分で変換。
 
2-Passエンコードでは 2時間26分の予定だったが 2時間12分の段階で終了してしまった。
3)解像度:544x3048 、容量:693MBとほぼ予測通り。
4)今回の設定条件で出力される映像の画質はSo-So・・・「無料DVD変換ツールの比較」を参照。

注意
このページではソフトが可能な機能をありのままに検証することを目的に記述しました。
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